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商品説明
思いやりを持ちながらかげぐちを言い、優しい自分であろうとして人を傷つけ傷つき、わかりあおうとするから一緒にいられなくなる…。私たちが気付かずに行っている「他者といる技法」を繊細に問うコミュニケーションの社会学。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
タイトルと全く違う内容に感銘を受けた書
2002/10/30 19:16
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PATA - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は我々が現代社会で生きていくにあたり、意識的・無意識を問わずに用いている「他者といる技法」について社会学的に議論した書です。しかし、評者の感想では、「他者といる技法」についての議論よりもむしろ、「他者といる技法を問うスタンス」にこそ本書の意義があるのではないかと感じました。
それは、「社会に属しながらその社会そのものを問うことの困難さ(序章)」についてや、我々が陥りがちな「答えを求めることへの性急さ(序章)」、あるいは筆者が大澤真幸氏から聞いたという「論文を書くときには、書くべきことはすでに書き手の中にある(あとがき)」という言葉。これらが筆者が本書を執筆するに際し、根底に持ち続けた「主張」なのではないかと思いました。
本書のタイトルでもある「他者といる技法」については、いくら突き詰めても完全には分かり合えない他者と共に過ごすためには、「分かり合おうとする努力(=会話、コミュニケーション)」が重要なのだという主張は、正直一般的な啓蒙書で語られているようなチープなことのように感じました。しかしながら、その結論に至るまでのスタンスこそが、評者が本書をして良書と考えた理由です。