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昨日、エントリーを書いた「かもとりごんべい」と比較すると、方言度(と言う言葉があるかどうかわからないけれど、日本全国あちこちの方言が使われている度合い)は低いものの、以前TVでやっていた「まんが日本昔ばなし」の市川悦子さん & 常田富士男さんの語り口を彷彿とさせる文調の昔話語りがとっても心地よい作品ばかりでした。 まあ、それもこれも劇作家として有名な木下順二氏の手による再話・・・・ということがあるのかもしれません。 惜しむらくはこの中に「夕鶴」が入っていなかったこと(笑) あのお話、好きだったんですよね~。
この作品群の中で秀逸だと感じたのは、いわゆる「擬態語・擬音語」の豊かさです。 今となってはTVでしかお目にかかれない機織り機の音(キコバタトン カランコカランコ)とか、馬の首につけられた鈴の音(ジャンガ ゴンガ)とか、酒盛りのお囃子の音(トレレトレレ トヒャラトヒャラ ストトンストトン)とか、ニワトリが時を告げる真似の音(ケケロウ・・・;一番どり ケケロウケエ;二番どり ケケロウ ケケロウ;三番どり) etc. etc. etc........
どれもこれも現代人には決してなじみ深い擬態語・擬音語ではないけれど、声に出してこれを読んでみるとそのもの自体が発している音のみならず、その音が鳴っている世界の空気感みたいなものがしみじみと伝わってくるようで、「和の心」みたいなものが感じられました。
(全文はブログにて)
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小学校の図書室で冬季のおすすめに挙げた本。子どもの頃好きだった本が今でも版を重ねているのはうれしいことだなあ、と思っていたが、ハードカバー版は表紙ビューがなかった。やはり絶版なのか。とほほ。
話はどれもおもしろいし、声に出して読みやすいところはさすがに劇作家の文章。が、これは昔話の文法とは違うな、と思うものもいくつかあって、著者がどの程度手を入れたのか知りたいところである。
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[ 内容 ]
昔から人びとの間に語りつがれてきた民話を、その語り口をいかして再話。
おなじみの「かにむかし」「こぶとり」「彦市ばなし」をはじめ、味わいぶかい「天人女房」「あとかくしの雪」など22編を収める。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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日本の昔話が詰まった本。面白そうなお話を選んで読んでもよし、全部読んでもよし、気分に合わせて読んでみよう。きっとあなたのお気に入りが見つかるはず。
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日本の昔話
「人びとの間に,文字ではなくことばによって語り伝えられてきた民話のかずかず.その語り口を可能な限り生かした〈民話の文体〉を,という試みによって再話された民話集」
かにむかし ─さるかに─
ツブむすこ
こぶとり
腰折れすずめ
ガニガニ コソコソ
見るなのざしき
豆コばなし
わらしべ長者
・・寺の門を出たら、なんでもいいから、手に当たったものを、決して捨てないで持っていろよ」観音様のお告げどおり、わらしべをつかんで歩き始めた若者は・・。
大工と鬼六
あとかくしの雪
瓜コとアマンジャク
ききみみずきん
なら梨とり
うばっ皮
木竜うるし
みそ買い橋
たぬきと山伏
びんぼうがみ
山のせいくらベ
彦市ばなし
三年寝太郎
天人女房
作者のことば
●タヌキと山伏
(内容)
山伏が、昼寝をしているタヌキをほら貝で驚かす。タヌキは、仕返しに、葬式の行列にばけ、山伏を高い木にてっぺんまで追い上げてしまう というお話。
(語るなら)6分 ぞくぞくとくる怖さにどこかのんびりとしたユーモアがまじっていて、子ども向きの怪談として申し分ない。(話のはじめ、タヌキが逃げ、山伏がそれを笑うところは、①タヌキが飛び上がって逃げ出した ②それを見て、山伏が笑った ③それを聞いて、タヌキは立ち止まり、ふりかえって、こちらをにらんでから逃げていった という順に話したほうが自然である)
また、おしまいのところで、山伏がわれにかえるところでは、あたりが明るくなっていたということをはっきりさせなければならない。したがって、ここは「山伏がきがついてみると、あたりはまっぴるまのような明るさで、近くで畑しごとをしておった百姓たちが・・」と言った方がいい。(『お話のリスト』東京子ども図書館 より)