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- カテゴリ:一般
- 発売日:2013/12/22
- 出版社: 東京創元社
- サイズ:19cm/330p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-488-01008-9
紙の本
秘密 上
『忘れられた花園』のモートンが再び読者を誘う物語の迷宮。オーストラリアABIA年間最優秀小説賞受賞。母は、なぜあの見知らぬ男を殺したのか?少女だったローレルは確かに聞いた...
秘密 上
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商品説明
『忘れられた花園』のモートンが再び読者を誘う物語の迷宮。オーストラリアABIA年間最優秀小説賞受賞。母は、なぜあの見知らぬ男を殺したのか?少女だったローレルは確かに聞いた―「やあ、ドロシー、久しぶりだね」と彼が言ったのを。【「BOOK」データベースの商品解説】
【オーストラリアABIA年間最優秀小説賞】国民的女優ローレルは、死期の近づいた母の秘密をさぐりはじめる。50年前、母はなぜあの男を殺してしまったのだろう? 彼と母のあいだに何があったのか? 母の本に残された署名・ヴィヴィアンとは誰の名なのか?【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ケイト・モートン
- 略歴
- 〈ケイト・モートン〉1976年南オーストラリア生まれ。クイーンズランド大学で舞台芸術とイギリス文学を修めた。「リヴァトン館」で作家デビュー。「秘密」でオーストラリアABIA年間最優秀小説賞受賞。
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紙の本
なにこれ!?
2020/03/01 17:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
先入観なく読み始めて、表紙の感じから、勝手にメロドラマふうの作品なのかと思ったら、読み応えたっぷりのミステリでした。
下巻も早く読みたい!
紙の本
語り口の好き嫌いはあると思うが、良くできた優れたミステリーだと思う。
2015/08/19 00:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イングランドの農村地帯で育ち、ロンドンに出て大女優となったローレルは、母ドリーがある夏の日に、訪ねてきた男を殺害する現場を目撃していた。母はどうもその男を知っていたらしい、というところから話は始まる。
母もやはり過去に、イングランドの片田舎での生活に背を向けてロンドンに出ていた。富裕な老女のメイドとなったドリーが強く憧れたのは、著名な小説家の妻ヴィヴィアン。ヴィヴィアンには、実はオーストラリアで孤児となりロンドンに渡った過去があった。
そして現在、母ドリーは老いて死に向かう。最後の時を過ごしにやってきたローレルは、ひょんなことで母の過去に疑問を持ち、長年心の奥底に押し込めていた謎を解き明かそうと動き始めるのだが・・・。
第二次大戦前後、1960年ごろ、そして2011年現在という三つの時系列を縫うように行き来しながら、三人の女性の現在と過去が錯綜し、不思議なつながりが解き明かされていく。果たして何が謎なのかも実は具体的にならぬまま、何故かどこかしら不可解な違和感が全編を覆う。この違和感の背景が、あっと驚く形でラストに解き明かされる仕掛けだ。
正直若干まだるっこしい叙述もあって、序盤はもう少し話を刈り込んでもよいのではないかなあ、と思わないでもなかったのだが、上巻の後半くらいまで読むと話の輪郭がぼんやり浮かび上がってきて、それとともに一気に読み耽ることになる。話がどこに向かうのかよくわからないまま、不思議な心理描写を追ってずるずるっとラストまで引っ張られてしまう格好。
一貫して微妙に嫌な感じの話に思えたのだが、ラストが鮮やかに決まって読後感は非常によかった。地味で地道な背景描写主体の話に、驚きのどんでん返しがきた、その意外性が面白かった。
語り口の好き嫌いはあると思うが、良くできた優れたミステリーだと思う。