紙の本
定住する3人
2018/06/30 17:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gonna - この投稿者のレビュー一覧を見る
『キーリ』シリーズには珍しく、主要人物3人が定住しています。
それでも、霊にまつわる事件は尽きないので、キーリ、ハーヴェイ、兵長のいつも通りの掛け合いが見られます。
今巻からベアトリクスが出てきて、やや地味な主要人物3人(失礼)の物語に華が添えられています。
まあ、彼女自身も悲惨な境遇を送ってきてるので、華があるのはイラストのビジュアル面だけになりますが(笑)
3巻後半は派手めのアクションシーンが多く、主要人物皆が頑張っているのが見どころです。
ここでハーヴェイが無茶をしたために、不吉な予感のする描写がなされてるのがつらいところですが…
どのみち、この3巻で一旦物語に区切りが付けられるので、全巻読破する予定の人は、3巻までだけでも読んでみるのがオススメです。
投稿元:
レビューを見る
06/02/28 保護者であるはずの不死人とラジオが、被保護者キーリが絡んだ途端にとことん大人気なくなるところが見所です(嘘)ハーヴェイとキーリの関係を表す言葉は沢山あって、そのどれもまた当てはまらないような気がするのが素敵。
投稿元:
レビューを見る
炭鉱の街に住んでいるキーリたち。ベッカそっくりのベアトリクスと出会う。キーリのことを指摘され悩むハーヴェイの結論は?
前回の事件を引きずり人間不信気味のハーヴェイは不死人ですが、毎回痛い目にあっていて心臓に悪いです。しかも、今回は核にひびが入ってしまい、ますますこれから心配です。最後に、キーリをまかせて去るハーヴェイ。続きが気になります。
投稿元:
レビューを見る
ずっとこの街でハーヴェイとキーリが仲良く暮らせればいいのにと願ってしまった。
何気ないハーヴェイの優しさがすごく良かった。きっとキーリだからこそなんだなと思わせる。
でも、階段からは落とさないで欲しい。
投稿元:
レビューを見る
キーリに引っ張られてハーヴェイが大人になる話。って感じがした3巻でした。しょっちゅう壊れてる兵長がそれでもやたらと存在感があるのが怖い・・・。
投稿元:
レビューを見る
まだここまでしか読んでないので。
何かの本の後ろに紹介文が載ってて読みました。
これいいよ!
ハーヴェイのぶっきらぼうなところが私のツボにw
キーリの一途な所も見習いたい所です。
めっちゃ「えー!」ってところで終わっちゃってるんで4巻とっても気になります。
投稿元:
レビューを見る
ハーヴェイの気まぐれのようにしか聞こえない一言でキーリ達はとある町に滞在することになる。平和そうに見える生活にも少しずつ不穏な空気が忍び寄る。今回は過去の出来事が新たに解明されることは少なかった。その分少し成長したけれどやっぱり真っ直ぐなままのキーリと、ひねくれていて諦めていて面倒くさがりで子供っぽいハーヴェイが少し成長する姿が描かれている。2007/05/09
投稿元:
レビューを見る
“砂の海を渡る船”を降りたキーリと〈不死人〉ハーヴェイそしてラジオの憑依霊・兵長は、炭鉱の街に住むことに……。キーリは初めてのアルバイト生活を楽しんでいたが、ハーヴェイはほとんどの時間をアパートの部屋で過ごしていた。
ある朝、アルバイトに出かけるキーリを狙うかのように、上の階からフォークが落ちてきた。なんとか防いだハーヴェイは、フォークを落とした張本人の部屋へ向かう。しかし、そこは空き部屋になっていて――!?
