紙の本
コーヒーに対する情熱
2016/03/09 23:39
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投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
コーヒーに対する情熱を持ち続け、危険も顧みずに理想のコーヒーを求める著者の言うことは重みがある。正直、美味しいコーヒーに出会ったことは人生で片手で数える程しかない。著者はそのことをずばりと言ってくれている。蘊蓄を並べるコーヒー愛好家は多いが、それは単なる趣味の世界と思われた。
紙の本
コーヒーハンター
2017/04/14 17:35
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投稿者:ブレーブス坊や - この投稿者のレビュー一覧を見る
コーヒーハンターの川島氏のコーヒーへの情熱が感じられる新書です。
読みやすく、興味深い内容が多いです。
但し、書籍としての完成度は前著「私はコーヒーで世界を変えることにした」がより高いと思いますが、入門編としては本書は十分だと思います。
かくいう私も本書で川島氏のことを知り、前著を読んで、川島氏監修のコーヒーを飲みに行くようになりました。
本書を読んで、コーヒー愛に目覚める人が出ればよいです。
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1990年代の半ば頃、スターバックスが上陸したのが日本のコーヒー文化におけるサードウェイブだとすると、コンビニで淹れたてコーヒーを提供するようになった今がフォースウエイブと言える。
1956年、静岡市のコーヒー焙煎卸業の家に生まれ、小学生の頃すでにコーヒー屋になることを決めていた著者の川島良彰氏。
そんな川島氏をもってしても、コンビニのコーヒーは100円以上の価値はあると、おおいに認めている。
それはなぜか。
コンビニコーヒーの原価は1杯あたり12~13円。カフェで出されている1杯500円前後のそれは、10~15円。高級ホテルでは1杯1000円前後もするが、原価はほぼ同じだという。
しかも、コンビニやカフェは淹れたてを提供しているにもかかわらず、レストランやホテルではたいて淹れてからサーバーに置き、しばらく時間が経ったものを出しているのだ。
だから、これからがコーヒーを提供する店舗の本当の正念場となるわけだ。
また、著者はワインや日本酒と同様に、コーヒーの品質基準を明確にし、品質のピラミッドを作る(第3章)ことも提唱している。
第4章ではJALの機内で提供されているコーヒーの開発物語が熱く語られている。ここは必読。
著者のコーヒーにかける思いの強さと、日本の飲食業界のコーヒーに対する冷めた扱いの落差に驚いた。
コーヒー好きな人にはぜひ読んでほしい。
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いくつかのコーヒー展示会を見て回る中で、スペシャリティコーヒーの扱い(味やキャラクターのあり方など)が、ワインや日本酒のそれを似ているとは感じていた。同様の言及が著者からあったのは嬉しい事。
本書でフォーカスされているのは主に現代日本のコーヒー文化について。次は少し歴史的な部分について読んでみたい。
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著者は上島珈琲の元重役をつとめあげ
日本のコーヒーを変えたいと一念発起し
様々な珈琲のプロデュース業をなりわいとして
今日に至るというのが簡単なプロフィールです。
要するに元大手の告発本です。
コンビニコーヒーで何が変わったかというと
結論は見出せてません。
ただ商社先導の輸入に一石を投じたのがコンビニコーヒーだということです。
日本のコーヒーの多くはブレンドという名前をつけて採算から逆算した豆の選定をしています。
だからこそブルーボトルが流行ったのは豆が1つの種類である事も関係しています。
でも総合商社を悪者だけにするのは
あまり賛同できません。
日本というシステムは
極論を言えば総合商社の奴隷です。
奴隷制度だけを批判していい人になるのは……
ただ日本のコーヒーの歴史が
元大手のコーヒーマンの
職歴の自慢と見事に重なっていくのは興味深かった。
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『コンビにコーヒーは、なぜ高級ホテルのコーヒーより美味しいのか?』という疑問は前半のページすらかからず議論が終わる。
あとは、川島さんのコーヒーへのパッションと、今まで実現したことが書かれていた。著者の他の本を読んでいる場合は内容がかなり被るので少し間を空けて読むくらいがいいかなと思う。笑
この本では、農業的な側面から見るコーヒー(品種の話は初めてきいた話題も多かった)、コーヒーの輸送の部分での科学を活かした工夫、コンビニコーヒーが作る新たな波と人々のコーヒーの価値観や市場全体に与える影響、そんなところが面白かった。
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世界的な「コーヒーハンター」がコーヒーの最新事情を説く一冊。
著者の川島良彰氏はエルサルバドルの大学に留学し、エルサルバドル国立コーヒー研究所に入所。その後UCCに入社し、ジャマイカやインドネシアなどでコーヒー農園の開発を行った日本人です。
その川島良彰氏が、昨今話題になっているコンビニコーヒーを解説する。なぜ100円でおいしいコーヒーが提供できるのか。どうしてホテルのコーヒーは1000円もするのにコンビニコーヒーよりもおいしくないのか。おいしいコーヒーはどのようにして栽培され、私達消費者の手元に届くのか。そんな疑問に応える一冊となっています。
