紙の本
タイムリーです。
2016/02/28 13:52
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイムリーな内容となっていますが、もう少しインタビューを踏まえた内容であるとより深くなるのでは?と感じました。
紙の本
かじ取りの失敗
2016/02/27 14:46
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
技術力のあるシャープがこのような事態に陥ったのは大企業となり、各自が権力や地位にしがみ付いたからだと言えるが、これは他の企業にも言えることで、また、国家でも言えることである。しかし、このような事態になって元取締役等の責任が問われることなく、買収か倒産で終わるのもよくある幕引きである。
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名門? 鋭く分析、みたいなのではなく手堅くまとめられてる感じ。知らないことは多々あったので有益であった。家族経営から脱却できず、現代化できずにいるうちに、図体ばかりでかくなり、あまり自覚することなくボラでかい液晶の波に翻弄されてしまったという感じなのかねえ、いやはや…
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話題のシャープが現在のていたらくに到る道筋が、経営者間の確執なと生々しく記述されており、納得した。この本の出版後にホンハイへの身売りが決まったが、この本によるとホンハイの干渉もシャープ崩壊の要因の一つであり、これからも一筋縄では行かないことを予感させる。
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現在進行形で会社の行方に暗雲立ち込めているシャープが、経営権力者の対立を通して描かれていて、一気に読み終えてしまう。池井戸潤ストーリーのリアル版ともいえるが、組織論から見ると資金繰り悪化で経営危機にあるのに、高橋社長は風土改革に専念して、さらに悪化させている最悪な経営者と言える。O理論(Organization)が先か?、E理論(Economic))が先か?(佐々木)
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買いたくなかった本です。弟、頑張れ‼️
経営、意思決定のスピードの早さを世界から学はなければいけません。
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社内における権力争いに注力し、お互いに足を引っ張りあった結果、リーマンショックからはじまる円高などへの対応に遅れ、崩壊にいたっているシャープに関する書籍。自身の身の丈を見誤っての堺工場の建設などもこのような権力争いが産んだ産物であろう。現在シャープは鴻海からの出資を受けるか否かの瀬戸際にあり、交渉がなされているとの報道がされている。そこでは40歳未満の従業員の雇用が約束されているという。ただ、優秀な人材はおそらくとっくに辞めていると思われ、現時点の残りの若手従業員がどの程度シャープの復活に貢献できるのか、疑問符がついてしまう。とはいえ、これらの比較的新しい世代は、鴻海の血の流入を機にこれまでの社内政治的な企業文化から化けることができるかもしれない。いずれにせよ今後もシャープの動向には目をつけていかねばならない。
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カネボウ、ソニー、東芝、三菱自動車などシャープを含め名門企業の凋落は何が起因か興味深い。シャープは、トップの器でない人間が権力を持ち、奢りとプライドから誤った判断をし、保身と責任回避でかじ取りを過ったことが最大の原因。どこも上に立つ人間の能力と器の大きさが重要で、自身の小組織にも当てはまる。それ以外にも、上に立つ者はエンロール力・リスクテイク力・細心配慮力を身に着けなければと痛感する。
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業績がいい状態の時に無理な設備投資。そこからの業績悪化時の社内紛争が致命的になった。
驕れる者久しからず。
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一日ですぐに読み終わるくらい読みやすく、内容も非常に興味深かった。
他人事ではない、第二のシャープは身近に在る気がした。
実際に元社員の人から聞いた話では、社内に危機感は薄く、権力争いなんか興味なし。
食堂に行けばわかるが、これが本当に経営難の会社か?と思えるほどに平然としている、どこか他人事。
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この本を読んだ2016年3月の時点で(本の出版は2016年2月)、シャープの行く末は鴻海に委ねられたが、偶発債務が出てきたことで、まだ確定していないという状況にある。本書は、シャープが経営に失敗して内部から崩れていく様子を取材によって明らかにしたものである。会社が傾いた原因は、一時は成功のシンボルとなっていた液晶事業の不振、ことに堺工場などの過剰投資、にあるが、その判断に至る経営層の駆け引きが描かれている。
