紙の本
シンプルなことが一番大事
2020/06/11 21:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさがき - この投稿者のレビュー一覧を見る
熱い本、でしょうか。
企画者としての気持ちに火をつけてくれる一冊かもしれません。
一つ一つの仕事を丁寧にこなす、という至極シンプルなことがいかに重要かを再認識させられます。
投稿元:
レビューを見る
社員が使った時間、注いだ心のエネルギー、その企画に賭けた思いが伝わってくるもの。それが「汗をかいた企画」。つまり「頭と心の汗」をかいた良い企画だ。その反対が「汗をかいていない企画書」。薄っぺらく、考え抜かれていないもの。『誤字脱字』があるということだけで、手を抜いていて、仕事に対して不誠実だということを顕著に表している。正確な仕事の大切さだけでなく、「提出する前に一度も見直しをしなかった」といういい加減な印象を与える。またその企画に対する真剣さも伝わってこない。顧客は、企画書に書かれた企画だけを見るのではなく、本当の目的はそれを実行することにある。実際に売り込んでいるのは、企画ではなく、それを立案し、提案し、実行する「人間」だ。・・・そう考えると、提案書、原稿、日々の書類、なんにでも当てはまる。ダメだしされるのにはそれなりの理由があるってことがわかる。まじめに取り組んだかが全て表れてるってことだ。
投稿元:
レビューを見る
【企画書の書き方】
A.企画力とは「物語のアート」である。「物語のアート」を身につけるには、「物語の技術」と「物語の心得」を磨く必要がある。
B.最高の企画書は、「最高の推理小説」である。ページをめくるたびに先が読みたくなり、気がつくと時間がたつのをさすれているような。
C.「何を行うか」より「何故行うのか」を語れ。
D.表紙:企みを短く、力強い言葉でかたる。1ページ:企みの背景にあるビジョンを語る。2ページ:企みを目標に翻訳して語る。3ページ:目標→戦略→戦術→行動計画
E.企画書の隠れた役割は、問題を提起することである。
F.最も稚拙な受注のやり方は「Can I help you?」であり、最も優れた受注のやり方は「Why don`t you do this?」である。
G.読み手は一瞥して目に入る文字しか読まない。
H.基本ルールは3つに整理。
I.企画書とは顧客企業の組織を説得するものである。
投稿元:
レビューを見る
田坂さんの本は、文字数が少ない。
けれども、一読するのに時間がかかる。一文一文が重いからだ。
本書の最後に掲載されている「謝辞」には、
「私は「仕事の思想」については多くを語ってきましたが、
「仕事の技術」については、語ることを控えてきました。
その私が、この書において初めて、仕事の技術と心得を語りました。」
と書かかれている。
確かに、私が今までに読んだ田坂さんの本よりも、より具体的な企画書を書くための「技術」が書かれているように思う。
とはいえ、そこは、田坂さんの本。
いつもの田坂さんの本よりも、軽めの内容だったかな?と最初は感じた。しかし、ちょっと間を置いてから読み直すと、新たな発見があるのだ。おそるべし・・・
本書「企画力」は、人と組織を動かす企画書を書くために心がけることが書かれている。
企画書、とひとくくりに書かれているが、全てのプレゼン、文書に通じる内容だと思う。
「お客様のための提案」「お客様のための資料」について、最近考えることが多かったが、暗黙知やもやもやとした考えが、スパンと整理され、更に背中を押された気分だ。
人と組織を動かす企画書を心がけよう。
■本書を読んで特に印象的だった記述(読書メモ)
・企みとは、世の中を、よりよきものに変えていこうとすること。企画書においては、企みを語れ。企みを、魅力的に語れ。
・魅力的な企画書とは、「夢」と「現実」の緊張関係の中で生まれる。どうすれば「現実」を変えて、自分の抱く「夢」に向かって一歩でも進んでいけるか、そのことを考えているような人こそ「面白みのある人間」。面白みのある「生き様」をしてこそ、「企み=企画書」に面白み(魅力)が生まれる
・「思考停止型」の能書き:「コスト削減」「合理化」など、誰も反論し得ない「大義名分」を語って終わる能書き。このような能書きを語っただけでは、「企画書」が魅力的になることはない。
・優れた企画書を使って、営業担当者が模擬プレゼンする。優れた企画書がコーチとなり、担当者の個人技が磨かれる。それと同時に、模擬プレゼンでは、企画書の使い勝手の悪さが発見される。完成度の高い企画書でも、必ず、顧客から分かりにくい表現や、論理的に説明のしにくい箇所がいくつも残っている。
