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紙の本
ほたるの群れ 3 第三話 阿 (幻冬舎文庫)
著者 向山 貴彦 (著)
阿坂たちの力を借りて、辛うじて「会」の二度の襲撃を退けた永児と喜多見。しかしその直後、喜多見が致死性の毒に侵されていることが判明する。喜多見の元へと急ぐ永児と阿坂。だがす...
ほたるの群れ 3 第三話 阿 (幻冬舎文庫)
ほたるの群れ3 第三話 阿(おもねる)
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商品説明
阿坂たちの力を借りて、辛うじて「会」の二度の襲撃を退けた永児と喜多見。しかしその直後、喜多見が致死性の毒に侵されていることが判明する。喜多見の元へと急ぐ永児と阿坂。だがすでに喜多見の身には、死を予感させる不可逆な兆候が現れていた…。謎に満ちた物語が大きく加速し始める。リアルな中学生たちの戦いを描く人気シリーズ第三弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
阿坂たちの力を借りて、かろうじて「会」の2度の襲撃を退けた永児と喜多見。しかし、喜多見が致死性の毒に侵されていることが判明する。喜多見の元へと急ぐ永児と阿坂。だがすでに喜多見の身には死を予感させる兆候が…。【「TRC MARC」の商品解説】
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まだ加速するのか・・・
2012/05/18 08:59
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
混沌から始まった第一話「集」、そして混沌が一つの方向に向け集約され、一気に加速した前作の「糾」。しかしその最後の最後に、全てがひっくり返されて「ええええ!?」で終わった前作でもあった。だからもう、待ちに待った第三話だったのだけれど。この「阿」で、さらに物語は加速していく。何せ初手からヒロインが生死の境を彷徨っているのだから、緊張せざるを得ない。下衆な言い回しをすれば掴みはオッケー、前作からしばらく空いた時間を一瞬で埋めてくれた。そしてこの阿では、初手から突っ走りつつも、どんどんとまた新しい展開を迎えて行く。新しい登場人物、集団。そして不思議な力と、秘密。基本SFチックなバイオレンスであるけれど、それだけれはない深く考えさせられる物があるのが本作品だと思う。
何の変哲も無い普通の中学校を舞台にしたこの物語、こじんまりとまとまってしまいそうな物だけど、不思議なほど物語に幅と広がりを感じる。これはそう、一つの独特な「世界」が、既にこの物語の中で出来上がっているからだろう。だから読んでいて、物語りにというよりその世界に、どっぷりと引き込まれてしまうのだ。
そしてまた、作りが非常にうまい。というか小憎らしい程、読み手を引き込む術を知っていて駆使しているのが分かる。非常に魅力的な登場人物や、戦いの舞台。武器や、物語の展開、巻末の終わらせ方まで、まぁ何ともようここまで魅力的に作り込んだものだと関心すらさせられた。まぁまんまとその術に、ハマり込んでしまったのだけれど(笑。
という事で、次巻もとっても楽しみ!です。今作は鼻息荒く、あっという間に読んでしまってもったいない事をした。次作は鼻息荒く、じっくりと読んでみたい。