投稿元:
レビューを見る
著者デビュー作の歴史オカルトファンタジー
読了日:2008.06.15
分 類:ライトノベル
ページ:222P
価 格:438円
発行日:2000年9月発行
出版社:角川ティーンズルビー文庫
評 定:★★+
●作品データ●
----------------------------
主人公 : 小野 篁(橘 融)
語り口 : 3人称
ジャンル : ライトノベル
対 象 : ヤングアダルト向け
雰囲気 : 歴史オカルト
結 末 : 次巻に続く
イラスト : 四位広猫
デザイン : BELL'S
---------------------------
---【100字紹介】--------------------------
ときは平安のはじめ。類稀なる美貌とやわらかな物腰とで、
宮廷貴族たちのアイドルとなっている十七歳の小野篁には裏の顔がある。
墨染の衣に身を包み、宝刀と魔弓を携え京の闇を斬る、
歴史オカルトファンタジー第1巻
---------------------------------------------
「少年陰陽師」シリーズが絶好調の、結城光流デビュー作。舞台は平安のはじめで、少年陰陽師よりはもう少し前の時代。主人公は小野篁と、友人の橘融17歳。小野篁といえば、昼間は普通の官吏として、そして夜はあの世の官吏として活躍したなんてあやしげな伝説と、あやしげなオカルトファンタジー系小説の常連さんですが、本作もその「あやしい歴史オカルトファンタジー」です。
と書いてはみたものの、菜の花も別に小野篁さんをよーく知っているってわけでも何でもなくって。だから「類稀なる美貌とやわらかな物腰」という設定が、とても意外なものか妥当なものか判断しかねますが、まあそういう設定。そして、その「やわらかな物腰」というのが、化けの皮だってことを知っているのは、ごく身近な人々だけ…ってことで。そんなわけで色々とばっちり(?)を受けつつも強く生きている右大臣の息子の橘融が、実際の物語の「視点」になっています。秘密たっぷりの小野篁視点には出来なかったってことね。
本作はシリーズになるぞ!なるぞ!な感じを思いっきりかもし出している(というか、絶対最初からそのつもりだ)、序章的扱い。もしもここで終わったら、週刊少年○ャンプの打ち切り漫画くらい悲しい終わり方です。
結局このシリーズはルビー文庫からビーンズ文庫へ移され(本書ものちにビーンズ文庫から再刊行)、5巻完結くらいになっていたかと思うのですが…、さて、追いかけることにしましょうかね、「少年陰陽師」も最新刊まで追いつきつつありますし。
---------------------------------
文章・描写 :★★★
展開・結末 :★★+
キャラクタ :★★★
独 自 性 :★★★
読 後 感 :★★★
---------------------------------
菜の花の一押しキャラ…橘 融
「がんばれ俺っ、くじけるな俺っ、歩きだせ俺っ!」(橘 融)