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「これは美味しい」と思うコーヒーに出会ったことがこれまでに一度しかなくて、あとは安かろうが高かろうが似たり寄ったりだと思ってたけど、案外間違ってなかったのかも。自分なりの基準値を作るためにも、コンビニコーヒー飲んでみようかな。
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読みたかった一冊
近著。
ブルーボトルコーヒ〜1号店が話題になっていたのは
最近のことなので、記憶にある方も多いでしょう。
アメリカでは、「何を今更日本人がさわぐのか?」と。
アメリカの映画やドラマでもご承知の通り、
コーヒーメーカーに、作られたコーヒーは保温のまま
何時間にも渡ってそのまま、、、が普通。
美味しいコーヒーとは程遠いのが普通でした。
日本では、コーヒー豆が不足し、原料がなかなか
輸入できない時代に、コーヒー好きの
専門店オーナーや焙煎家が、原料を選べない時代
創意工夫をして以下の美味しいコーヒーを提供するか?に
日本人らしい探究心で、海外のコーヒーを淹れる技術を
はるかに押し上げた時代がありました。
焙煎や、淹れ方で、コーヒーはうまさが変わるんだ
と豪語する時代でした。
だから、生産国のコーヒー豆は安ければ安いほどよく
輸入方法などに豆の良し悪しは関係ないという態度でした。
筆者は日本人で初めてコーヒー研究所で
生産から消費まで深い知識を得ました。
「コーヒーはフルーツ」と、川島は言います。
お茶やお米野菜と同じで
より良い製品を生みだすための工夫、
その商品を劣化しないように、輸送する技術。
そういったものに目が向けられていませんでした。
生産する場所一つでも、売れるからこの豆の種類というのではなく
その場所に一番あった良い豆が生産できる種類
生産方法の工夫、同じ農園一つでも陽の当たり方で
収穫時期をかえるなどなど。。。。
コンビニコーヒーが美味しいのは淹れたてだからです。
ホテルのコーヒーが美味しくないのは、
コーヒーをコストでしか見ていないから。
また日本でのコーヒー業の商売の仕方。
コーヒーメーカーを無料にし、長く取引する契約を結ぶ
という古くからの商売の仕方。
これでは、コーヒーメーカーの手入れなどしない
美味しくなるわけがありません。。。。
何も、最高級だけがコーヒーではありません。
低価格のコーヒー豆といえど、品質を守るために
できることをしてもキロあたりの費用は20円高くなるだけ。
美味しいコーヒーはこうしてつくられています。
あぁ、確かに、、、とうなづけることばかり。
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コーヒーはフルーツだ。ワインもフルーツだ。コーヒーもワインのような市場を本来作れるはずだという主張に感心した。今やコーヒーの味や香りの説明がコンビニコーヒーと比べてどうだということになっているのは驚き。
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コーヒーはフルーツ。酸味を味わうもの。
果実はコーヒーチェリーと呼ばれる。
現在のベンチマークのコンビニコーヒーの原価は12~13%。
コーヒー店のスペシャリティコーヒーも原価差は10円程度。
ホテルのコーヒーは1杯ごとに挽いて淹れていない。
それでいてコンビニの10倍の売価。
品質のための最低限のこだわり
1.単一品種栽培
2.完熟
3.精選
4.空輸または定温コンテナ(温度管理しない場合との差は20円/kg)(麻袋は軽くて安いだけの理由)
5.低湿定温管理
6.焙煎後の密閉保管
ブランドにあぐらをかいて品質を二の次にした結果、ブルーマウンテン、コナは神話が崩壊。
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川島氏の理想とするコーヒーのサプライチェーンの話。
彼の言う事によれば、コーヒーはもっと美味しくなる。
今のコーヒー文化を作ったのは、商売に偏り過ぎた供給者側の問題。
しかし、商売として考えれば利益は重要な訳で。
彼の言うとおりにすれば、膨大な原価を投入しなければならない。
逆にもっと原価投入すれば、無限大に珈琲は美味しくなる。
という事か。
3000円のテーブルワインでも、何十万もする高級ワインでも、
TVショーの格付け番組とかを見るにつけ、
「良し悪し」「美味しい美味しくない」は分かれるわけで。
なかなか難しい所である。
しかし、彼のコーヒーに対する情熱は、絶大なものがあるし、
コンビニコーヒーが活況を呈する今。
今後、コーヒーの歴史が変わっていくことは間違いない。
3-
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著者の思い入れや経歴は要らない。どんなコーヒーが何故美味しいのか。客観的な根拠、分析が欲しかった。興味あるテーマなのに、解答不十分につき残念。
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コーヒーを取り巻く世界の状況から日本独特の「コーヒー進化」、そしてコーヒーの美味しい淹れ方まで、世界的な「コーヒーハンター」が、コーヒーの最新事情と奥深き世界を説く。
仙台でもコーヒー屋が増えてきた。
コーヒーのイベントも。
興味深い。
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不味いコーヒーがなぜ蔓延するのか。10円余分にかければ劇的改善するはずなのに、とは著者の言。
さらには、コーヒーはワインと同じフルーツに源を発しているというのは意識すべき視座。
すなわち、ワイン・ソムリエと同じく、コーヒー・ソムリエが居てもいいし、かようなソムリエが評価基準の客観化と更新に意義あるのは当然予想されうる。
もっとも、アルコール飲料で、夜の似合うワインやウイスキーと、昼の似合うコーヒー・紅茶と完全に同一視はできまい。
コーヒー豆にウイスキーボトルの如く1〜2万円をかけられる人がどれほどいるか?。少なくとも私は無理だ。