紙の本
気分転換の読み物として
2016/01/29 23:38
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:honto_viewer - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまに、宇宙の始まりや果てのことを考えるのは、ストレス解消に良いですね。
時々、難しい話というか説明が下手なページでついていけず眠くなり、そのまま寝落ちするのもいいですね。
アメリカンジョークは全然面白くなく、読まされることにイラっとしますが
イメージや例えや世間話が多く、科学というよりエンタテインメント
前知識としてブルーバックス等を何冊か読んでおいて、
この本では、「そういう例えできたか~」という感じで楽しんでいます。
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量子力学の非局所相関(エンタングル),時間の矢,など物理を専門にしていても,のどに刺さったトゲのようにうまく(問題を)把握できていなかった内容を非常にうまく説明している.
願わくはきちんとした教科書として数式付きでも書いてほしいところ.
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下巻も含めてコメントします。
「空間と時間とは何か」というテーマの下、宇宙論の解説を試みたのが本書です。
まず、古典物理学の解説から始まり、相対性理論、量子力学と入っていきます。下巻に入ると、インフレーション理論、超ひも理論の解説に入り、終盤ではテレポーテーション・タイムマシンの実現可能性について言及、最後にわれわれが宇宙の基本的な構造だと思い込んでいる空間・時間は、本当に基本的な構造なのかということについて論じて本書における知の旅は終りを迎えます。
工学系大学院生の私にとって、とても読み応えのある内容で、とても1日で読み終えられる分量ではありませんでした(上下合わせて800ページ)が、非常に楽しかったです。たとえば特殊相対性理論がどんなものかすら知らなかった私にとって、なぜ時間の流れる早さが速度の違いによって異なるのかの説明からして興奮できましたし、上巻のハイライトである波動関数の収縮に関する話もわかりやすくまとめられていて、面白いです。しかし、これだけでは終わらず、常識を逸脱している、がしかし理にかなっている物理学的な発想はむしろ下巻に出現します。たとえばインフレーションや質量を説明するためのヒッグス場のアイディア、インフレーション理論による暗黒エネルギーや暗黒物質の量の予測と実測値が一致していることに関する説明、及び多次元宇宙を証明するための重力波を検出することの重要性をこれほどわかりやすく説明した本はないと思われます。最後に現れる、ブラックホールのエントロピーは体積ではなく表面積に依存するという話からヒントを得たホログラフィック原理の説明も「このことが衝撃的である」ということが理解できるほどのレベルであり、飽きることはありません。
理解するためにかなりのエネルギーを消費しますが、読み終わった後は満足感に満ち溢れる。そんな本だと思います。
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宇宙を織りなすもの = 空間と時間の成り立ちを突き詰めて説明していく力作。上巻では主に相対性理論と量子力学について解説されています。
読み物としては、相対性理論についてはサイモン・シン『ビッグバン宇宙論』、量子力学については、デイビット・リンドリー『そして世界に不確定性がもたらされた』の方が面白くて出来がよかったです。しかしながら、こちらの本の方が内容は深いところでまじめです。きちんと理解したい、でも数式だらけの専門書を読むのは無理という人にはぴったりなんだと思います。特殊相対性理論の話なんか自分も何度も読んだりしているはずですが、空間と時間の相対性に対する"絶対時空"や"時空の断面"の考え方は新鮮です。さすがにテーマからして分かりやすいと言うのは無理ですが、説明を組み立てる才は出ています。シンプソンズの登場人物で例を説明するのは個人的にはどうかと思うのですけれども。
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2010/01/31一回目読了.
時間とは空間とは何なのかを考察する本.
部分部分はファニーな例えを交えて丁寧に語られています.にもかかわらず,少しずつ謎を提示しながら,巧みに先に向かって我々読者を誘導して行きます.
そして邦訳も魅力的になされていると感じました.語り口がとても上手です.
また読み返したくなる一冊.一片の文句もありません.
