紙の本
数学好きでもそうじゃない人でも楽しめる一冊
2017/03/07 08:57
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投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっと異端の数学者、「十和田只人」が主人公のこのシリーズ。数学を元に計算して密室のトリック等を暴いて行ったりするのだが、本作はとくに数学に傾倒した作りになっている。数学の中でも特に難解な位相幾何学が今回のテーマ。「ポアンカレ予想」と聞いて「ああ」と思い付ける人は、相当数学に通じた人でしょう。その「ポアンカレ予想」すなわち「単連結な3次元閉多様体は3次元球面S3 に同相である」という予想(現在は証明されて定理になっている)がこの物語の一つのカギとなっていて、結構色濃くその説明が入ってくる。もし位相幾何学を理解している人がこの作品を読めば、十二分に物語を堪能出来ると思う。主人公の数学者、十和田只人となって位相幾何学を使って目の前の事件を考察してみれば面白いだろう。でももちろんちっとも理解できなくても、十分この物語を楽しめる事は出来る。位相幾何学がなんちゃらな所は十和田に任せてしまって流し読み、物語の本質の部分だけでも十分楽しめる。さらには「ポアンカレ予想って、位相幾何学って何だろう?」と興味を持てる人は、十和田にそこらへんを教えてもらいながら読む、という読み方も出来る。小難しそうだけれども、結構器用に読み手を選ばず誰でも楽しませてくれる一作と思います。
本格ミステリとしても秀逸で、「不思議な形をした建物」の「密室」で「殺人」が起きて、容疑者は「銃」を手に「気絶していた」…なんて本格好きにはわくわくするキーワードが並んで行く。そして読んでいて何となく感じる、違和感。ストーリーとはまた別の所で、何かが起きている。具体的に言葉にはなっていないけれど、作者に何かしてやられているような「落ち着かない感じ」に終始包まれる。そして最後の最後に、その違和感の正体が示されて「そ、そうだったのか・・・」となるこの快感w。そしてその部分はまた次の物語へと繋がれて行き、シリーズ全体を通した大きなテーマへと繋がっていく。どうやらそこまでしっかりと楽しめる一作になっているようです。
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1作目からに加えてレギュラーが増えている。
シリーズ化されているので次回作に向けての布石が最後に用意されている。
今回のトリックも大きな建築物のどこにあるのかというところ。
気づきませんでした。
言われてみればなーんだという感じなんだけども。
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眼球堂に続くシリーズ第二弾!
そろそろシリーズの名称つけようぜ。
今回の舞台は双孔堂、ダブル・トーラス。
またしても不可思議な鍵形の館。
新キャラ刑事さん!一般人代表として今後も活躍してもらいたい!
十和田先生は数学薀蓄満載でよかった。
ラストの展開ではやたら金田一少年のドラマのようで。まぁそれはいい。
「天才」が四季の代名詞となったように、「神」が善知鳥神の代名詞となるのだろうか。
今後も読みます!
次回は五覚堂の殺人(仮)!
