紙の本
ニューヨーク、ニューヨーク
2001/08/27 00:06
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投稿者:ポーリィーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
カリフォルニアからニューヨークへやってきたヒースの青春グラフティ。日本人がアメリカ人を描いているのでおかしな点もあるが、読み手も日本人なので充分リアルに感じられる。
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吉田秋生の初期の長編。舞台はカリフォルニアとNY。ハイティーンのひりひりする痛み、無力感、時代は一昔前だが、一読あれ。
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全4巻読破。そもそも自分自身が内層に孤独をいつまでも(そしてどこまでも)孕んでいるせいか(誰もがどこかに孤独を孕んでいるのだろうけれど)、すっごい入り込んでしまった。。ヒース。イーヴ。テリー。なんて切ない物語なのか。。生きる強さ。死ぬことの無常さ。僕らは自分自身のことだけで精一杯で、他人のことを誤解ばかりしながら生きている。それでも生きている。自分が一番かわいくて、自分のことばかり考えていて、それでも誰かに認めてほしくて、褒めてほしくて。我儘で、エゴイストで、くだらないのかもしれないけれど、じゃあどうしたらいいのか。あー、駄目だ、頭こんがらがってきた。(06/2/20)
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お店にあって夏休みごとにちょっとずつ読むのが楽しみだった。ヒースの花ってどんなだろうとずっと気になっていり、「殊勝」ってどういう意味だろうかとか。「吉田秋生」はいっぱつ変換できるんだ。
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人生に迷いニューヨークに流れ着いた若者たちの青春物語。
また大好きな吉田秋生。ほぼデビュー作なので荒削りな面はあるが、人種差別やら同性愛を含んだこのシビアな漫画を20歳で描いてるからやっぱり凄まじい才能だと思う。
吉田秋生の作品を読むといつも思うけど彼女の過去が知りたい。作者の器のでかさが漫画ににじみ出ている。
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思い出すなぁ。「真夜中のカーボーイ」や「風と木の詩」の後半を。
しかしそれらとは決定的に異なるところがあり、それが美点でもある。
絵柄がごろごろと変容するのがまたよい。
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1970年代の病めるアメリカを舞台にした群像劇です。
カリフォルニアに生まれ、厳格な父との確執、優等生の兄へのコンプレックスから麻薬中毒になった過去を持つヒースはニューヨークで育ち、カリフォルニアに憧れる少年、イーヴと出会います。
すっかり心を閉ざしていたヒースですが、生きるためには男娼までしながらも荒まず、きれいな心を持つイーヴと暮らすうちに元の明るさを取り戻します。また、同じアパートに住むアレックス、ケイシー、ブッチという仲間に囲まれ、ようやく自分の場所を見つけることが出来た、かのように思えたのですが…
人間は同じ場所に留まらず、回り道をして成長していくもの、必死に生きる姿は希望に満ちている、ということがこの作品で再発見できます。
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イーヴの死はショックでした…
が、そのことをきっかけに現実と、自分の持つ夢や憧れとのギャップに気づかされました。吉田秋生先生の描く物語はとてもリアル。性に関しても開放的。このリアルさを良しとするか辛いといって読めないかは人によると思う。
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大串尚代「立ちどまらない少女たち: 〈少女マンガ〉的想像力のゆくえ」で、70〜80年代のコミックにも読むべきものがけっこうあるようだなあと目を開かれて、手始めに借りてみた一冊。70年代のアメリカ(ニューヨークと西海岸)を舞台とした高校生たちの青春ロマン。
西海岸育ちで屈折をかかえてニューヨーク(ちょうどウエストサイドストーリーの頃か)にやってきた主人公ヒース、彼自身も出会う仲間もみななんらかの屈折や秘密を抱えている。それぞれの過去やなれそめは少しずつ明かされていく感じ。コミカルな演出でなごませつつ、暴力、虐待、薬物、犯罪、性志向、差別と偏見など心身や人間関係の問題のオンパレード、いま読んでも古臭さはない。
初出は「別冊少女コミック(1978年2月号 - 1981年12月号)」、解説はなんとタケカワユキヒデ。