紙の本
どうしてこの仕事を?
2015/09/16 06:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中にはたくさんの人がいてさまざまな職業に就いている。はたしてその中に何人の人が自分の仕事に生きがいを感じているだろうか。著者のような若い女性にとってAVライターという仕事はさぞかしやりがいもなく苦しいだろう。と、おもいきやたまたま選んだ仕事を楽しんでいるような印象を受けた。筆者は2013年に「こじらせ女子」という言葉で新語・流行語大賞にノミネートされたが、こじらせてもただでは起きない人だ。
紙の本
こじらせ
2023/03/19 17:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
思っていた以上にこじらせていて、すごいなと思いましたが、読み応えのある内容で、いろんな人生があるんだなと考えさせられました。
投稿元:
レビューを見る
卑屈過ぎ(笑)自分を大事に思う事って結構難しいのかも。あの頃は本当にしんどかったんだよ~と笑って話せる時がくれば良しとするか、、、。
投稿元:
レビューを見る
雨宮さんの血と肉と魂で書かれた本だった。
途中まで私の本かと思った。私かよ、と思った。
雨宮さんとは違う形で私は女子をこじらせていた。
私はヒエラルキーでも真ん中辺にずっといたのに、うまいことやってきたはずなのに、男から愛されず、でも平気なふりをして生きてきて、はたちの頃に壊れてしまった。
人間は自分の思考と行動が矛盾し、限界のところまでくると、心ではなく体がこれ以上嘘を重ねるな、休めとストップをかけるのだなと妙に納得した。
一度休んでまた歩き始めても、また自己矛盾にぶつかり、それを徹底的に考え込み悩みぬき、「私が悪い」という結論に落ち着き、治りかけたかさぶたをはがしては血を流し乾ききらぬ内に傷をえぐっていた。痛いな。イタイ。
そんな私を誰が愛してくれるだろうか、とまた納得する。堂々めぐりで救いがないね。
私は雨宮さんのように「これしかない」というものがないから、雨宮さんほど這い上がる力がなかったけれど、今なんとかこうして生きていて、なんとかやっている。
形はちがえど私みたいな人が他にもいたんだなと思うとほっとしてしまう。世の中にどれくらいこういう人がいるんだろうか。その人たちはどうやって今を生きているんだろうか。
恋愛をするということは、汚い自分を引き受けることです。まったく汚いところのない恋愛なんて、ない。どこかに必ず汚い自分の影が現れる。そのことを知らずに、自分は童貞だ処女だと、恋愛している人間を恨んだり憎んだりするのは、浅い考えです。汚い自分を他人に見られ、知られ、そういう自分に自分で気づくことは、何も知らずにいるよりずっときつい。
投稿元:
レビューを見る
「女の子よ銃を取れ」が素晴らしかった雨宮まみさんの魂の叫び、文庫化。
私が言いたい事は、全部雨宮さんが本にしてくれてるんだな……。同じ歳、こじらせ、サブカル好き、元演劇部、さらに「アニメージュよりアニメディアかニュータイプをくれよと泣いた」っていうところまで同じ(泣いてはないけど)で、もうこの本は私が雨宮さんにとり憑いて書いたのかと思うほど、重なりすぎて。小沢健二を好きな理由の一つに、「かっこよくも何ともないのに恥ずかしげもなく恋愛の歌を歌っててそれがかっこよくて救われた」的な事が書いてあったのも泣けた。とにかくもうこんなにあなたは私か!と思える本も無いな。
生半可な書き方だと自己嫌悪、同族嫌悪で鼻につくところなのに、雨宮さんの文章にはそれがない。それが本当にすごい。
今後どんな事があっても、「でも雨宮さんがいる」ときっと思うだろう。
投稿元:
レビューを見る
これまで何故か、髪の毛をのばすことに抵抗があった。その原因解明のヒントが書かれているような気がした。