もちろん、ここに書かれた人物評価は一面的なものではあるだろう。また、その行動評価は結果を見た後付けの評価であるかもしれない。それでも、その結果に対する責任は問われるべきではあるだろう。片山氏が社長に就いたのは、49歳の若さであったのは驚き。期待と不安は大きかっただろう。自分が学生のときの企業訪問で天理の研究所を紹介してもらったとき、TFTカラー液晶搭載の試作ノートパソコンの上でカラー動画が滑らかに動くのを見せられ、これからは液晶の時代だと説明してくれた方が言っていたのを思い出す。液晶の時代は確かに来たが、それが仇になり命取りとなったのは皮肉だ。そして悲しい。
ただ、似たような事例は海外でもあり、NOKIAやKODAKもそのよい例だろう。企業が成長を目指して何かに賭けるのはそのときには合理的な判断である場合もあるだろうし、古典となっているクリステンセンの『イノベーションのジレンマ』にあるように既存顧客と製品を重視するという合理的判断が破壊的イノベーションによって致命的となることもあるだろう。企業のライフサイクルはもしかしたら個人のライフサイクルよりもずっと短くなっていくのかもしれない。企業が行う賭けや判断に個人の人生を同じようにかつ受動的に賭けてしまうべきではないのだろう。別の本だが、最近読んだ東芝から出た竹内健氏の『10年後、生き残る理系の条件』などで語られる話ももっと一般的な話になっているんだろうな。富士通の人事から飛び出した城繁幸氏の『「10年後失業」に備えるためにいま読んでおきたい話』という本も読んだ方がいいのかもしれない。
第10世代のガラス基板を作れるのは今でも堺工場しかない、とか太陽電池用のシリコンを2008年に20年まで長期購入契約を結んだ後にシリコン市場が暴落した、など結果として大きな経営判断ミスが重なったが、成功と成長を積み重ねる中でシャープ経営陣の中でリスクに関する意識が弱くなっていったのかもしれない。設備投資はキャッシュフローの中で済ませ、売上高の1割を超えない、というのがシャープの基本的な財務のルールだったそうだ。結果論であることはわかっているし、当時に投資抑制の判断をすると批判や反発を浴びたであろうことは想像に難くないが、その受け継がれたルールを守っていればこのような破滅的なことにはならなかっただろう。そのルールの裏には、かつて行った人員整理をもう二度と行わないという昔のシャープの経営陣の想いがあることを考えるとなおさらである。
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シャープ売却の記事は毎日のように出ているけど、こうなるまでの過程がここに記されていた。個人的な意見として、日本が真のグローバル社会になるためにはホンハイへの売却は間違ってなかったと思う。弱い企業は強い企業に食われるのはビジネスの世界では当たり前だ。それが当たり前のように国境を越えて買われ、売られすることが本来のマーケットの形だ。一方で日本の技術が流出したことについては残念だが、間接的には高い技術力がマーケットと合致できなかった技術者たちの責任でもあると思う。これから、シャープがどうなるのかは分からないが、また復活し、強い日本の企業として世界で戦えるようになれば嬉しい。
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・会社の柱は人事。
・過剰な投資は慎むべきである
・信頼のあるトップのもと、合議制にする。
・意思決定は素早く。
淡々と書かれていて、
シャープがなぜ堕ちていったのか
非常に良く分かる本です。
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実に興味深い内容ですねぇ。
技術力のあるシャープ。しかし、営業力が弱く長年二流とされてきた同社が液晶テレビで一躍超一流企業となり、そして人事抗争により地に落ちる。
マジでドラマにしてほしいような内容です。
設備投資はキャッシュフローの中で済ませ、売上高の1割を超えない、というのがシャープの基本的な財務のルールだったそうな。しかし、そこは経営という仕事の難しいところ。失敗したから「身の丈にあった経営ができなかった」と言うが、成功してたら「イチかばちかの勝負に出た」となるんだろうし。
まぁ、でも俗に言われているように1本足打法的経営は無理があったんでしょうね。同じ産業が延々花形であることは世の中ありえませんからね。
やっぱり、、、、、ドラマ化きぼう♪小説でもいい、池井戸さんあたりに書いて欲しい。
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日本経済新聞社によるもの。
感想。
昔のシャープの印象は、他の電機が苦戦している中、液晶絶好調で選択と集中ってこういうことだというもの。そこから今に至る経緯を簡潔に整理・説明してもらえたのはよかった。
中身は分析というよりは取材の組み合わせで、週刊誌チックな文章。あくまでいち読み物として捉えておきたい。
備忘録。
・シャープは人事抗争の末に悲劇が起きた。堺に工場に代表される液晶事業への巨額投資失敗、経営危機に陥った後の内紛劇化とか。
⇒人事抗争の記載は豊富で細かい。というかそればっかり。
・液晶に成功した後に、その次を目指すべきだったが、あまりの過剰投資に余裕がなくなった。
⇒本質はきっとここ。ここの記載は薄い。
・太陽電池の材料となるシリコンの安定調達を優先し、異例の長期調達契約を結んだが、その後価格が大きく下がり、結果的に長期間高値仕入れ。
・コンサル利用。最初PwCが資産査定や再建案、次にCVA、FMI、最後にBCG。
・15年1月には主力のみずほと三菱から人が派遣され再建計画づくり開始。
・主力2行が恐れていたのはシャープが法的整理を選ぶこと。だから扱いやすい高橋社長に残ってもらうのが都合が良かった。