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久々の近藤さん。やっぱり面白い。
程良い読みやすさに程良いミステリー。
もっと長編を読んでみたいなぁ。
ゾクっとする終わり方が良かった。
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ミステリというよりはゴシック小説の趣が強い作品だった。
ロジック面にはやや強引さを感じるが、ストーリーは面白い。皮肉なオチも悪くない。全体的には楽しめたので、ロジック面はそこまで気にならない、というのが結論。
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デビュー作「凍える島」が好きで、近藤史恵にはまった人間ですから、嬉々として買った。ちなみに「ガーデン」も好きだし、「桜姫」も、「青葉のころは…」も大好きである。
この話は、ミステリーでは、ない。と思う。しかし、こういう痛々しい青春群像劇はやはり、このひと特有の崩れない退廃的な世界観がここちよく、満足して読了した。
うつくしい少女、血のつながらない母、少女に焦がれるもと「殺人者」たる少年二人。閉ざされた館。
こういうのがもっともっと読みたいのよー。とぼやいてみる。世間の需要に逆らっている気がするけど。もとめてるのですよ…。
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再読。
面白かった!!
犯人は予想がつくが、身寄りのない主人公が屋敷に引き取られた理由、結末などは予想もつかない。
心理的には残酷な話である。
2014.5.21購入
2012.6.29
近藤史恵さんは読みやすい。
恩田陸を思わせる作品。ゴシックロマンミステリーというが、語り口が淡々としていて面白かった。
身寄りがなく施設で暮らす主人公が、大学進学の援助を条件に湖畔の屋敷に住み込みで働くために引き取られる。
もう一人主人公と似た境遇の青年、血のつながらない美人の母と娘、家庭教師、執事、家政婦との穏やかな生活が・・・
こんな設定が好きな人には、たまらにないと思う。
(図書館)
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施設で育った博人は進学の援助を条件に、同い年の樋野と山奥の洋館に住み込みで働き始める。深窓の令嬢である小夜をめぐり、二人の思いは交錯する。洋館に関わる人物の死体が発見され、今まで隠されていた秘密が明るみに出た時、さらなる悲劇が-。気鋭の作家が放つ、最終行は、読む者の脳を揺さぶり続ける。
(以下、感想)
ぼくが光林家の養子になり、樋野の声と話し方を真似、目の見えなくなった小夜と結婚した(する?)という最後は強引すぎて、ちょっと違和感がある。
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施設育ちの青年が将来のために僻地で働く話。
帰る場所がないと
自分を認めて貰えるだけでいいんだよね。
綺麗な景色だけれども薄暗い。
これが近藤さんなのか。
自転車の話しか読んでこなかったけど
もっと手を広げてみようかな。
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引き込まれる内容だし、読みやすい。ストーリーもまとまっているけど、感情移入できるほど、登場人物の細かな描写はない。もう少し、ボリュームあってもいいぐらいのストーリー。
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静かな何もない場所で
何の希望も持てず孤独だった博人の語りに
引き込まれて、あっという間に読みました
過酷な人生を背負っている人たちの集まり
少しでも幸せな気持ちを持ってほしいのに
結末が想像を絶してしまった
悲しい気持ちで読み終わりました
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静謐で耽美な世界観だなあ、とページを進めて行くと、殺人事件が起きたのを契機に、一気にソープオペラな展開へ。美しい母娘に、独身男2人と美少年2人。何も起こらないわけないよね〜(O_O)
それでも、俗っぽさとは一線を画した美しさを保っているのが何だか不思議な物語でした。これは、語り手の少年の性格によるものかもしれません。読書が好きで、密かに思いを寄せる少女をただ見つめることしかできない、内省的な少年の目線で描かれたからこその世界観…。
と思っていたら、まさかのラスト数ページで怒涛の展開来ました(O_O)ある程度読者をあっと言わせることには成功するかもしれませんが、終盤以前の世界観に心地よく浸っていた私は、ちょっとガッカリ…。
あと、「何故、年頃の娘がいる館に、わざわざ見めの良い少年たちを雇い入れたのか?」に対するアンサーの部分が、不健全な動機によるものだったのも、納得しつつも薄ら寒くなります。自分の娘にこんな形で犠牲を強いる父親とか、嫌だわ〜(O_O)