・汗をかいていない企画書は一目瞭然。例えば、誤字脱字があること。誤字脱字は、「仕事に対する誠実さ」についての疑問を顧客に与える。「仕事に対する誠実さ」について疑問を抱かれるということは、我々が売り込もうとしている「人間」という商品そのものに対する厳しい評価となる。
読んだ日:2009年9月28日
読んだ場所:東海道線車内
投稿元:
レビューを見る
「企画力」私はこの言葉を間違って使っていたらしい。
企画の本質は何かを突き詰めて考えるとこのような本になるだろう。
「企画書」を書くためにも有用だと思う。
投稿元:
レビューを見る
田坂広志著「人間と組織を動かす力 企画力」PHP文庫(2009)
* 企画書を書くときには、決して忘れてはならない。企画書においては企みを語れ。企みを、面白く、魅力的に語れ。その心得を決して忘れるな。企みとは、世の中をよりよきものに変えたいということである。
* 「知行合一(ちこうごういつ)」の心得。つまり「企画力」と「実行力」をわけて語ろうとするな。
* 「何を行うか」よりも「何故おこなうのか」を魅力的に語れ。
* ①「企み」の背景にある『ビジョン』を語る。②「企み」を『目標』に翻訳する。③以降は「目標」を『戦略』へ、「戦略」を『戦術』へ
* 読みやすい企画書は「自問自答」のスタイルである。
* 顧客企業の担当者は「同志」となる人間である。
* ボツにした企画の数が企画の凄みである。
* 企画書の隠れた重要な役割は、「問題を提起すること」である。
投稿元:
レビューを見る
仕事にかかわるパートナーを、同士、とする心構え。仕事人としての自分のキャリアスタート時期を思い返してみる。
投稿元:
レビューを見る
・採用されない企画書は「garbage(紙くず)」にすぎない
・企画力とは「人間と組織を動かす力」
・「何を行うか」より「なぜ行うか」を語る
・箇条書きには必ず番号をつける(思考)
・3の原則を用いる
企画書
0:企みを短く、力強い言葉で記述する
1:企みの背景にあるビジョンを示す
2:企みを目標におとす
3:目標,戦略,戦術,行動計画を記載する
投稿元:
レビューを見る
企画書により、物語を語り、人や組織を動かす。そのための心得。ビジネスパーソンなら必読の一冊。「採用されない企画書は、紙くずにすぎない」厳しいが、常に心に留めておきたい一言。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
【読書メモ】
●当時の自分のナイーブさに、恥ずかしさを感じます。当時の自分は、「たとえ採用されなくとも、良い企画書は、良い企画書だ」と思っていたからです。その自分が「採用されない企画書は、紙くずにすぎない」という覚悟を教えられた。その覚悟が、それからの私の修行において、大切な支えとなりました。
●企画力とは、「人間と組織を動かす力」のことである。
●プロフェッショナルの世界において、「企画力」とは、「企画を立案する力」のことではなく、「企画を実現する力」のことだからです。
正確に言えば、企画を立案し、提案することを通じて、人間と組織を動かし、それによって、企画を実行し、実現する力のことなのです。
●「理論先行型コンサルタント」や「知識偏向型コンサルタント」は、「言葉が軽い」のです。・・・言葉が軽くなる理由は、二つあります。
一つは、「実務経験の乏しさ」です。正確に言えば「体験の乏しさ」です。企業の現場での「体験」が少ないため、体で掴み取った「智恵」に乏しいのです。
もう一つは、「無意識の無責任さ」です。無意識に「私の責任は企画を立案することであり、それを実行する責任はクライアントにある」と思っているのです。そのため、その企画の実行と実現まで責任を取り切るという覚悟に欠けているのです。
●こうした問題が生じる原因はいくつかありますが、その一つが、企画部門の「調整能力」の不足です。すなわち、立案した企画について、社内の意見を調整し、各部門の賛同を集め、現場の協力を得るという意味での「調整能力」に欠けているのです。そして、現場の協力が得られず、ときに抵抗に遭うときの原因は、多くの場合、「勝手に立てた企画を、現場に押しつけてくる」という組織心理が産まれてしまうことです。そして、この組織心理の火に油を注ぐのが、やはり、スタッフ部門のメンバーの「無意識の無責任さ」です。
●企画力とは、人間と組織を動かす力のことである。企画とは、実行されて初めて、企画と呼ぶ。
