紙の本
面白かったです
2021/12/03 10:25
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひと言で言いますと、感心してしまいました(笑)。誰もが避ける排泄の話をここまで赤裸々に書かれた書物に初めて出会いました。世界中で26億人の人がトイレ無しの生活を送っている事に衝撃でした。トイレが当たり前に存在し、そのトイレ空間が非常に心地よい我々のトイレ事情は非常に恵まれているのだと実感。
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トイレ掃除を語るからにはトイレのなんたるかを知ろう!
日本のトイレは非常に恵まれている事はなんとなく知ってはいますが、世界のトイレはどんな状況なのでしょうか?
興味がある一冊です。
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皆があまり語りたがらない「トイレ」について掘り下げてます。
読み終わった後にはウォシュレットから下水道、
果てはトイレの問題にまで詳しくなれるでしょう。
すごくおもしろかった。
ニーハオトイレが忘れられん。
トイレも奥が深いものです。
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トイレのことなんて深く考えたこともなかった。それが実は得難いシステムであるか、なんてことも。ローズ・ジョージ『トイレの話をしよう: 世界65億人が抱える大問題』(NHK出版/2009年)は、でも無視されがちな「排泄」という問題に焦点をあて、僕らの認識を変えてくれる素晴らしい本だった。
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=00813942009
この本で取り上げられている内容は広い。日本での最新ハイテクトイレ、英国の下水道事情、米国での汚水処理から堆肥を作る技術とその問題点(健康被害が出ているらしい)、インドで中国でアフリカでのトイレ事情とそれを変えようと動き始めた人たち。突撃取材タイプのドキュメンタリで、著者(女性)は現地へ赴き、下水道に入ったり、中国の壁の無いトイレを使ってみたりと体を張った取材ぶりが好感できる。
特にインド、中国、アフリカのトイレ事情は酷い。下水道が整備されていなくて汲取式なのは仕方ないとして、路上での排泄や、河川への垂れ流しは日常茶飯事。それが、病原菌の蔓延の原因となり、子供や老人の命を奪ってゆく。
著者はトイレを整備することは、病気の抑制には非常に効果的であり、対投資効果も高いと指摘する。でも、票に繋がらないと政治家は敬遠し、政府も予算をつけない。援助がトイレの改善に使われることなんて滅多にない。
それでも、この本では、現状を打破しようとする人の試みがいくつも紹介されている。汲み取り式トイレからの簡単に汲み取れて持ち運び可能な機械を作る人、人々に路上で脱糞するのを止めさせようと人々に呼びかけをする人、現地の事情を反映したトイレを作って普及させようとする人、トイレに関する世界会議を開いている人、、、それでも、いずれも草の根的な運動で成功しているとは言い難い。いずれもトイレの果たす重要な役割に対する無理解と文字通り「臭いものに蓋」な考え方の結果なんだろう。そう、みんなもっと「トイレの話をしよう」。それは同時、本当に効率的で効果的な援助とはいうものを考える、一つの大きなヒントになるはずだ。
そして通して読むと、第1章でててきたTOTOとINAXは間違った方向に進んでいるんじゃないか、と思えてくる。便器をハイテクにするのは結構だけど、その一方で便器すら持てない人たちのためのトイレを開発すれば、そこには広大な市場が広がってるんじゃないだろうか。確かに、トイレは下水道という一つの大きなシステムの一部なので、一企業でどうにかなる話じゃないのはわかるけど、それでもできることはあるような気がするんだ。
トイレのことなんて深く考えたこともない、否、考えようとしない私たちに、新しい角度からのものの見方を教えてくれる良書。広い視野で様々な角度から世界の衛生事情を知ることができる、読んでおいて損はない一冊。特に国際援助に携わってるような人は是非一読を。
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いや~おもしろかった!
世界のトイレ事情。
その時ちょうど「食卓の向こう側」という本を読んでいる時で、
「入」が大事なら「出」も大事なはずだと思っていたときに出会った本。
・世界の10人に4人は満足なトイレが無い環境で排泄物に囲まれて生活している。
日本ではあって普通の「トイレ」
それがない人々の生活について、またその生活が原因となっている病気について、
またトイレの発展の歴史について、下水で働く人達。
トイレという観点から、世界の衛生事情、生活事情、スラムのトイレ。
色々なことが書かれていますな。
純粋に面白く、色々と考えさせられる本。
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トイレのおかげで私たちは死なずに済んでいる、というのが衝撃的だった。トイレは人類の衛生方面最後の砦。
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この本を読むまでは、海外の水害のニュースで感染症が懸念される…というのを、そういうものなのか…と軽く聞き流していたが、読んだ後にがくぜんとした。
そうか、トイレのせいだったのか!
