「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
紙の本
床下の小人たち 新版 (岩波少年文庫)
【カーネギー賞(1952年)】イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべてこっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてし...
床下の小人たち 新版 (岩波少年文庫)
床下の小人たち
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
紙の本 |
セット商品 |
宮崎駿監督が選ぶ少年文庫セット (岩波少年文庫) 56巻セット
- 税込価格:46,706円(424pt)
- 発送可能日:購入できません
朝の読書学級文庫必備セット小学生上級向き (岩波少年文庫) 25巻セット
- 税込価格:19,184円(174pt)
- 発送可能日:購入できません
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
【カーネギー賞(1952年)】イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。暮らしに必要なものはすべてこっそり人間から借りていましたが、ある日、その家の男の子に姿を見られてしまいます。「小人シリーズ」第1作。1956年刊の新版。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 1 メイおばさん
- 2 アリエッティの日記
- 3 わたし借りにいけるわ
- 4 ポッド《見られ》る
- 5 借り暮らしの人々
著者紹介
メアリー・ノートン
- 略歴
- 〈メアリー・ノートン〉1903〜92年。ロンドン生まれ。イギリスの作家。本書でカーネギー賞を受賞。小人シリーズのほか「空とぶベッドと魔法のほうき」などの作品がある。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
小人のサイズが気になる。イギリス産は手のひらサイズが主流のようですよ
2006/04/24 20:41
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イギリスの古風なお屋敷の床下に小人の一家が住んでいました。彼らは借り暮らしの小人たち。人間から生活に必要な様々な物(食べ物、安全ピン、糸などなど)を借りて暮らしています。保守的で口うるさい母ホミリー、普段は大人しくかかあ天下に任せているけれど、ここ一番はやはり頼りになる父ポッド、そして頭の回転が速く好奇心は旺盛だけど世間知らずなところのある娘のアリエッティ。と、どこにでもいるような家族です。(ケチで口うるさい親戚もいるし)少し退屈ながらも、安全で穏やかな日々は、ある日、アリエッティが人間の一家の男の子に姿を見られてしまったことで、崩れ去ります。小人の一家は、人間のお屋敷を出て行くことにします。けれど脱出しようとしたルートはネズミに狙われ……
この作品はシリーズの第1巻です。「床下の小人たち」は、お屋敷の床下で暮らしていた小人一家が野に出て行くまで。その後、野での生活を描いた「野に出た小人たち」、さらに薬缶にのって川を下る「川をくだる小人たち」、人間に捕らえられ屋根裏部屋から脱出するため気球を作る「空を飛んだ小人たち」、ついに安住の地を見つける「小人たちの新しい家」と、続きます。それぞれ独立しているので、どれか一冊でも楽しく読めますが、やはり順番に追っていった方が、より面白いと思います。
この作品、テーマは「家族」と「住まい」なのだろうと思います。長所短所あわせ持ったごく普通の一家が、力をあわせて自分たちの家を探す冒険の旅なのです。人間の手から独立し、子どもは成長し、やがては恋をして家を出て行く気配も。
住まいがあることは、生きていく上で基本だと感じるシーンが、シリーズの随所で見られます。「床下の小人たち」で言えば……
お屋敷を出て行くと宣言してしまった後で、ネズミたちに阻まれてしまった一家は、親類の家に居候を願い出ようとします。プライドの高いホミリーにとって、それは耐え難いことですが、ポッドは「アリエッティのために」頭を下げようと言うのです。食べ物は豆だけでも良いから置いてくれと。一家を守るためになら惨めさや悔しさを飲み込むポッドは立派な父親だと思います。その直後、別の脱出ルート(排水溝を石鹸入れの蓋に乗って行きます!)を教えてくれる小人がいて、一家は無事に野へ出て行くのですが。
なんと言っても、この作品の魅力は、小人たちの家でしょう。「床下の小人たち」での家は、いかにも人間から借りた物で出来ている人間の屋敷を真似たものです。人間の書いた手紙を壁紙にし、切手を絵の代わりに飾り、マッチ箱でタンスを、歯車で暖炉を作り……このシーンだけで、ぐぐっと世界に引き込まれていきます。でもやがて野に出て行けば、古い靴や、壊れた薬缶に住んだりします。食べ物の描写がまた美味しそうで、ゆで卵なんか普段それほど好きでもないのに、ひび割れた殻をペリペリはがし、糸鋸で分厚く切ったゆで卵を、ごはんにしている小人たちを見ると、ものすごく美味しそうに感じられてなりません。たとえそのゆで卵が、小人たちと一緒に排水溝を流された物だとしても。
ところで、ファンタジーに出てくる小人たちのサイズと言えば、親指くらいの大きさ派(コロボックルシリーズなど)と、手のひらくらいの大きさ派(床下の小人たちは、このサイズ)が、二大流派のようです。うーん、水の表面張力など考えてしまうと、親指くらいのサイズは無理があるかな、なんて考えてしまいます。どんぐりのカップで水を飲むのは難しいでしょう。
紙の本
ジブリが映画化!「床下の小人たち」は人と小人の出会いの場が秀逸!!