●プロフェッショナルは、何によって、人間や組織を動かすのか。端的に申しましょう。「物語」を語ることによってです。
これからの企業や市場や社会で、何が起こるのか。
そのとき、我々に、いかなる好機が訪れるのか。
では、その好機を前に、我々は何を為すべきか。
その結果、我々は、いかなる成果を得られるか。
その「物語」を魅力的に語ることによってです。・・・その「物語」を聞いたとき、多くの人々の間に、深い「共感」が生まれてくる。そうした「共感の物語」を語ることによって、プロフェッショナルは、人間や組織を動かすのです。
●プロフェッショナルが身につけるべき力量には、二つの力量があるからです。一つが「技術」です。例えば、スキルやセ���ス、テクニックやノウハウなどと呼ばれるものです。そして、もう一つが「心得」。例えば、マインドやハート、スピリットやパーソナリティなどと呼ばれるものです。・・・身につけた「技術」の奥に、しっかりとした「心得」が備わっていなければならないのです。
●しばしば見かけるのが、スキルやテクニックはよいが、マインドやハートが無いため、顧客の気持ちが離れていくプレゼンテーションです。例えば、顧客や聴衆に対して「とにかく説得してやろう」という自己中心の強引さが感じられるプレゼン、「教えてやろう」という密やかな傲慢さが伝わってくるプレゼンなどです。こうしたプレゼンは、かならずと言ってよいほど失敗します。
●「最高の企画書」とは「最高の推理小説」である
●「知識」を学んで「智恵」を掴んだと錯覚するな
●企画書においては、企みを語れ。企みを、面白く、魅力的に語れ。
●「人間」が面白くないと、「企み」を面白く語れない。「面白みのある人間」とは、「生き様」が面白いのです。・・・ただ「現実」を受け入れているだけの生き様は、面白くない。そして、ただ「夢」を見ているだけの生き様も、面白くないのです。その「夢」と「現実」の狭間で、どちらの極にも流されず、粘り腰で、したたかに、バランスを取りながら歩み続けていく。その生き様は、面白くもあり、魅力的でもある。
●「何を行うか」よりも、「なぜ行うか」を語れ。「なぜ行うか」を、魅力的に語れ。・・・「企画書」というものが「なぜ行うのか」という「企み」を語るのに対して、「計画書」というものは、「何を行うか」についての詳細を語ります。
●タイトルで「企み」を語る。それが、最高の「掴み」
●聴衆が「期待」を持ったならば、そのスピーチは、すでに半分は成功している・・・読み手が、表紙のタイトルを読み、中身に期待を持ったならば、その企画書は、すでに半分成功している。
●これから何が起こるのか。その「ビジョン」を語れ。
●読み手に企画書を最後まで読み続けてもらうためには、「自問自答」のスタイルが効果的です。・・・端的に言えば、企画書の各ページの「見出し」で「問い」を投げかけ、「本文」で「答え」を語るというスタイルです。
●企画書というものの隠れた重要な役割は、「問題を提起すること」なのです。
●「自問自答」のスタイルで「問い」と「答え」を投げかけ、読み手の「思考の流れ」を導き、「問題意識」そのものを、どのように持つべきかを提案する企画書。それは、ある意味で、「最高の企画書」なのです。
●「三の原則」を用いて企画書を削れ
・第一の原則/読み手は、一瞥して目に入る文字しか、読まない。
・第二の原則/読み手の思考は、立体的ではなく、直線的である。
・第三の原則/すべての項目を「三つ」に整理して書く。
●もし、我々が、プロフェッショナルをめざすならば、企画書において問題を検討し、それを「箇条書き」にして書くとき、注意しておくべきことがあります。それは、かならず「番号」を打つことです。
その理由は、二つあります。
1)番号を打たな���と読み手との議論になったときに、「参照」がしにくいから
2)番号を打たない「箇条書き」は、書き手の「思考の甘さ」が伝わってしまうから
●企画書とは、「一人歩き」するものと思え。そして、企画書とは、「一人歩き」しても、説得力を発揮するものとせよ。
●「攻め」だけでなく「守り」に強い企画書をめざせ・・・「想定質問」を、「同志」とともに考えることが、非常に大事です。
●「表の企画書」だけでなく「裏の企画書」をつくれ・・・「社外」ではなく、「社内」を向いた企画書をつくる。・・・その担当者の立場に立って、「社内での協調戦略」に役立つ企画書をつくる。
●「戦略」という字を見つめてください。それはどのような意味か。「戦い」を「略(はぶ)く」