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「客観的に見て僕が犯人であり、したがって僕は犯人だと自白している。これで十分じゃないのか?」
「ちょっと待て、『客観的に見て僕が犯人』っていうのはどういうことだ。君の主観でも君が犯人なんだろう?だから自白しているんじゃないのか」
「僕の主観なんか存在していないよ。記憶がないんだから」
素晴らしい。
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確かに潔い。いろんな意味で。
帯に一冊目の眼球堂を森博嗣が推薦って文句があってな。そこに「懐かしく思い出した。本格ミステリィの潔さを。」ってあったんだわ。で、まあ、確かに、潔いな、と。いろんな意味で。
一作目より数学的色合いががっつり強いイメージ。正直全然ついていけない。想像が及ばない。こんな感じ、と思い浮かべることさえ難しい。もうちょっとこう、わかりやすくなかったのかな。説明が下手なのか単純に文章が合わないだけなのか。読者を置いていくんであれば法月のノックス・マシーンレベルでいこうよ。
冒頭を読み、双孔堂、ダブル・トーラスの図を見てまず思ったことが、この館は本当に二階建なんだろうか、ってことだったんだけど。途中で「大切なものは目に見えない」って強調し始めて、まさかねぇと思ったらその通り、やっぱり三層構造でした、と。一階だと思っていた階は実は地下にありました、という仕掛け。あの形というより、あの構造だとまずそこを疑うわな。
あと飾り暖炉の通路はそもそも隠すつもりもなかったんだろうけど、それにしてももう少しわかりづらい、部屋になじむ何かにしてもらいたかったなぁ。暖炉って、どう読み取ってもその部屋には似合わないものじゃん……。
あくまでも「ダブル・トーラス」にこだわっていたところはすごいなと思いました。ラスト、共犯者のくだりとか好きですね。この男はこの館を手に入れる財力、ひとを雇う財力があるんだろうかと思ってたら、そういうオチかと納得しました。
十和田先生vs善知鳥神(対立してるわけじゃないけど)という図式で進みつつ、今回出てきた宮司くんたち兄妹のストーリィもこれから展開しそうな感じでしたね。宮司兄妹の過去とかはちょっと思わせぶりすぎるので、書き方が好みじゃない。もっとスマートにちら見せしようよ。隠し事がありますって大きく書いてある裸の背中を見せるより、足先からちらっとスカートめくりあげて足を見せたほうがエロいと思うよ。
なんだろうなぁ、館に対する感情というか、あっさりしすぎてるのかなぁ、って気もする。館ものだとどうしても綾辻と対比してしまうけど、綾辻の館シリーズにあるような狂気性がない。かといって、森が書く理系ミステリの登場人物たちのような天才性も見えないんだよ。どっちつかずというか。じゃあどこが潔いんだよ、と言われたら姿勢が、と答える。最近のミステリじゃ、ここまでがっつり「館の仕掛け」で勝負する話、ない気がするからね。その点はとても好みで、このまま進んでもらいたいところ。
あと、どうでもいいけど、被害者の部屋が上下にあったってところで、もしかして一発の銃弾でふたりいっぺんに死んだんじゃね? と思いました。島荘の斜め屋敷みたいにさ、館全体にそういう殺人仕掛けがあって、上下の部屋にいたふたりが同時に死んだのかなって。全然違ったけど。
抜粋。
理念は高尚でも、言葉がうわついていたのだ。骨のない言葉に、現実は決して伴わない。
うちの会社の上にいるひとたちに言いたいわ。
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位相幾何学モノ(そんなジャンルあるのかよw)好きだから、全作より面白く読めた。最初から兄妹は胡散臭いというかなにかあるんだろうな的な匂いがぷんぷんしてたけどね。
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前作と同様、数学ネタを織り交ぜた王道の本格モノですが、相変わらずトリックや構成に既視感があるのでオリジナリティーが無くインパクトに欠けた印象でした。