投稿元:
レビューを見る
キーリが一生懸命だからこそ、信じてるからこそ出てくる言葉みたいなもの。
確信してるから言えること。
ちょっと羨ましいなぁ。
投稿元:
レビューを見る
当初から感じてた「よく言えば堅実、悪く言えば無難」な感じがちょっと増してきたかも。いいんだけどなー。
投稿元:
レビューを見る
街に住むことになっているとは思わず、初め読んでて少し驚きました。
旅の時とは違い、日常的な風景描かれてて少し心が温かくなるような。でも少しずつ何か不安な影が出てきたり・・・。
キーリが住んでいる上の階の方たちとのやり取りでは
ちょっとしんみりとしてしまうお話で個人的にお気に入りです。
投稿元:
レビューを見る
キーリとハーヴェイの距離が一気に縮まった!と思ったらラストのハーヴェイの決断に呆然としてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
キーリと不死人とラジオの憑依霊の旅第3作
読了日:2007.08.17
分 類:中編
ページ:299P
価 格:550円
発行日:2003年8月発行
出版社:電撃文庫
評 定:★★★+
●作品データ●
----------------------------
主人公 : キーリ
語り口 : 3人称
ジャンル: ライトノベル
対 象 : ヤングアダルト向け
雰囲気 : 異世界、暗め、退廃的
結 末 : つづく
イラスト:田上 俊介
デザイン:Yoshihiko Kamabe
---------------------------
---【100字紹介】----------------------
「砂の海を渡る船」を降りたキーリと<不死人>ハーヴェイ、
そしてラジオの憑依霊・兵長は、炭鉱の街に住むことに。
この街に留まる理由は知らないまま、
キーリは初めてのアルバイト生活を楽しむが…シリーズ第3作。
-----------------------------------------
「キーリ」第3作です。って、書かなくても表題から明らかですが。
舞台は異世界、というか異惑星。
今回のプロローグで、謎だったこの惑星の位置づけがまた少し、分かりました。なるほど、それでこの副題なのですね。「惑星へ往く囚人たち」。そしてそれが後半に絡んでくるのは、うん、綺麗な構成ですね。
前作で砂の海を渡り、新しい土地へやってきたキーリ、<不死人>ハーヴェイ、ラジオに憑依する戦死兵の霊・兵長。第1巻・列車旅、第2巻・船旅ときて、第3巻は何で旅するかと思ったら…、しばらく定住!でした。こういう旅ものファンタジーでは珍しくて、予期せぬ展開でしたよ、菜の花としては。
ちょっと平和、でも安穏とまではいえない、というところがまた、彼ららしいです。
構成としては、今までの章ごとの独立性というか、連作短編的な部分が少し緩和されて、長編風の趣が出てきました。
そして、キャラですよ、新キャラ登場ですよー。多分、超重要キャラとも言うべきお方登場です。このキャラの登場によって、キーリの思わぬ一面に遭遇した気分です。キーリも意外に、世俗的というか、普通の感覚があったんだなあって。ちょっと浮世離れした雰囲気と、年齢以上に幼く無邪気で、なのに暗く押し殺したような性格かと…ってそれはどんな性格なのか。
ところで本作を読んでいる途中に、このシリーズで菜の花をひきつけてやまないところを幾つか発見しました。そうか、こういうところがよかったのか、って。
ひとつはイラスト!
当初、そんなに気に入っているというほどでもなかったのですが、本作の表紙や巻頭の折込カラーを見ていて、はっとしてみた菜の花でした。手。手のカラーイラストが綺麗なのです。眠っているキーリの手。何気なくおろされた手。あと、ハーヴェイの背中のラインとか、いいなあ…。って、だんだんあやしい人っぽくなってきたのでやめよう。とにかく気付いたらイラストの田上俊介氏のファンになっていたのかも。
それから、話し方。話し言葉が好きです。何というか、型にはまった「女の子らしい」とか「青年らしい」とか、そういう話し方から外れるときが巧いな���と。特にハーヴェイが、そう思うのですよね。
あとは全体のことばのテンポ。
地の文は基本的に3人称ですが時折、キャラ視点になります。そういうところの切り替えが巧いし、そういうときの、キャラの特徴と、音律を生かしたことばの並びがとても好き。
…と、本作特有の何か、というわけでもないのですが好きなところを語ってしまった!まあ、そんなこんなで、結構好きです、このシリーズ。
と無理矢理まとめて終わり。
---------------------------------
文章・描写 :★★★★
展開・結末 :★★★+
キャラクタ :★★★
独 自 性 :★★★+
読 後 感 :★★★
---------------------------------
菜の花の一押しキャラ…スーズィー
「あー、あそこまでやる泥棒がいたらむしろすがすがしいと俺は言ってやりたい」
(ハーヴェイ)
投稿元:
レビューを見る
図書館で。
壁井さんの文章に慣れてきたかも。読みやすかったです。
ベアトリクス登場。
時間も期待します。
投稿元:
レビューを見る
今回は旅ではなく、街に住む話。
旅をしていようが同居して住んでいようが二人(と一体)のテンションには一見違いはないですが、「普通の暮らし」をすることで、二人の間にある考えの違いが明確になってきます。考えの違いというよりは、理想と現実の溝を思い知らされて二人ともどうしたらいいか分からない、という感じかも。
一つ所に留まって、親のように優しい人に出会い、アルバイトもして、心のどこかで「ずっとこのままでいたい」と思っているキーリ。
そんなキーリを「普通の女の子」だと言って、なんとか「普通の暮らし」に帰してやりたいと思う反面、彼女への執着が抜けないハーヴェイ。
お互いにその素直な気持ちを言えないものだから、今作ではすれちがいがちで、別行動がとかく多いです。
今作は特に、ハーヴェイの「執着」を軸に読んでいくと、話全体が、もの・ひとに対する執着をテーマに書いているのだな、というのが浮かんできます。
中でも、「ホーンテッド・スターシップ」のダニールと妹の関係に、自分とキーリを重ねるハーヴェイが印象的でした。
そして、長期的な目的もない旅の話が、この巻から明確な目的意識を持って動き始めます。
今作は、その意味では繋ぎという位置付けなのでしょう。
"Let us go home"
章タイトルであり、クライマックスで繰り返されるこの言葉を信じて、完結まで読んでいこうと思います。