2010/04/14 12:40
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る
7月に上映されるジブリのアニメ「借りぐらしのアリエッティ」。原
作はかなり有名らしいが僕は未読。さっそく手に取った。
「借りぐらし」って聞いた時、「間借り」のことだと思ったがこれは
ちょっと違っていた。床下に住む小さな人たちは人間からいろいろな物
を「借りて」生きている。それを「借りぐらし」というのだ。ポッド、
ホミリーの夫婦と娘のアリエッティ、それが小人たちの一家。最初はち
ょっとグダグダした感じだし、訳が古めかしいので今ひとつ乗れなかっ
たが、アリエッティが初めて「借り」に出るところ、そして、人間の男
の子に見られてしまう場面から一気に盛り上がる。彼らにとって「見ら
れる」ことはまさに一大事。でも、世間知らずのアリエッティは動じな
い。ここでの2人の会話が何とも楽しい。「きみ、飛べる?」と男の子、
「飛べないわ、あなた、飛べるの?」「飛べるもんか!」、さらに男の
子、「妖精じゃないもん!」「あら、わたしだって、ちがうわ」、この
場面はまさに「床下の小人たち」のハイライト!そして、この出会いか
ら物語は急展開、小人たちにとって大変なことが次々と起こるのだ。
ジブリの鈴木プロデューサーは朝日新聞紙上でこの映画は「こびと一
家の父と娘の絆、借り暮らしという生活、こびとと人間の恋物語の三つ
が柱」「父と娘の物語をちゃんとうたえればいいんだ、と気がついた」
と語っている。父と娘の部分は原作ではやや弱い気がする。ジブリがど
ういう風に料理するのか、夏の公開がさらに楽しみになって来た。
紙の本
ささやかなファンタジー(おとぎ話風)
2002/02/05 19:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:楓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小人たちは人間からピンや針などこまごまとしたものを借りて床下で暮らしています。しかし、人間と接触してはならないという掟を破ったことから、小人たちはやっかいな事件に舞い込まれしまって…。どきどき・はらはらといったタイプのファンタジーではないですが、読む側の想像を膨らませる贅沢な作品です。ファンタジー好きにはたまりません。
紙の本
物が無くなった時のいい訳が出来ます!(小人たちシリーズ)
2023/06/06 10:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
想像力を掻き立てられていいかもしれません。
この小人シリーズは全五巻です。どれも、とてもワクワクドキドキさせてくれます。
ジブリ作品でアニメ映画にもなっていますが、これは原作本をぜひ読んで欲しいです。
目線をグッと下げてみると、そこには別の世界(小人たちの世界)があります。
人間たちから借り物をして生活をする小人たち。
家の中で何かものが無くなった時に「きっと、小人たちが借りていったんだよ!」と思うと、なんだかワクワク楽しくなってきます。
また、挿絵が素晴らしい。
秋や冬の夜長にココア片手に読むといいかもしれません。
紙の本
アリエッティに会いたい
2020/11/27 07:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2010年夏に公開されたスタジオジブリのアニメ映画「借りぐらしのアリエッティ」(米林宏昌監督)の原作であるイギリスの児童文学。
あの宮崎駿さんは企画と脚本で参加しています。
そもそも原作は1952年に出版されたもので、原題は「THE BORROWERS」で日本語にすると「借り手」ですから、ジブリ作品の方がニュアンス的には近いかもしれません。
もっとも岩波少年文庫にラインナップされたのが1956年ですから、「床下の小人たち」の方が物語を端的に表していてわかりやすかったともいえます。
この物語はタイトルが示す通り、ある古風な家の床下に住む三人の小人の家族の物語です。
父はポッド、母はホミリー、そして一人娘のアリエッティ。
彼らの世界では絶対に人間にその姿を見られてはいけないという不文律があります。
ところが、ある日ポッドがその家で静養に来ていた男の子に姿を見られてしまいます。
嫌な予兆の始まりです。
さらにはアリエッティまでも見つけられ、男の子としゃべってしまいます。
この時男の子はアリエッティのような小人の種族はいつか滅びるという辛辣なことをいうのですが、子供は時に残酷なことを平気に口にする。
そういうありのままの子供を描くことで、子供たちがその物語を自分にひきつけていく。そんなところに優れた児童文学があるのだと思います。
そして、アリエッティたちはついに男の子以外の人間にも見つかってしまい、なじんだ床下から出ていくことになります。
「借りぐらし」というのは、人間の生活からこまごましたものを借りて自分たちの暮らしを支えること。
そんな生活をしているアリエッティたちが本当にいるかもしれない、そんなことをふと思います。