ストーリー自体は面白いですし、破綻無くまとめあげる手腕は良いので次回こそは期待したい…ところですが、また誰かのオマージュ的な作品だと正直キツいと思います。
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著者のデビュー作「眼球堂の殺人」に続くシリーズ2巻目の本書。
前作では探偵役であった放浪の数学者・十和田只人(とわだ ただひと)の殺人容疑での逮捕から物語が始まります。
逮捕されてアタフタするかと思いきや、十和田本人が「犯人は自分しか考えられない」とまるで他人事の様なセリフを吐くから困ったもの。
そんな彼を本作から登場した警察庁のシスコンキャリア警視が、何の因果か妹が十和田のファンになったと言う事情も手伝って、救い出そうと懸命に努力すると言うストーリーです。
本書を読んでみて、少なくとも私にはこの本が色々と読者に苦労を強いるのではないかと思えます。
例えば、散々話を引っ張っておいて謎自体は最後で真打があっさりと解いてしまうが、解かれた謎に対して「ふ~ん・・・」と言う印象しか抱けなかった。
また、事情を聴こうとするシスコン警視に対して十和田は数学話で答えるが、その話が少なくともなんちゃって理系の私には「うんちゃらかんちゃら、なんちゃらかんちゃら」な、さっぱり分からない代物等。
気楽な読書で頭を使う気にもならなかったので、数学話部分はそのまま斜め読みしてしまいました。
恐らく、謎解き自体があっさりとした物に感じられたのは、上の数学話がごちゃごちゃしてヤヤコシイものだったので、それに比べると事件の真相がとても簡単なものに感じられたからかも知れません。
正直、これは続巻が無いかなとすら思ってしまいましたが、本書が「シリーズに新レギュラー登場」と言った感じの終わり方をしていますし、何より最後のページに「五覚堂の殺人」(仮)と言う続巻の宣伝が載ってあり・・・
どうやらシリーズ続行の様です。
数学話は斜め読み
これが本書を楽しむ極意(?)です。
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この手のメッタメタなトリックは、見取り図を見てピン!と来ちゃう人も多いんですよね、多分。「斜め屋敷」に代表されるように、大掛かりな館トリックの背負う宿命かなとも思うんですが…。いや、今回は私は騙されましたけども(^ω^)←嬉しい
メフィスト賞受賞作・眼球堂の殺人の続編です。
前作でも王道古典のドストライクを行きながら、新本格のキャッチ―な文体と、ライトなキャラクタ設定という合わせ技を見せてくれた期待の作家・周木律先生!
うーん、この名前も、めちゃくちゃ数学ですよね、「周期」に「律」ですよ…そのうち、周期表が絡んだ裏設定が出てくるんじゃないかと勝手に睨んでます(^ω^)水平リーベ!
作風や発刊ペース(笑)がメフィストの先達・森博嗣を彷彿とさせつつ、個人的には決して斬新とは言えない館トリックが前作に引き続きツボにハマっています。
ミステリの王道を行くトリックを駆使しながら、それを語らせる探偵が「嘗ての知識ひけらかし大好きな先輩探偵達←」と少しく傾向が違うタイプなのも面白いですね。ペダンチックがやや鼻につくのもご愛嬌、というか、そこは名探偵のお約束なんですが、
「解らなくても構わない。そもそも解る必要がない。すべて解る奴なんて、神を除いてはどこにもいないからだ」
なんと、薀蓄述べてる張本人が言い切りました(笑)。
とにかく、そんな十和田探偵に言質を得て、意気揚々とトポロジー解説部分を斜め読みしたのは私ですよ\(^o^)/絶望的にわからない
ええと、ところでこのシリーズは何て呼べ呼べばいいのかしら…。綾辻先生の「館シリーズ」に倣って「堂シリーズ」とか?←無い
それとも、先達に倣って「理系ミステリ」ならぬ「数学ミステリ」かな?←ありそう
トポロジーミステリー略してトポミスも可愛くないですか!←←
閑話休題!