●営業担当者を企画会議に参加させよ
●残念ながら、しばしば、そのプロフェッショナルの覚悟を感じない企画書を、目にします。どのような企画書か。「汗をかいていない企画書」です。
●その企画書が「よく考え抜かれたもの」でないことは、企画書の何気ない部分が伝えてしまいます。それは何か。「誤字脱字」です。企画書の誤字脱字は、その企画書を作成した人間が、どの程度その企画書に時間を使ったかを明確に伝えてしまいます。
●企画書の目的は、「企画」を売り込むことではない。その本当の目的は、企画の奥にある「人間」を売り込むことなのです。
●
従って、顧客の立場、関心、要求、そして心境や心情。
そのことについての「明確な仮説」と「具体的なイメージ」を持つこと。
それを持つために、徹底的に考えること。想像力をめぐらせること。
そして、腹を定めること。腹を定めて企画書を書くこと。
それは、絶対に必要なことなのです。
最高の表紙とは、そして最高の企画書とは、
そうした営みからこそ、生まれてくるのです。
●次のページをめくらせない戦い・・・顧客が思わず次のページをめくりたいと思うほど面白い企画書。しかし、そのページで語られる話に深く耳を傾けたくなるほど面白い説明。すなわち、最高の企画書と最高の説明。それは、まさに「最高の矛盾」を実現するための戦いなのです。
●企画書の役割とは何か。企画書の究極の役割とは何か。一人のプロフェッショナルとしての思いを込めて、申し上げましょう。「縁」を結ぶことです。
投稿元:
レビューを見る
企画とは何なのか。
あるべき企画書。つまり最高の企画書とはどの様なものか。
そして、その様な最高の企画書は、どの様にして書くのか。
上記の問いに、マインドと方法論の両輪をもって、分かりやすく解説している良書。
投稿元:
レビューを見る
企画力について自分が見落としていた部分が見事指摘されており、目から鱗であった。
当初は、文字のレイアウト、文字量を見て、うさんくさいなぁ、という印象だったのですが、読後は簡潔かつ深淵な内容に得るところ大でした。
投稿元:
レビューを見る
備忘録
●採用されない企画書は紙くずにすぎない
●「勝手に立てた企画を現場に押し付ける」という感覚が組織の摩擦を生む
●ストーリーを語る
物語を語ることで人間や組織が動く。企業や市場や社会の変化やチャンス、成果を語る
●自問自答
問いと答えを繰返す自問自答のスタイルで、目を引き、興味を惹き、視点を定めてもらう
●組織の意識決定
売込み先の担当者と共に想定質問を企画書に盛り込み、企画書を進化させる
●模擬プレゼン
説明のしにくい所を改善し、企画書をブラッシュアップする
●呼吸を合わせる
表紙について説明する際に、相手の表情やうなずき方に注意を払い、呼吸を合わせることで、相手の思考や状況に合わせて説明する
投稿元:
レビューを見る
採用されなかった企画書は紙屑にすぎない。
著者の信念が伝わってきて迫力のある文章でした。
組織を動かすような企画力を身に付けていきたいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
【こんな人におすすめ】
・社会人2年目以上(日々の業務をこなしつつ、新しい施策を考えていかなければならない人)
・「何か新しいことをしたい!しなければならない!」と考えていながらも、なかなか行動に移せないでいる人。
文章が短く、平易な言葉で書いてあるので、1時間あれば読み終えられます。だまされたと思って読んでください。(岡田さんが貸してくれます)
【感想】
企画力とは何なのだろう?企画を生み出す力なのか、実行に移す力なのか、調整力なのか…。よくわからないまま読みはじめたが、冒頭で企画力とは何か?を明確に定義してくれています。なので迷わず読み進めることができます。
日々仕事をしていく上で、自分の考えが相手に伝わらないことは日常茶飯事。立場の違い、知識の違い…理由をつけることは簡単だけと、自分が変われば状況は変えることができる。この本を読んで、自分の「企画の進め方」についてもう一度見直そうと思いました。
投稿元:
レビューを見る
企画力とは大きく分けて三つある。
まずは、人と組織を動かす力のこと。二つ目に立案する力ではなく、実行することを指す。最後に物語のアートを書くことで共感を得ることある。
企画力は上記の事も大切であるが、そこにかける情熱と信念が最も重要だと思う。
様々なやり方が記載されていたが、まずは自分は上記の事を中心に実行していく。そこからやり方を少しずつ導入し、自分のものにしていきたい。