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- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2014/11/28
- 出版社: 未知谷
- サイズ:20cm/267p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-89642-461-4
- 国内送料無料
紙の本
わたしたちのすべての昨日
北の町の母親のいない反ファシズム一家のなかで存在すら忘れられたような少女アンナ。「革命をして生きたい」と思っていた少女は幼馴染の少年とつきあい、16歳で妊娠。途方に暮れる...
わたしたちのすべての昨日
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商品説明
北の町の母親のいない反ファシズム一家のなかで存在すら忘れられたような少女アンナ。「革命をして生きたい」と思っていた少女は幼馴染の少年とつきあい、16歳で妊娠。途方に暮れる彼女を救ったのは亡父の友人だった…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ナタリーア・ギンツブルグ
- 略歴
- 〈ナタリーア・ギンツブルグ〉1916〜91年。パレルモ生まれ。イタリアの小説家、劇作家。「ある家族の会話」でストレーガ賞を受賞。
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書店員レビュー
過去を見つめることで拓かれてゆく未来
MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店さん
北イタリアで革命を夢見ながら暮らす少女、アンナの物語。反ファシズムという大きなうねりを背景としながらも、家族との何気ない会話や出来事など繰り返す日常を丹念に描く事で、家族や市井で暮らす名も無き人々の生と死を鮮やかに切り取って見せる。
全編過去形で紡がれる独白体に不思議と広がりを感じるのは、過去を描く事でおのずと拓かれてゆく未来を、文体そのものが強く想起させてくれるから。まるで後ろに流れてゆく線路を車窓から目で追っている様な心地で物語を読了した。
(文芸書担当:菊地)
紙の本
おススメしたくなる一冊
2016/04/12 18:04
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
イタリアのある家族の物語。隣人や友人との交流や迫り来る戦争のなかで、一家族とその子供たちの成長が描かれている。読んでいると、端的な言葉を綴っているのに、情景や人物の人となりが、広がるように想像できる。イタリアの雰囲気も伝わるのはもちろんのこと、単に、本を読むことの面白ささえ、思い起こさせてくれる、そんな素朴さもある。
物語に流れる時を追うように、読み進むうちに、「これは小説なのか、作者の物語なのか」という疑問が、何度も浮かんだ。解説によると、自らの人生を投影した人物(主人公のアンナとその夫)なのは明らかだが、そのほかの設定は、作者が創ったという。解説には、本書の後に書かれた『ある家族の会話』についても書かれている。どちらの作品も、飾り気がないのに、品があり、(『ある家族の会話』は、ユーモアもあり)とても、素敵な作家だと思う。