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類語国語辞典
全く意味のつながりのない言葉が隣り合う従来の国語辞典と違い、類似した意味の言葉をひとまとめにした意味別で引く国語辞典。『類語国語辞典』に約2000語を追加した、表現したい...
類語国語辞典
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商品説明
全く意味のつながりのない言葉が隣り合う従来の国語辞典と違い、類似した意味の言葉をひとまとめにした意味別で引く国語辞典。『類語国語辞典』に約2000語を追加した、表現したい言葉を探すのに最適な辞典。【商品解説】
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良く使っています
2017/05/15 05:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アサガオー - この投稿者のレビュー一覧を見る
某雑誌で類語辞典の存在を知り、購入しました。ボキャブラリーの少なさを実感し、適切な使い方が分かりました。学生はもちろん、全ての大人に必要だと思います。他の類語辞典よりもこちらの方が私にとって、いろいろ載ってて分かりやすかったです
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類語の群で分類された、言葉のグラデーションが適切な語句へと導く類語辞典。
2011/01/19 19:16
27人中、27人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toku - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の特徴は、類語のグループを作り、そのグループの持つ意味で分類した語句の配置にある。
その類語をまとめて配置した様子は、言葉で彩るグラデーションであり、言葉の濃淡や明暗を楽しむことができる。
本書の装丁は、そのことを意識したらしく、色のグラデーションがデザインされている。
本書は、何となく言いたい言葉を調べれば、その語句の周りに類語が配置されいるといった具合に、表現したい言葉を検索、選択するのが非常に楽で有用。アイウエオ順に配置された通常の辞書では、こうはいかない。
本辞書の引き方は、まず索引から調べたい言葉の分類番号を捜し、目的の分類番号のページを開くという2ステップが必要となるが、調べた語句の周りには類語が群れているので、結果的にアイウエオ順の国語辞書に比べて、言葉を探す手間が少ない。
違う意味を複数持つ言葉には、別の意味へ誘導する分類番号が記載されており、再び索引を開く必要がないよう配慮もされている。
試しに「見る」を引いてみると、「見る」に関係した言葉がその周りに溢れ、さらに語句を捜しやすくするために[尊敬語]、[注視]、[一覧]、[傍観]などのグループで細分化(下記、小分類より細かい分類)されており、この辞書の類語検索性や利便性の高さが伝わってくる。
この配置のメリットは、開いたページで類語が見渡せることだけでなく、意味の分類を『大分類』、『中分類』、『小分類』と分けることで、類語群の区切りも明確にしていることだろう。これは、類語だと想像される言葉が、実は別の意味に分類される語句であったことを気付かせてくれる。
例えば、時代小説を読んでいて見かける、藩の苦しい財政状況を表す語句、困窮、窮乏、窮迫。これを国語辞書で引いてみると、
【困窮】ひどく困ること。貧乏に苦しむこと。貧困。
【窮乏】ひどい貧乏に苦しむこと。
【窮迫】差し迫って困ること。貧しくて生活に苦しむこと。困窮。
とある。(小学館 新選 国語辞典 第六版)
これだけだと、「窮」以外の漢字が唯一そのニュアンスを伝えるものであり、どう使い分けていいか分かりづらい。
そこで本書を引いてみると、「困窮」は『人事>悲喜>苦楽』に分類、「窮乏」と「窮迫」は『自然>情勢>盛衰』に分類され、全く違う場所に配置されている。
このことから「困窮」は、貧しいニュアンスよりも、困っているというニュアンスが強く、「窮乏」と「窮迫」は、貧しい状況を示すニュアンスが強いことが分かる。
その一方で若干の欠点も見えてくる。
「困窮」と「窮乏」、「窮迫」の違いは分かったが、「窮乏」と「窮迫」はどうか。
本書に掲載されている意味を見ると、
【困窮】どうしようもないほどに困ること。非常に貧乏で困り切ること。
【窮乏】失職して―する。―のどん底から立ち上がる。―生活。
【窮迫】金銭的に困って追いつめられること。
と「窮乏」は貧しい状態を、「窮迫」は金銭的に追いつめられる状態を示していることが分かるが、もう少し違いを判別できる解説が欲しい。
本書の欠点とは、この例のように、類語を体系的に並べて語句の関係性を見渡しやすい特徴がありながら、微妙なニュアンスを解説するまでに至っていない語句があること。
その欠点を補うには、最近岩波書店から出版された「日本語語感の辞典」(この辞典はアイウエオ順)が良さそうだ。
この辞典は、語感の違い(ニュアンス)を中心に解説しており、本辞典「類語国語辞典」との併用で、充実した言葉選びが期待できる。
本書の特徴は、最初に述べたとおりだが、「序」に書かれている本辞典のねらいを掲載しておく。
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単に単語をアイウエオ順に配列し、個々の語を、他の単語で言い換えただけでは、実はその語の「意味」を記述したことにはならない。その点に着目し、本書は、それぞれの語が保っている相互の潜在的関係を顕在的に看取できるようにすることを企てたものである。つまり全語彙を、意味の群れによって分類して「類語の群」を設定し、その中で細かい意味を記述することによって、単語相互の潜在的意味関係を明瞭に浮き上がらせ、本当の「意味記述」をなそうと努めたのである。
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