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- カテゴリ:一般
- 発売日:2013/07/01
- 出版社: スペースシャワーブックス
- サイズ:21cm/339p 図版16p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-906700-88-2
紙の本
エゴ 加藤和彦、加藤和彦を語る
著者 加藤 和彦 (著),前田 祥丈 (著),牧村 憲一 (監修)
20年の時を経て封印を解かれた肉声が、自らの表現を貫こうとする矜持=エゴを強烈に放つ。1993年に行った加藤和彦へのインタビューを再構成し、音楽家としての加藤和彦をトータ...
エゴ 加藤和彦、加藤和彦を語る
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商品説明
20年の時を経て封印を解かれた肉声が、自らの表現を貫こうとする矜持=エゴを強烈に放つ。1993年に行った加藤和彦へのインタビューを再構成し、音楽家としての加藤和彦をトータルに振り返る。初CD化音源付き。〔「あの素晴しい日々」(百年舎 2024年刊)に改題,加筆再編集〕【「TRC MARC」の商品解説】
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きっとこのインタビューが行われた後に、加藤和彦に何かがあったのだろうと、今になってみれば想像できるのだが
2014/07/13 00:04
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
2009年に自死という形でこの世からいなくなった加藤和彦の、1993年に行われたインタビュー集である。インタビューが行われてから約20年、本人が亡くなってからでも4年になろうとするところで、なぜこのインタビューが公になったのかについては、インタビュアーであった前田祥丈による「後書き」にあるとおりなのだろう。色々と理由は書かれているが、やはりどうにも中途半端な時期だとしか思えないが、このまま埋もれてしまっているよりは良かったと言うべきか。
加藤和彦のバイオグラフィー/ディスコグラフィーを見ると、1993年というのは、フォーク・クルセダーズ、サディスティック・ミカ・バンドを経て、ヨーロッパ三部作などのソロ時代を抜けて、ミカ・バンドの再結成を済ませて、さらにソロ・アルバム『ボレロ・カリフォルニア』を出して少し経った頃ということになる。これは、今になってみると次のフォーク・クルセダーズ再結成のアルバムが出るまで20年まとまった音楽作品を出していなかった時期の始まりの頃だということがわかる。そういった意味では加藤和彦の音楽人生の中間総括のようなインタビュー集であり、それまでの活動を振り返って(というか、そのような形でインタビューが進んでいるわけだが)いて興味深いことが語られている。
少なくとも、1993年頃までは加藤和彦は前を向いて生きていたように思えるし、インタビューで過去を振り返りながらも、「そんな過ぎたことはどうでもいいじゃない」みたいな雰囲気が行間から浮かんでくるように読めた。
そういった意味では、この後加藤和彦はどこをどう彷徨い、自死を選んでしまったのかということが、かえって謎に思えてしまう。
だから、もっと加藤和彦自身が語った言葉を知りたいと思ってしまうのだが、この本はその点でやや気持をそがれてしまうところがある。加藤和彦のインタビュー記録の合間合間に、インタビュアー前田祥丈による種々の説明が入っているのだが、これが少々邪魔に思えてしまうのだ。インタビュー内容の意図などを語ってくれているのだが、そうしたものは本の前か後ろにまとめておいてくれればいいのではないかと思う。
付録(?)のCDは、1972年のサディスティック・ミカ・バンド誕生前夜とでも言える時期のライブ音源で6曲とMCが収められている。これはこれである種感激ものだけれど、これってインタビューの時期とも全く異なっていて、どうしてこの本に付いているのかよくわからない。まあ、加藤和彦の音楽が少しでも聴くことができるというだけで、いいんだけれど。