成仏する気はないですか？ （キャラ文庫）

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

実はタイトルで感じていた雰囲気の話ではなかったです。
もっと軽めな話かと思っていたのですが、
思っていたより角々しい感じの話です。

実はこの3人の関係性はちょっと既視感ある感じです。
（作者さんの別作品と似ている。このシチュエーションお好きなのかな）
綺麗だけれど社会的に若干適応しきれてない優
そしてそれを大事に守りたいと囲い込むように愛している大地
優は大地に囲い込まれることで安心して存在している。
そんな恋人同士を見ていて優に恋している圭吾
愛され囲いこまれていた優が
自分で選んで歩いていくまでの話
そして生きている圭吾の手を取るのだ。
優はそもそも生育環境が酷いので、
人格形成に歪みがでても仕方ないかなと・・・。
（そう生まれたのは彼の責任はひとつもないのにって）
この話はそこに行くしかない感じ
だって大地には未来という時間はないのだから。

大地が死んだことにより物語が始まる
大事に大事に優を囲い込んでいた大地
幽霊になってまで側にいる大地
「借り物だ」と言った大地の言葉がとても痛い
彼の生育環境や人格については最後にならないと開示されない
「借り物」だと言った言葉がそれによって痛みを増す。
大地にはこれから先の未来はない。
未来の時間は生きている者たちの時間なのだから。
そうでなかれば、圭吾にはもうチャンスはなかっただろう。
（ラストチャンスはすでに失っていたのだから）
それが切ない。
そして大地の本当の本当の気持ちはどこにある（あった）のだろうかと考える。

槐の木の下の風景が夢のように情緒的です。
ただし、この話読んでいる最中は情緒的なものよりも
法律とか「人を何故殺してはいけないのか」的な部分が角々しい書かれていて
物語自体が硬いイメージに仕上がってます。
そこを剥げばかなり情緒的なのですけど。
その硬い部分も含めてこの作品なのです。
その硬い部分も個人的には好ましくはあります。
が、この部分は好き嫌いあるだろうなぁとは思います。

☆3.5

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投稿者：にゃお　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

未亡人BLは以前他でも読んだことありますがそれにしても悲しい。
大地のこともよくわかるし優がっていうのもわかりますが最後まで大地が優の心の中にずっといて抱き合ったのは圭吾だけどなんかうーん。
苦手な分野でした。