巻末対談も面白かったー。「好かれなかった理由を、自分のコンプレックスに結びつけるのってこじらせてる人の悪いクセだよ。」ぐさり。
投稿元:
レビューを見る
『つまずいたら、素直に笑って「つまずいちゃいました」と言えばいいんです。たったそれだけのことが平気になるまで、ずいぶん長い時間がかかりました。』
ー
『泣いているといきなりナスカの地上絵を写真集を見せられ、「これを見てると悩みとか全部ちっちゃいことに思えてどうでもよくなるからさ〜」と言われました。ナスカの地上絵に恨みはないですが、ぜんぜんどうでもよくはならなかったです。っていうかお前が! 私と! どーすんだっていう話をしてんだよ! 古代の人の叡智でごまかすんじゃねえ!』
ー
『恋愛をするということは、汚い自分を引き受けることです。全く汚いところのない恋愛なんて、ない。どこかに必ず汚い自分の影が現れる。そのことを知らずに、自分は童貞だ処女だと、恋愛している人間を恨んだり憎んだりするのは、浅い考えです。汚い自分を他人に見られ、知られ、そういう自分に自分で気付く事は、何も知らずにいるよりもずっときつい。』
ー
『みなさんは「なんでこんな文章下手なやつが本とか出してんの?」と思ったことはありませんか? たとえ文章が下手でも、その人は「私、こういうのやりたいです」と仕事を取るずうずうしさや押し出しの強さがあったのです。それは一つの才能だと私は思います。「私にはちょっとできません」「私みたいな下手なのが本だなんて…」なんて言ってたら、どんなに上手くても本なんか出せない、そういうものです。私は謙遜という美徳をこの時捨てました。』
ー
『好きで女に生まれたんじゃない。何度もそう思いました。女なんかに生まれなければ、女なんかじゃなければ。そう思う一方で、女のメイクや服で着飾って楽しむことが本当は楽しいのに、それを素直に楽しめないことが悔しかった。私は「女に生まれなければよかった」と思ってるわけじゃない。女に生まれてよかったと思ってるのに「女なんかに生まれなければよかった」と思わされている。この状況に腹が立つのだ、と思いました。』
ー
『他者の視線はもういい。客観視するのもいい。もうさんざんやったじゃないか。さんざんやって、うまくいったことがあったか? 結局、客観視している自分の意見と、内側から出てくる「これをやりたい」という欲望のバランスが取れなくて、いたずらに苦しんだだけじゃなかったか。』
ー
『欠点を直そうと思うのは向上心かもしれませんが、自分が自分である根本を欠点として否定し、それを直そうとしたり隠そうとしたりするのは、ただ歪みを生むだけでなく、長所まで削り取ってしまうものだと思います。』
ー
『「本当にしたいこと」「やりたいことやる」なんて、すごい才能のある人にしか許されていないことのように思っていましたが、べつに自分がやったって言いわけです。何か選択肢が目の前に現れたら、自分が楽しそうだと思うほうを取ろう、選択肢がなかったら自分がいいと思う方向に進もう。そう思って、今までそう思えなかった自分は異常だった時気づきました。』
ー
『息苦しくて希望が見えなくて死にたい気持ちになるまで、たったそれだけのことがわからなかった。つらい思いをするたびに全部自分のせいだと思わなくて��いこと、嫌われてるたびに全部自分が悪いのだと思わなくていいこと、何度失敗しても、続けていく限り可能性はあるのだということ。男だ女だということにとらわれたくないと思っているのに、それにいちばん強くとらわれていたのは自分だったということ。』
投稿元:
レビューを見る
こじらせ横綱が繰り出す金言の数々に、涙なしには読み進められなかった。
ふとした拍子に考えてしまうあれやこれや、言語化してくれる人がいるのは非常に助かる。
次回は赤ペン片手に熟読するべし。
さて、明日も仕事ガンバロウ。
最近女装してねーなー
投稿元:
レビューを見る
