紙の本
世界の廃墟
2020/07/16 22:36
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
廃墟ってちょっと怖いけど、なんだか物語も感じてしまう不思議な場所ですよね。
なんでこんな所に?って思うへんてこな廃墟もあり。面白い。
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遺跡にはないのに、廃墟に切なさを感じるのは、
そこにあるのは忘却された過去ではなく、むしろ私たちが廃棄した未来の一部なのだ。
納得…
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廃墟の写真集。軍艦島も含め世界のものが載っていて写真も綺麗だった。戦争、情勢が変わって資金難、ゴールドラッシュ時代、原発事故などで廃墟に。中には行ってみたいものもあった。
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説明文がなかなか読ませてくれます。日本からは二カ所とりあげられていますが、世界文化遺産にも登録され有名で曇りのない端島に比べ、毒ガスをこっそりと作り終戦間際それを隠すために施設を破壊。処理しきれなかった毒ガスが90年代に出て来て人が亡くなったりなどまるで地雷撤去のような事例が国内にもあること。現在はウサギの多い観光スポットになっていること、全く知りませんでした。。いつか行ってみたい。
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廃墟なのに生々しい迫力を感じさせる。 それは否応なしに過去を想像させ、多くの人間たちの欲望や都合が渦巻いているだろうことが、当然のこととして連想されるからなんだろうな...。
迫力があるが、構成の力も(当然なんだろうが)さすがと思わされた。特にラストが...
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この本のポイントは世界中の廃墟を紹介していること。
日本の廃墟特集は何度も読んだことがあるけど、世界に目を広げるとその歴史や背景に違いがあって面白い。
日本の廃墟はバブル時代か、軍艦島の様な高度経済成長期に乱立された施設が多い。
一方世界の廃墟は戦争で作られた施設、自然災害で取り残された施設なども多く含まれる。
今まで知らなかった廃墟やその歴史背景も知れるので、廃墟好き以外の人でも楽しめます。
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風雨にさらされ朽ちていく建造物。それが、何を訴えているのか……。見る人によって違うのかもしれません。
病院とかは怖かったです^^;
軍艦島と大久野島が載っていました。
大久野島は知らなかったので、毒ガス工場があったところだとしり、恐ろしく思いました。
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一枚の廃墟の写真から、時代が移り変わりと云った物語が伝わってくる。繁栄と退廃、権力と衰退が、感覚的だが言葉や歴史的考察以上に理解できる。今、日本で私たちが謳歌している物資的な繁栄の中で、時と共に価値を失い朽ち果てていく地域や巨大な建造物が あることをうかがわせる。廃墟には、かつて人が存在した痕跡が生々しく残っており、不思議な感覚と緊張感が沸き上がる。特に印象的なのが、オーストラリアのdisco infernoでした。炎で溶けたミキサーに、黒く煤けたミラーボール。燃えたテーブルの上にはハイネケンの灰皿に焦げたグラスが転がっている。原因不明の出火による、大型の人気クラブの成れの果てである。華やかなイメージとは、対局な死をも連想させる空間が強すぎた快楽と享楽をより一層引き立ている。全ての廃墟に同様のイメージが ある。諸行無情の鐘の音に過ぎ去った時代の美しさと人類のエネルギーを感じる。現代においても、戦争や異常気象を考えれば、ここに掲載されている廃墟は、明日の地球全体の未来を示唆しているとも言える。
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クレイジージャーニーでは廃墟を主に見てまわっているので、この作品では本領が発揮されている印象。
共産党ホールとチェルノブイリは壮観と言ってしまうと語弊があるかもしれないが圧巻。
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[崩美]顧みる人もなく,打ち捨てられたままであるにもかかわらず,少なくない数の人に魅力的に語りかけてくる廃墟。世界に無数に存在する廃墟の中から,厳選された箇所の写真を,解説とともに収めた作品です。監修は,『奇界遺産』がベストセラーとなった佐藤健寿。
タイトルと表紙を見て思わず購入してしまったのですが,中身はその期待を上回るものでした。比較的新しい廃墟を扱っているせいもあり,「よくもまあこんなものを......」という感嘆と哀切が相まった感情に襲われる読書経験でした。
〜現代を生きる私たちはただ,廃墟の”美しさ”に刮目すればよい。新しい時代はいつも,無数の廃墟からはじまるのだから。〜
久しぶりの写真集でしたが☆5つ
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廃墟の写真とその解説が纏められた本。生産装置が破壊装置になり得ることがわかった21世紀の今の視点で、戦災、エネルギーと産業、都市と経済、自然災害の4つのテーマに分けて廃墟が纏められている。本の最初に書いてある筆者の「廃棄した未来の一部である」というのは印象的。セントラリアと医師の家がこの本に掲載されている廃墟で特にお気に入り。図書館で借りた。
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荒廃した建物からは、人がいた気配が漂います。恐らく一生足を踏み入れることのない世界の廃墟26ヶ所。一つ一つに添えられた解説は背景を知る参考になりました。写真は芸術的です。
特に印象的なものだけ抜粋。
・ワンダーランド(中国)
アジア最大のテーマパークを謳って建設されていたが資金面から頓挫。オリエンタルな造りをした城の青い屋根と、人で賑わうことなく解体が進んだ瓦礫の山のアンバランスさが印象的。一連の流れが中国らしいと言えばらしい。
・レッド・サンズ要塞(イギリス)
「マンセル要塞」とも呼ばれる第二次世界大戦時の遺物。海上からすーっと伸びた足が支える頭でっかちな建物は、今にも根本から倒れ込みそう。
・コールマンスコップ(ナミビア)
砂に埋もれ忘れ去られた街があった。安部公房『砂の女』をつい想像してしまう。
・スコット隊の小屋(南極)
『アムンセンとスコット』(本多勝一/著)をつい最近読んだ私にはタイムリーな資料。南極アタック前に築いたこの仮宿は、夢と希望で満ちていただろうに。
・ブルガリア共産党ホール(ブルガリア)
「Forget Your Past」 or 「Never Forget Your Past」?
