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2020年の今年、ミシシッピ州の州旗が見直されることとなった。州旗の原型が南北戦争の南軍の旗に遡ることだからだという。また南北戦争後160年たち、南軍の英雄の銅像を除去する動きが多々みられるという報道があった。
南北戦争とはなんであったのかということを考えてみたくてこの本を読んだ。
いやー難しい、知らない人名、知らない出来事に典拠するたとえ、何が何を修辞しているのかわからなくなる文章。急かなづかい、旧漢字、西遊記もかくやと思わせるほどの困難につぐ困難を乗り越えて読了した。
著者のウォーレンはどの戦争でなぜどちらが勝ったとか負けたとかではなく、戦争後100年たったアメリカでその影響がどのように及んでいるかについて買いている。要するに北軍を支持してした北部の州には「美徳の宝庫」を提供し年部には「大いなる口実」を提供したというのである。
つまり、北軍は崇高な目的のために多少の犠牲を支払っても努力をし、完遂したと歴史をみることとなるということなのだ。一方「大いなる口実」は南郡の敗北には不可避の原因があり、仕方がなかったで、南部の人たちの意思や能力ではどうしようもなったとという歴史認識になる。
難解な本であったが、日本人が我が国の太平洋戦争をどのように評価するのかについて考えるときに、誠に参考とする考えが多数みられる本であった。
それにしてももう少し読みやすく書いて欲しかった。