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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.11
- 出版社: 河出書房新社
- サイズ:17×19cm/29枚
- 利用対象:一般
- ISBN:4-309-26589-8
紙の本
ウエスト・ウイング
どこの西棟(ウエスト・ウイング)なのか? いったい何が描かれているのか? すべてが見るものの想像力にゆだねられてしまう、途方もなく怖い、文字のない絵本。【「TRC MAR...
ウエスト・ウイング
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商品説明
どこの西棟(ウエスト・ウイング)なのか? いったい何が描かれているのか? すべてが見るものの想像力にゆだねられてしまう、途方もなく怖い、文字のない絵本。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
エドワード・ゴーリー
- 略歴
- 〈エドワード・ゴーリー〉1925〜2000年。シカゴ生まれ。ハーヴァード大学でフランス文学を専攻。出版社勤務を経て、独立して専業作家となる。著書に「ギャシュリークラムのちびっ子たち」など。
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紙の本
孤独という名の恐怖
2004/12/04 14:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を形容して、文章が一切ないのにとっても怖い本、と多くのかたがいう声を聞きました。それが何を意味するのか、大いに好奇心をそそられました。そして実際に手にとってみると、確かにこれは「怖い本」です。
何がどうしてこんなに怖いと思わせるのだろうと、自分なりにあれこれ考えてみました。廃墟のような建物の内部を描いたモノクロの線画ですが、一部には人の姿が描かれています。だから淋しい一方の絵ではないはずなのに心胆を寒からしめるものがあるのです。それはこの本が「ゼロの人間関係」を描いているからではないでしょうか。わずかに描かれている人の姿はこちらを見つめているようですが、彼らの相貌からはコミュニケーションへの意志が微塵も感じられません。こちらを見ているようでいて焦点が定まっていないうつろさがあります。そしてこの本には一切言葉がない…。
言葉のやりとりによって初めて人は人と関係を切り結ぶことができます。関係を結ぶということは心に安らぎを与える行為でもあり、それが存在しない場面は極度な不安感を与えます。ひっきりなしに常に携帯でメールのやりとりをしていないと孤独感にさいなまれて仕方がないという人。最近家族との会話が減って淋しいという人。そういう人にこの本は、意思の疎通から隔絶された、ある種の置いてけぼりを味わうかのような恐怖感を与えくれるはずです。一度のぞいてみてください。
紙の本
読む度に違うお話になる絵本。
2002/11/30 01:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ryo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここは何処なのか? この人は一体誰なのか? 幽霊? 何?
疑問だらけです。でも、その疑問に答えを出すのは他でもない読む人自身。その人の想像力によって話は進みます。読んだ時の精神状態によって話の内容も変わってくるでしょうし、絵の中に新たな発見をする事もあるでしょう。そういった意味で、いつまでも飽きる事のない本です。中身だけでなく、カバーにも様々な発見があるはずです。月が2つあったり、その中に髑髏が描かれていたり…疑問は尽きません。寧ろ、読む度に疑問は増えていきます。読む→疑問が涌く→また読む→また新たな疑問が…つまり、終わりがないのです。
恐ろしいです。
終わりがない事ほど恐ろしい事はないのではないでしょうか。
あなたにはこの無限のループに身を浸す勇気はありますか?
紙の本
何も書かれていない本よりも真っ白な本
2003/01/31 21:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:亜李子≒Alice - この投稿者のレビュー一覧を見る
装丁からして白に黒の印刷という本。そして描かれている建物の窓は昏く、そらも澱んでいる。
この本にはストーリィというものがない。否、それ以前に文字というものがないのだ。だから人に説明をするときに「こういう本なのだ」とは決して云えない。唯、文字のない本とだけ。
ゴーリーの絵が堪能できる本というのならば確かにそうなのだが、それ以上にゴーリーの機知に富んだ内容だと思われる。
掲載されているのはゴーリーの絵ばかりなのだが、両面開きの片側は真っ白なままだ。印刷ミスではない。最初から真っ白のままである。最後にもこの本に対しての解説は一切書かれていない。つまり、この本は読み手に全ての選択を委ねている本なのだ。
例えば壁紙の剥がれた絵にしても、それが剥がされたのか、自然に剥がれたのか、はたまた壁紙自体の意思で剥がれたのか。全くの説明がないために、読者は一枚一枚の絵に関して考えなければならない。これはどんなことを意味しているのか。向こうの廊下はどこに繋がっているのか。ドアの向こうには何が存在しているのか。階段を上がったらそこはどこの世界に繋がっているのか——。
ゴーリーを知っている読者はこれをホラーとしてとるかも知れない。けれどもゴーリーを今まで一冊も読んだことのない人間が読んだら、どう捉えるだろう。或いはコミカルに考えるかも知れない。
全ての情報が垂れ流し的に与えられ、受け手がそれに甘んじて受動的になれるテレヴィジョンとは全く異なっている。考えることを忘れてしまったひとに、是非とも読んで欲しい本だ。
紙の本
絵だけの絵本
2019/06/19 12:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵だけなので、ストーリーは想像するしかない。白黒なので不気味な印象もあるが、そんなに怖い絵はない。どう楽しむかは読者の自由である。