トイレが無い事がどれだけ危険か、不衛生か、本当によくわかった。
トイレの話なのに、最後まで読ませる力は作者の文章力によるところが大きいんだろうなぁ。
とにかく面白かった。興味深かった。
世界のニュースや人々のおかれている環境について、別の視点から考えるようになった自分がいる。
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インドの不触民の由来。
うんこを素手で運ぶ仕事をしている人たちがいること。
そして、うんこは究極のエコ、今後の未来を考える上で
とっても重要なこと。
トイレがあることが当たり前の日本人が忘れている大切なことを
この本は改めて教えてくれる。
世界中の10人に6人はトイレのない生活をしているのだ。
私たちはなんて恵まれているのだろう。
そして、トイレの未来系。
究極は、すべての排泄物が土に返る社会がくるのだろう。
トイレとは人間にとって一番身近な上、一番ナイーブな上、
人間が生きていくうえで必要不可欠な必需品だ。
この震災を期に、非常事態時のトイレの重要さが再確認
されているが
未来型トイレは、究極の循環社会のトイレは
非常事態にも対応できうるものになっていくであろう。
そして、私はそんな未来が見たい。
そんな未来を実現に近づけるためのお手伝いがしたいなと思った。
著者の美人ジャーナリスト「ローズ・ジョージ」には感服である。
私もこんなドキュメンタリーが作りたい!!!
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普段の生活では糞便の処理なんてブラックボックスで気にすることもない。しかし、「地球上の26億の人々は満足な衛生設備を持たない。」らしい。
にわかには信じがたいこの一文だったが、どうやら現実。糞便処理の問題はすなわち公衆衛生の大問題なのは明らかだが、人間の排泄行為を変えることは相当に難しいことが伝わってきた。
心に引っかかる1冊になりそう。
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衝撃的な内容ですね。
排泄を普通にトイレですることがこれほど特別なことであったとは。
アフリカ等発展途上の国ならまだ分かるけど未だインド、中国でも野外排泄が行われていること。
読んでいて何かを感じる、ということはよくあることだけど、何かをしなければならないと感じさせる本は滅多にない。
恵まれた環境にある者が積極的に働きかけないとダメですね
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公衆衛生をなめていた。エイズ、結核、マラリアで亡くなる子供よりも、下痢で亡くなる子供の方が多いとは知らなかった。公衆衛生を整えれば経済発展を促進することも。なにより、26億人の人たちがトイレのない生活をしていることすら、知らなかった。"清潔なトイレがあるのが当たり前"の環境で育ったぼくは、おそらく、海外でトイレをしなければこの本を手に取ることなんて、冗談以外ではありえなかっただろう。ギョウ虫なんてほんとに存在するのか?腸チフス?コレラ?戦前の話ではないのかという日本ではなかなか遭遇することができないであろうことが、他の国、とりわけ途上国においては死活問題となっている現実。清潔な飲料水にはフォーカスされても、下水処理にはなかなかフォーカスされない現実。バイオマス関連。かつては有能な理に適っていたものも現在は新たな化学物質などが現れたために疑問符がつくようになっている現実。様々なことを自分で判断しないといけない世の中になっているのだと思う。この世に「安全」なんてものは存在しない。そのリスクを受け入れることができるかというように考えることが、これからはスタンダードになる気がする。知っておいた方がいいのに知らないことが多過ぎるとひしひしと感じる。考え方を変えさせるアプローチにも非常に興味深いものがあった。様々なことが解明されるということは、ぼくたちは無知ではなくなるということだ。つまりは知らなかったという言い訳ができないのだ。現実から目を背けず、ぐっとフォーカスする勇気を誰しもが持たなければいけない時代が来ている。世界の何処かで起こってる全ての事象が他人事ではないという意識、そして何らかのアクションが求められているのだ。小さいことからはじめようと思う。
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トイレ大国といわれている日本。海外セレブにも大人気ウォシュレット。表紙のキャッチコピーもおもしろく、内容もクスクス笑いながら楽しく読めます。気になった方はぜひ、読んでみてください。
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世界各地のトイレ(排泄)の方法が書いてある本だと思って
興味本位というか、軽い気持ちで手にしてみた。
読み終えて愕然とした。
公衆衛生(排泄処理)の不備で多くの人が
コレラや赤痢で亡くなっている事や
トイレがあっても排泄物の回収車が来ない地域があるとか
ビニール袋に排泄してそれを屋根に投げる地域があるとか
そういった事に対してではない。
インドではカーストの下に
更にアウトカーストという身分があって
その中でもスカベンジャーという人たちは
素手で排泄物を拾う仕事をさせられているという事だ。
仕事は低賃金な上、
触れてはいけない者として差別もされている。
人間が生きている以上、排泄行為を避ける事はできない。
誰かが排泄物の処理をしなければならない。
だから、アメリカのように下水処理場の職員の給料を
高く設定したりして優遇するべきなのではないかと思う。
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面白雑学と思って軽い気持ちで読んで、考えさせられました。
ヒトが人として生きて行く上で避けて通れない話です。
地球上のどこでも。
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本としてのまとまりってのには欠けるのだが、それぞれの章、エピソードが強烈であり、目を通しておくべき本であったなと。