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この作品はすごい、ということが、以前漫画家・山本夜羽音さんのblogに紹介されていて、どうしても読んでみたくなり、ヤフオクで掲載誌の「漫画アクション」を落札したのが、このタイトル作「夕凪の街」との出会いでした。いま、こうして単行本を手に取り、あらためて読んでみて、やはり涙が止まりません。本当にすごい。ちょっとほかに言葉がみつからない、、
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2003年に発表された読切「夕凪の街」など3作品を収録。原爆の悪夢に囚われながら、終戦10年後の広島で生きる女性の話です。トーンを使わず淡々としてシンプルな絵でありながら、テーマと読後感がずしりと重くこたえる戦争物。単なる作品として見ても伏線の張り方や描写が見事。
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「泣いた」とか「感動した」とか、そんな言葉では表現できない感情が読後に湧きあがってくる、「ヒロシマ」を舞台にした物語。全3編合わせてわずか100ページしかないにも関わらず、この作品の前ではどんな言葉も無力だ。とにかく、今誰もが読むべき一冊。
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春の暖かい夕焼けの街の描かれた表紙を見て『ヒロシマ』の話だとは思いもよらなかった。
『街角花だより』のような話だと思った。
こうのさんの漫画は、非常に描きなれているんだろなぁというテンポのよさとぬくもりのある優しい線が魅力。柔らかい線と『ヒロシマ』のイメージが最初一致しなかったけれど、読んでその第一印象が誤りであったことに気が付いた。
あの日亡くなった多くの人々は(そして今も世界中で殺され続けている人々は)こうのさんの描かれる絵のように、気分が良ければ鼻歌を歌い、銭湯でごくらくだといい、寝そべって行儀がわるいとしかられ、好きな人の何気ない一言に一喜一憂するような、市井の人々だったのではないのか。
こうのさんの絵だからこそ、それが余計に心に響く。
そして、なんでも自在に描けるであろうこうのさんでも、『何も描かない』という漫画の描き方もあるのだと、とても重く受け止めた。
是非、ご一読を。
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ジーンときた。これは買いだ。買わなきゃダメだ。買わないやつはきっと後悔する。後悔しまくる。や〜い、ザマミロ。ザマーカンカン屁のカッパ、と思われ。
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驚くほど短い話だが、この上なく揺さぶられる。ごくありふれたささやかな平和さえも蝕む戦争の根深い傷跡が依然として残っているのだということを気づかされる。
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自分も小学生くらいの頃には8月6日に登校日があったりと、学校側がかなり原爆等のことを取り上げてくれる所だったので、いろいろと興味を持ち、戦争体験を聞けたりもしましたが、いつのまにか…………
最近、毎年その時期になると原爆が投下されたという事柄を思い出すものの、その思い出す記憶自体があいまいなわかりにくいモノになってしまっていました。
この本のおかげで、自分が思い出せる、そして新たに知ることが出来た事が少しでも増え、厚みを増すことが出来たような気がします。
少し悲しい思いになったのは、自分自身がこの本を新鮮なものに感じてしまったことでした。本当は新鮮という感覚にしてはいけないんですよね。改めていろんな事を知り、そしていつかは自分も伝えていけるようになりたいです。
「広島」を「ヒロシマ」と書くと、それだけで表す世界が変わってきます。あの日、あの瞬間に一瞬にして荒野となってしまった街。放射能に汚染されたそれ以降の復興への道のりを辿り続ける街。そしてその復興の中での差別的意味合いでも使われてしまった言葉。「ヒロシマ」と言う言葉を忘れないように、風化させないように……そして、繰り返されてはならないはずの現実が今なお繰り返されている世界の状況。
闘争本能全開な人類に争いを辞めろとは言えません。が、せめて劣化ウランも含めた、後生の子供達に迄直接的な被害が及ぶ兵器の使用は無しにしなければなりませんよね。
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この漫画は苦しい。黙って見過ごすことなどできない。日々の生活の中で、戦争の足跡が残る、というのはこういうことなのだと、この漫画は教えてくれます。凄惨な絵や残酷な描写はいっさいないのに、正視し続けるのに力を要します。ひとコマも無駄にできません。目をそらさないように、心に刻んでください。
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広島弁がすごくやさしく、会話もどこかとぼけた感じで雰囲気が良いです。
内容はかなり重いものですが、私はこの戦争のうんだ悲しみや,無力感を忘れてはいけないと思います。また過ちを繰り返さないためにも。あらためて、差別などについて考えさせられました。
短いけれども作品の完成度が高いです。
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間違いなくここ数年読んだ漫画の中でベストワン。淡々とした流れでメッセージ性をあえて封印してるのに感情を高ぶらせる妙な重苦しさ。この漫画の真意を感じ取った時涙が止まらない。筆者があとがきで述べてる様に全ては35Pに凝縮されている。広島原爆を過去の出来事のように片隅に置いて生きてきた自分に強烈なパンチを食らわされた気分。
何度読んでも涙が止まらない歴史に残る名作。
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生協のレジ前に平積みになっていたので購入。広島の言葉はとても懐かしい。
60年ほどたってこのような言葉を手に入れることができたことを感謝しつつ、このような言葉を複生していきたい。
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感想なんて書けない。読者から言葉を奪うほどの、深い印象を残す作品。最後の見開き、ありゃ反則だよ、ぼろぼろに泣いてしまった。重い話だが、それでも、この本に出会えて本当によかった。
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とにかく読んで欲しい。それだけ。
この作品が、ごく普通にブックランキング等に入るようになった時に、
初めて平和が訪れたと言えるのでは
?その位価値ある一冊。
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珠玉の、と言っても過言ではない一冊。この絵柄、この作風、この作者でなければ描けなかった世界がそこにはあります。まず、とにかく手に取って読んでみて下さい。
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この国に生まれたすべての人に。原爆は過去のできごとじゃない。押し付けがましい平和学習じゃない漫画をここに。