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紙の本
ホームズの雰囲気が好きなら。
2006/11/03 19:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小棗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヴィクトリア朝ロンドン。主人である鷲見新平の旅行中、留守を預かる藤十郎は金欠で下宿を追い出されて途方に暮れていた。トラファルガ−広場でため息をつくこと十三回。そのため息が原因で、赤眼鏡の公爵に連れられて、報酬と引き換えに《十二人の道化クラブ》で起きた怪事件の調査を引き受けることに。
あらすじに「古き良き探偵小説の香り息づく本格ミステリ」とありました。探偵小説の香り息づく‥‥微妙な表現ですね(苦笑)。主人公の藤十郎は十二番めの道化として事件に巻き込まれつつ過去の記憶に苛まれる、御手洗シリーズの石岡くんのような役割か。探偵役は、新平さんなのかなぁ。彼がその能力を持っていることに間違いはありませんが、謎の解かれ方は「探偵によって」ではないんですよね。
登場人物が多いのですが、誰がどういう立場でどういう考えを持っているかをきちんと把握しておかないと、確りとは楽しめません。そもそもなんで新平さんと藤十郎が日本人設定なんだとか、ユーレカを文字で書き残す意味って何だとか(叫ぶのはわかるよ?)、十三回ため息をつかなかったらどうしたんだとか(他の事象に計画性があったのなら、と思うと‥‥)、催眠術の使い方がちょっと都合良すぎて鼻白んだとか、色々となかなか集中させてくれない本でした。いや不自然さは「道化」ということで消されてしまうのか‥‥。珠紀の残像と「アルレッキーノの柩を作り、与えよう」というハートレイ公爵のこだわりっぷりに心が動くだけに余計に気になります。
真瀬さんの今までの本では、人と人の繋がり方、関係の在り方、壊れ方(人じゃないモノも含む)を愛していたので、そういうものも期待していた私にとってはちょっと外れかも。ないわけでもないのですが、もう少しそこで突っ込んで欲しいなぁと思わざるを得ません。
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