以下、舞台設定などのネタバレしてます。
今回のテーマは、「ダブル密室殺人+人間消失+自供しちゃう探偵」。
鍵の背の部分が長ーい廊下になっていて、その廊下を使わないと一階と二階を往復できなかったり(探偵以外にアリバイ成立しちゃう理由その1)、もう一つの往復手段であるエレベータ前には常時稼働中の監視カメラが設置されてたり(探偵以外にアリバイ以下略)。そして極めつけは、「僕以外に犯行は不可能なようだな。つまり僕が犯人!」と開き直りでもなく簡単に認めちゃう探偵(笑)。
そこで頭を痛めるのが、今回のワトソン君にしてシスコンの宮司警視。
留置されてる「自称犯人」の十和田探偵を署内に残し、一人で地道な聞き込み捜査を開始します。この辺の地元警察との軋轢、というかたった一人反発してる地元の刑事さんとの対立の図式が、ちょっとトっ散らかった印象かなあ。あまりにテンプレな田舎警察が女性、っていうのも違和感がありました。
とにかく、この宮司さん、お人よしなのか何なのか、突然数学の薀蓄しゃべりだすわさっさと自供しちゃうわな最重要容疑者に対する態度が寛容すぎる(笑)。キャラクタ全体の印象が、主人公含めてフワフワしてるのも特徴ですね。リアルな感じが全然ない。だがそ��がいい!←
あと、シリーズ通しての最強の敵になるのであろう「彼女」が、ひょこっと出てきたのが何かもったいないなあと思いました。もっと出し惜しみしてもいいんじゃないかな。この辺の勿体ぶったキャラの使い方は、真賀田四季は絶品なんですよね。存在感だけやたらあって、でも実際には影も形も無い、っていう。
…四季礼賛が始まる前に一回終ろう(笑)。
えっと、とりあえず、ワトソン役は宮司警視?それとも妹ちゃん?どっちかな?
「ワトソン役は読者より少しおバカじゃないとダメ」な鉄則からいくと、宮司警視が適任だとは思うんですが←
そういえば、宮司妹も西之園萌絵を彷彿とさせるキャラですね。今作のラストの「宮司妹&善知鳥神」のやり取りが、すべF冒頭の「萌絵&四季」の会話とオーバーラップして、森ファンとして何だか懐かしくなるのでした。
っていうか、感想長!
次回、五角堂の殺人(仮)!5つは死体が出てくれそうですね楽しみです!←
異端の建築家が建てた鍵形の館「双孔堂(ダブル・トーラス))」。放浪の数学者・十和田只人を訪ねたシスコン(!)警視・宮司は、同時発生した密室殺人事件に図らずも遭遇する。ところが、事件の犯人として逮捕され、自供したのは、十和田その人だった!
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シリーズ第二弾。今回も登場する奇妙な館と不可解な殺人事件。前作との絡みも少しあるので、順番通りに読むことをお薦め。
ミステリとしてはけっこうシンプル。だけどいかんせん、数学に関する薀蓄が多い! ってので個人的にはちょっと読みづらいところがありました。うぅ、やっぱり数学は苦手だ。正直「トーラス」の定義がいまだわかりません……。
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これも読了日適当。
読むもの無くなったら読むくらいのペースでいいかなと思っていたシリーズなのだけど、サイン本があってうっかり買ってしまった。
前作で若干腑に落ちない点もあったけれど、次作への期待の方が大きかったので…期待しすぎた…(苦)。
物語の完成度としては別に劣っているとは思わないんだけども、今回の場合だと数学…というより次元の捉え方の話がメインになってきて、この手の一般人には2%くらいしか理解出来ないような蘊蓄が長々と繰り広げられるのもまぁ新本格には多々あるし、その2%が本筋とリンクしているのがわかればいいのでそれはまぁ良い。本筋のロジックもその辺りからリンクしているにはしているのだけど、ロジックが解かれる前と解かれた後では「あんなに奇妙に見えていたものがロジックで説明をつける事ができた」というギャップがミステリ的だと個人的に思っていて、このシリーズはまず別段「奇妙に」とはあまり感じられない。
館モノの流れなので建物自体が個性的という部分は奇妙ではあるけれど、それはあくまで「この構造がロジックに繋がるんだろうなあ」と予想させてしまうし、そう思わせてもなおそれ以上の不可思議さがあれば意識も薄れるけれど、起こる事もやっぱり「ロジックでどうにかなるんだろうな」というある意味普通の殺人。
なので種明かしをされても「そうなってるのか」で終わってしまう。