でも、最大の犠牲を強いられたのは、他でもない主人公だよなあ。
帯の惹句にもある、【一番欲しいものを得るために、一番大事なものを手放せますか?】という言葉の意味を、読み終わった後、しみじみ噛み締めては空恐ろしくなるのでした。
…彼女が実は気付いていて、知らない振りをしてるかも…と、やっぱり深読みしてしまうのはミステリスキーの性なのか…
大学進学の援助を条件に、山奥の洋館で働くことになった2人の少年。彼等は雇い主の一人娘に惹かれながらも、奇妙な均衡を保っていた。ところが、館の関係者が変死体となって発見されてから、少しずつ歯車が狂い始め…。
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意外性のある設定で、ミステリーとしては面白いと思った。日本の正統派ミステリーの約束をきちんと守っているかのような、おどろおどろしい雰囲気も備えていて、横溝正史あたりの好きな人でも抵抗なく読めるのではないだろうか。
ただ、どんでん返しの末に落ち着くラストは戴けないと思った。意外性を狙ったのだということはわかるが、必然性が感じられないと思う。
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過去に闇を抱え施設で暮らす主人公が進学を条件に湖畔に建つ別荘の使用人になる。殺人事件が起こり、恋愛が絡んだ事情が明らかになる。
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一人のお嬢さんをめぐる二人の男の子。
一番大事なものは手に入ってたけど……
なのに物悲しいラスト。
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モーリアのレベッカが好きな人なら好まれると思います。
陰鬱な鳥籠の館に集められた訳ありの孤児の美少年ふたりに、北欧の血をひく無邪気な美少女。
大きな図書館。
少女につき従うアルビノのグレートデン。
湖のボートのうえの死体。
萩尾望都の漫画に出てきそうな小道具仕立てだが、日本が舞台。
大学の学費とその生活費を条件に、隔絶された館で住み込みで働くことになった少年。
破格の好条件は困っている若者を支援したいという資産家の好意ゆえだと言うが、どこか嘘くさい。
そして、「同僚」として引き合わされた少年はどこか斜に構え、自分と違い向学心もない。
自分と彼の共通点は孤独であり、人に言われたくない過去を持ち、そして人目を引く美しい整った顔立ちをしているということ。
ふたりはそこで、小夜というお嬢様とであう。
一人は見つめることすら辛いほどに彼女を恋い、もう一人は彼女から目を離せない。
まるでなにかあってくれと言わんばかりの状況。
もちろん、ことは起こるわけだが…。
一応現代日本が舞台なのだが、携帯(写真機能がついているから)、デジカメは取り上げられ、インターネットは玄関のモジュラー回線だけという、現代っぽさから結果的に引き離され、少年たちはベストとスラックス姿と浮世離れしている。
そもそも制服もデジカメもあまり意味がなかったので、単なる雇い主の趣味の世界じゃ…と思った。
けれど、グレートデンの名前が桃子だったり、ご飯は和食だったりとギャップがあるところが「これは読者と同じ時代を生きている人物の話です」というのを主張している。
つまり、彼らもまた館という名の物語の世界に入り込んだようなものなのだ。
読み終えられた物語を登場人物が回想という形で語られていき、登場人物が物語を閉じた後、選び取る世界。
いや、創る世界か。
新たにできあがった鳥かご。
本当に閉じ込められたのはどっちなのだろう、と気づいたときにすっと心が冷える。
どうしても近藤さんの小さくまとまってしまう欠点を抜いても完成度高め。
ゴシックロマンが好きな人にはいい。
残念なのは、ページ数の関係か道具仕立ては完璧なのに、キャラの書き込みが少なすぎて感情移入しにくく逼塞感も低い。
この手の話はもっとだらだら饒舌に書いた方が迫力が出ると思う。
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2015/10/22
さいごー
そんな偽りの幸せでずっと生きていけるのかね。
途中ミステリーらしいミステリーいいやん。と思ってたけど、そこはそれほど重視されてなかった模様。
犯人もふーん。やったし。
終始温度がなく冷え冷えとして、私の好きなタイプではなかった。
この氷が溶けるところが見たかったのに。
犬の桃子がひたすらかわいそうで辛い。
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隔離された館に住む一家。
美しい娘の世話役で訪れた2人の美少年。
3人の関係性が完成した途端、事件が起きて…。
このシチュエーションに惹かれて手に取りました。
最後の最後に事件後の3人のその後も描かれていたけど、予想できる展開ではあったからそこまでの衝撃はなく。
それぞれの幸せの形があるということが感じられました。