・大久野島(日本)
今となっては「うさぎ島」として有名になった観光地。しかしかつては「地図から消された島」だった。そして実は、戦争の闇は今なお消えていない。日本からは他に端島(軍艦島)が掲載。
・プリピャチ(ウクライナ)
原子力発電所の大惨事により突如人の住めない街と化した。やっぱり考えてしまうのは福島県のこと。あれからまもなく7年。
・医師の家(ドイツ)
診察台、ホルマリン漬けの医療標本、カルテ等々――使用されていたものがそのまま残り、無くなったのは人間の姿だけ。
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世界各地に残る26か所の廃墟を紹介。
各4~6ページ、見開きと大小の写真、場所と説明で構成。
他にも廃墟の本は何冊か読んでいますが、これは写真が圧倒的。
ナショジオのは文が物語っていましたが、
こちらは写真が物語っています。
時代の推移、権力や富の衰退、戦争、軍事施設等々、
選ばれた写真が実に明確に廃墟の現場を見せてくれます。
それは剥がれかけた壁紙、逞しく育つ雑草まで、鮮明に。
大きな箱モノは解体するのが大変だから残り、朽ち果てていく。
タイや北朝鮮の街中に聳え立つ、そんな巨大な廃墟の虚しい存在感。
人の消えた町や村、病院は住民や患者の念が漂っているような、
何とも言えぬ寂静感があります。
スコット隊の小屋、医師の家は、去った者たちを待っているかの
ような佇まいが・・・。
美しくもあり虚しい・・・それは「廃棄した未来の一部である」か。
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序文のタイトルに、廃墟とは、「忘却された過去と、廃棄された未来の狭間」とあり、うまいことを言うもんだなあ、と大きく肯いたのでした。僕の住んでいる街も、廃墟ファンの人たちが、その廃れた街並みを楽しみにして訪れたりするんですよ。ネットにも、「こんなに廃墟になってるよ!」っていう写真がアップされているページがあります。そういうのを見ると、どうも、馬鹿にされているような気がしてくるんですよ。廃墟になるような失敗をした街だ、と嘲笑されているような気がしてくるし、僕のイメージだと、廃墟ファンって、とにかく廃墟を通して人間を嘲笑したいんじゃないか、っていうのがあります。だから、僕にはそのケはないぞ、と。でも、小説のイメージやネタとして発火材料になるかもしれないから、読んでみようかな、という動機で買ったんですが。それで、本書を眺めてみる。「忘却された過去と、廃棄された未来の狭間」なんて形容をするくらいのことはあって、その写真たちから、廃墟を眺めることでの、馬鹿にする感じがないのです。廃墟に対する自分たちの優位の感覚を持とうする気配がない。これこそ、ほんとうの廃墟ファンの視座だ。軍艦島とあだ名される、端島であっても、ヒトラーが一平卒のころに療養した有名なサナトリウムであっても、地下で石炭が燃えているせいで有毒ガスなどが生じ廃墟になった街であっても、写真の捉え方が、それらへ、深い思索対象としての興味を持ってこそのものとなっている。(ちなみに、僕の街でも、石炭が何十年前から鎮火せずに煙を漂わせている土地があります)というように、先入観としてあった、廃墟に対する、浅薄な人間が好むものだといったイメージが、本書によって、深い洞察と思索が試される現場なのだ、というものへと刷新されることでしょう。
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圧倒されました。
構成上、前項に見開き写真、後項に解説だったので、どうしてもめくったり、戻ったりが増えてしまいました。