自分はどちらかというとミステリに叙情性を求めてしまうので、理数系ミステリは合わないものが多いのかもしれないけれど、そのストイックでシャープな世界の中で描かれる叙情性は、対比でもっと魅力的なものになるので、ついそれを求めて読んでしまう…けどなかなか大当たりの確率は低い訳で。
神はやっぱりシリーズのキーになっているようだけど、この秘密を追う為だけにリアルタイムでは追えなそうだなぁ。
まぁ自分の期待値と嗜好による感想なので、サクサクしたミステリが好きと言う人には読みやすいし、蘊蓄勉強もできるので良いです。
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数学者・十和田シリーズ第2弾
<あらすじ>
Y湖畔に建てられた館『ダブル・トーラス』。
※昔の鍵のような形( ◎≡≡≡≡≡∃ )ドーナッツに棒が刺さってるような形。
2階建てで、外からの出入りは1箇所のみ。
その館にまた数学者が集まった。十和田もそこにいた。
警視庁の宮司 司(ぐうじ つかさ)は休日にその館に向かっていた。
妹の百合子が十和田の大ファンでサインをもらってきてくれと頼まれたからだ。
いざその館に到着すると殺人事件が起きた後だった。
被害者は2人。犯人として逮捕されたのは十和田だった。
被害者は館主と来訪していた数学者。共に銃殺。
犯行場所は1階書斎と2階の客室で、共にチェーン鍵で密室状態。
十和田は1階書斎で倒れていたところを死体と共に発見された。
十和田は警察からの取調べで、殺人を犯した記憶はないが、
密室に自分しかいないのなら犯人は自分だ。という自白をしていたが、
司が捜査状況を報告することで、真犯人を導き出す。
果たして真実とは?
<オチ>
館は2階建てではなく3階建てで、犯行現場の2つの部屋は
丁度上下に位置していて、行き来できる隠し通路があった。
犯人は使用人で、殺した館主は偽者で、殺した数学者は父親だった。
事件から1ケ月後、司の妹・百合子のもとに、
事件当日外に買出しに出ていた館のもう一人の使用人が現れた。
そこで百合子はその使用人が善知鳥神だと見抜く。
前回の事件と同様、今回の事件も善知鳥神が操っていたのだった。
善知鳥神は今回の事件の真実を語った後、百合子に告げる
「あなたの中には、まだあなたが知らない秘密がある」と。
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”双孔堂の殺人 ~Double Torus~”周木律著 講談社ノベルス(2013/08発売)
・・・伝説の建築家が建てた、鍵形の館―「双孔堂」。館に放浪の数学者・十和田只人を訪ねた、警察庁キャリアの宮司司は、同時発生した二つの密室殺人事件に遭遇する。事件の犯人として逮捕されたのは…証明不可能な二つ孔の難問、館の主の正体、そして天才数学者たちの秘められた物語を解く鍵は!?
・・・館の図を見て大笑いしました。建築法通らないんじゃないかな、と思いながら読み進めると作中でも指摘されていて驚き。(笑)
また、事件よりも閃いた理論の構築に余念がない十和田を見て、
”ああっ、数学者ってこんなかんじなのかな”と想起されもしました。
数学会で天皇とも呼ばれる老教授や前作登場の善知鳥もシーンは少ないながらもインパクトを見せつけ今後の展開も期待が持ちました。
・・・次作”五覚堂の殺人 ~Burning Ship~ ”は発売済み。
館+魅力的なキャラクターで楽しませてもらえそうです。
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犀川先生と間田賀四季。前者をずいぶんとおしゃべりにして、後者をずっと露悪的にした。そんな気がする十和田と善知鳥神。
森ミステリーへのオマージュといえば、それまでだが。
ラストの謎解きの二重扉も、そういえばそれらしい。
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シリーズ第二弾。
前作と同じく、いわくありげな人物が住む不思議な館で起こった殺人。そして犯人として逮捕されたのは…
館、天才型の名探偵と事件の黒幕、そして雰囲気はやはり元祖新本格である意味安心できる構成だが、なにしろ数学の蘊蓄が多くて難しい。また主要なトリックにそれほどサプライズを感じなかったのがいまいち。
しかし新キャラも登場して次に続く展開なので、やはり次作も読んでしまいそう。