6月28日の新聞書評で気になり、6月30日読了。内面的自立の葛藤をこんなふうに言語化できることに驚く。「女子」が「女」になるには色々大変なんだな、を実感。
人物理解の少し難しい問題があり、それをリアルに課題化し解き明かす上で役に立つ補助線みたく感じた。
ただ、この本について誰かに感想を聞くのは少し躊躇するなあ。初級老人には、性の問題がまだ開放的ではないのだ。
投稿元:
レビューを見る
女として自信のない人ほど、奇抜な格好や奇行に走りがち。 そしてそういう人は大概男性的な性欲を持ち合わせてると思う。 まあ男性的な性欲って一体何かっていう話だけど、女性に欲情する力なのかなあ。 こじらせ女子にはなんちゃってレズも多いと思う。 男性に対して、真っ向から女性として立ち向かう勇気がないから、変な側面からアプローチしていこうとする。 女としてうまく生きられないから、自分の確立のため、女性的でない部分を強化していく。気がする。
投稿元:
レビューを見る
前半読んだらギャグっぽくておもしろそうだったので購入。
でも読み進めて行ったらだいぶ真面目というか暗かった。ずっと同じことで悩んでるんだよ。本人もそれは分かってるみたいなんだけど。
「女子をこじらせて」っていうけどこじらせた原因っていっぱいあるからね。この人の場合はこじらせた原因が「女として見られなかった」ことにあった。本書はそのことの説明とそれを理解した上でどう行動したか、ってことについて書いてある。
別に指南書ではない。女友達の話聞いてる感じ。「あーそうなんだーうんうん大変だったね~それで?えーマジでー?」みたいな。だからダラダラ読めるんだけど読み終わったあとの充実感ない。
でも前半と対談と解説はおもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
多感な幼少期の感受性豊かな子供ほど窮屈になっちゃうのだろう。
そのまま悩みの渦の中、否応なしに成長してしまう。そんな葛藤が描かれてます。
でも世の中にはいろいろな人が居て、その渦を自力で乗り切る人もいれば、誰かに助けられる人も居る。
もちろん乗り切れないで絶望する人も居るの。
「こじらせ」で済んでほんとうによかった。
投稿元:
レビューを見る
私、自分をこじらせ女子だと思ってたけど、
すみませんでした❗️
全然、こじらせてませんでした。
目からウロコのこじらせ加減が
かなりの衝撃。。。
投稿元:
レビューを見る
雨宮まみ「女子をこじらせて」を男子が、このタイミングで、実にニワカにKindleにて読む。
まったく名前を知らなかった。
本の薫りがするツイッターのフォロワーさんたちが彼女の死を少なからず衝撃を受けており、いくつかのネットの彼女の言葉を読んで、なんと理路整然と粛粛と孤独と葛藤を経た、大都会をサバイブしている人の文章かと興味が出たのだ。
ひりつくような自意識と表現と性の相剋というテーマは、珍しいものではない。昔から小説で読んで来たし、いわば疾風怒濤期、モラトリアム期の自分探しとしてみれば、非モテでサブカルかギャンブルに逃避するしかなく、30代前半まで思い切り「男子をこじらせて」いた自分からしても、理解できることがあり、読み進めていて胸が詰まった。
あくまでも個人の半生記ながら、911や311を経たこの時代に遍在している言葉にしにくい気分を「女子をこじらせて」または「セックスをこじらせて」というキーワードから、炙り出した意義は大きい。救われた女子、または男子は多いだろう。
この本一冊ではわからないが、理解あるパートナーと出会い、出会わなくてもこの足場から、大きく豊かな実りある仕事をこれから出来た人ではないのか。40歳になったばかりと聞く。惜しいと思う。
投稿元:
レビューを見る
○亡くなったと聞いて、ちゃんと文章を読んでなかったのでよみたくなってこれまたブクマ!で購入。
いつまで独身でいるつもり のほうが響く話だったかも。ほぼ雨宮さんの半生の話ね。