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相対性理論や量子力学など、難しい物理の理論を理解しようといろんな本をかじったけど、これほど丁寧に分かり易く書かれている本は無かった。
もちろん完全に理解できたわけではないけども、人間では数式でしかイメージできないことを分かり易いたとえ話で説明しているので、腹落ちの度合いがとっても大きい。
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時間と空間とはなにかという事を歴史はどのように考えてきたかから始まり、相対的と絶対的の違いという話から相対性理論へ。そして量子論。時間やエントロピーの話になり対称性の話で終わる。
完全に下巻に行くための予備知識をかなり分かりやすく書いてある。
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読者に理解してもらおうと、色々な例えを使って親切な説明をしてくれているが、それでもテーマが難解なため、全てを理解することは非常に困難。
例えが、シンプソンズなど、ちょっとアメリカにローカライズされすぎているのは少し困る。
二重スリットの実験までは良く書かれる話だが、その先のスピンの標識の話は正直理解できていない。
上巻は古典物理、相対性理論、量子力学が中心で、宇宙論に少し入ったところまで。
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この本はすごい。今まで相対性原理をこのように本質をわかりやすく説明してくれたものはなかった。特に時空の説明で、「時間の流れの速度+三次元空間での移動の速度は一定である。光はその速度のすべてを三次元空間で使っているため光自体は時間は流れないし、それ以上の空間上の速度はあり得ない。」というのはある意味衝撃であった。
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ブライアン・グリーンは、
ベストセラーになった「エレガントな宇宙」の続編として「宇宙を織りなすもの」を書いている。
「エレガントな宇宙」で、超ひも理論について書いたので、
今回は、「空間とは何か、時間とは何か」をテーマに、
1 古典物理学によるとらえ方
2 相対性理論によるとらえ方
3 量子力学によるとらえ方
4 宇宙論によるとらえ方
5 統一理論によるとらえ方
を、一冊まるごと使って語り尽くしている。
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量子力学というのは人間の日常の感覚との隔たりがあるようで恐ろしい。
人間は量子力学の公式を利用することはできてもその哲学というか量子力学がいっていることを完全に理解できる人間はいないのではないだろうか。宇宙とはそういうものなのだ思うしかないのか。
以降は本からの引用です//量子のエンタングルメント。時間は流れない。過去、現在、未来という区別は幻想である。未来が過去を決定する。遅延選択量子消去実験。量子力学の測定問題とその解釈。
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「エレガントな宇宙」を読んでいたので内容が被るかなと思っていたが、そんな事もなかった。また違う言葉で相対論や量子力学を説明していて驚いた。特に時空の断面を持ち出して一般相対論を表しているのはちょっと出来過ぎなんじゃないかと思うくらいぴったりハマっていた。同じ概念を、違う言葉を使って表現できるというのは、本当に根本的にそれを理解しているからこそなんだろう。数式ではなく言葉を使って宇宙を描くような(もちろん正確性にはやや欠けてしまうが)筆者のような物理屋になりたいと思った。
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誰しも時の流れや宇宙の果てについて,思いを巡らせたことがあるはずだ。時間と空間の謎に迫る非常にエキサイティングな本。上巻では主に相対論,量子論による時空概念の変革を取り扱う。
我々が直感的に受け入れている時間・空間のイメージは,20世紀以降の物理学によって完膚なきまでに否定されている。直感にマッチする素朴な絶対空間,絶対時間を導入し力学を定式化したのはかのニュートン。時間と空間の本質を棚上げしたまま彼の理論は威力を発揮してきたが,マッハによる問題提起を経てアインシュタインによる時空連続体の発見で劇的な変更を迫られる。ニュートンのバケツ問題はマイナーだけどとても示唆に富んでいて,ここを読むだけでも目から鱗が落ちること請け合いだ。
物理法則が時間対称であるために,時間の流れや時間の矢がいかにして生じるかも問題になる。エントロピーの増大方向が時間の進む向き?いやいや一般にはエントロピーは未来だけでなく過去に向かっても増大する。それを回避するには,時間軸の一方にエントロピーが極小になる点が存在することが必要になってくる。そう,ビッグバンだ。…ということで話は宇宙論に入り,下巻に続く。
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理解できたとは言えないが、少しだけわかったような気がする。先端科学の概説書は数字の羅列で退屈。という先入観があった。ど素人に読む気にさせ読了させるとはたいした本だ。
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やっと読み終えることができた。たぶん最初に読み始めたのは3年前くらい。内容が難しく何度も挫折したが、ようやく完読。
総じて難しいが時間の概念がなかなかつかめなかった。
来年は下巻もチャレンジ。