紙の本
建築中のビルからの写真は見応えあり!
2015/08/31 17:42
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投稿者:くまこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
現役鳶職人が写真を交えながら鳶という仕事について語ってくれます。
安全に対する心構えは、鳶だけでなくどんな職業にも必要なものだと
思いながら読み進めました。ぜひ続編を出してほしいです。
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鳶という職をはじめて聞いて知っておきたいと思ったから読んでみた。本当にただ鳶について紹介されていた本で、彼らはこの職に誇りをもっているのだということがよくわかった。
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10年前、設備の仕事をしていたので興味深く読みました。やっぱり誇りを持って仕事をする人は魅力的だと思いました。
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20141026読了
スカイツリーの建設に関わった鳶職人によるお仕事解説。どんなに高いビルであっても生身の人間が建てている。建てかけのビルのてっぺんにそびえたつ大きなクレーンまでも、鳶職人が組み立て、解体する。ありえない高さ目線の写真が満載で、もう写真だけで足がすくみそう。命の危険と隣り合わせで働く人たちがいて、街の景観ができあがっているんだなと思った。ご安全に、これからもよろしくお願いします。
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江戸の匂いがかすかに残っていた時代の東京には職人がたくさん住んでいて、とび職は一番人気であった。イキでイナセでモテモテの兄いは、若い衆の憧れの的であった。そして今も東京スカイツリーをはじめとする各地の高層ビルの建設現場等々でその雄姿を見かけて、感嘆の思いを懐く人は多いことだろう。
本書は子供の頃に見て記憶の底にかすかに残っていたそんな意気と風景を彷彿とさせてくれるタイムマシンのような一冊であると同時に、高層建築という最先端の現場へと読者を誘ってくれる。
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意外に知らない鳶の世界。
取材した鳶の世界ではなく、鳶自身が鳶について書くというありそうでなかった本。
今まで、工事現場にいる人は、どの人も同じように見えていたけれど、鳶というのはこんな役回りの人たちなのかと親しみを持つようになれる。
興味深く楽しく読めたが、欄外にもう少し専門用語や、具体的な図解が欲しい。
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1976年生まれの同級生。
これほどまでに人生は違うものなのか。
本書は、鳶と土方の違いという世の中の偏見を解くことから始まる。私も、この区分けについて明確に意識したことはない。
しかし、両者の役割は大きく異なるらしい。この説明に鳶としての誇りを強く感じる。
写真だけでも足がすくんでしまうような現場で作業が行われている。扱っている物の重量が大きく、作業の危険度を想像することすら難しい。
仲間の死や手がけている仕事の社会的使命を感じるにつけ、仕事に徐々にのめり込み、何となく始めた仕事も誇りを持てるまでになっていく。
鳶の方が七分と呼ぶズボンに様々な工夫がこらされていることや、現場での詰め所の様子、次から次へと現場を移っていく鳶の世界の一端を知ることができる。
確実に、ニッカポッカを履いている方々の見方が変わるはず。
活発な経済活動を維持していくためには不可欠な存在。いくら機械が発達しても、鳶が不要になることはなさそうだ。私には絶対できない仕事をされている鳶職人の方々に敬意を表し、本書の感想とする。
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私は、高いところが苦手なので鳶の人はすごいな~と思う反面、ちょっとヤンキーな人がやってる印象がありました。ごめんなさい。
ちょっとの間違いで命を落としかねない大変な現場で毎日働いて、天にも届きそうな建物を作る。
その最前線で身一つで働く『鳶』かっこいいですね^^
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一昔前、仕事内容の凄まじさから、現場では鳶は神に近い存在とされていた。どの業者よりも先に現場に乗り込み、最も高い場所で仮囲いを組み、タワークレーンを組み、鉄骨を組む。鳶がいなければ工事は始まらない。神と言われる所以である。しかるに、このとび職になる人というのは意外に普通の人。働き始めるきっかけは、学歴条件がない、給料が高いということなど。志は紙より希薄だ。意想外の厳しに脱落者も多い。故に長く続けられるのは強烈に負けず嫌いで忍耐力を持っている人だ。本書には、知られざる過酷な仕事の現実が記されている。日々、危険と隣り合わせ、命懸けの鳶の皆さんに多謝。
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自分用キーワード
屏風建て 山留め シーリング工 架構工事 タワークレーン ラフタークレーン 立柱式・上棟式 安全サイクル KYミーティング 玉掛け
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高いなあ。
怖いなあ。
体力も根性もないし、私には絶対ムリだわあっと思いつつ読む。
ニッカポッカの怖そうなお兄さんたち、という印象はある意味正解な部分もあるかもだけど、
自分の仕事に対する意識の高さ、技術の高さには頭が下がる。
必要不可欠を支えている職人、カッコいいねー。
本日もご安全に!!、
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鳶(とび)
上空数百メートルを駆ける職人のひみつ
著者 多湖弘明
洋泉社
2014年5月26日発行
私はペンキ職人(建築塗装業)の小せがれなので、時々、手伝いで建設現場に行かされた。もちろん監督が責任者なんだろうが、実質的に現場を仕切っているのは、鳶(とび)だった。父親からも聞かされていたが、鳶にろくに挨拶もせず仕事をすると、「てめぇ、誰の足場使っとるんじゃ」と言われる。恐くて、かっこいい、そして稼ぐのが鳶、という固定観念があった。時代も変わり、様子も変わってきているようだが、この本を読むと、昔からの伝統を引きずりながらも、やはり今風になってきているようだ。
現在の私の仕事だと、撮影現場やイベント会場では、もちろん一番偉いのはプロデューサーだが、中身は演出家や構成(脚本家)がイニシアチブを取って作っていく。しかし、建設現場の鳶のように仕切っているのは照明さんだ。照明さんはかっこいい。若造の監督なんて、呼び捨てにされて、「おおこれでええやろ、○○」なんて調子だ。まあ、しかしそれも最近では様変わりしている。
鳶は現場で足場を組む仕事をしている人、というふうに思っている人が多いが、実は、鉄骨でビルなどの躯体を組んだり、クレーンを組み立てたりするのも仕事。私も知らなかったが、「足場とび」と「鉄骨とび」とでは、鉄骨とびの方が上で、その中でも一目置かれているのが「無線持ち」という立場の鳶だそうである。無線でクレーンの運転手に指示を出し、自由自在にクレーンの巨体を操って作業の指揮をとる人だ。
この本の著者は、大阪生まれで、今、40才前。鳶職は、どういうことをするのか、どんな道具を使うのか、といったことはもちろん、足場の組み方も腕前とセンスが出て、一流鳶は芸術的に組むという話や、一流の鳶たちは作業服(ニッカボッカなど)も仕立てで作る、などといったこだわりぶり、そして、高層建築物の上から見る夕陽に染まる街の絶景や、打ち上げ花火を見下ろす特等席(高層建築現場)での宴会など、工事現場ならではのこぼれ話、そして、著者自身も参加したスカイツリー建設など自らの仕事ぶりを確かめる喜びについて、読者が予想しなかった側面を紹介している。
著者は、職人魂を貫くべくニッカボッカと地下足袋でヨーロッパ、アジアを、世界の建築技術を身につけるため歴訪。2000年、東京に第2の電波塔が建つというウワサが大阪にいた彼の耳にまで届き、上京を決意。希望通り、東京スカイツリー建設に携わった鳶職人の一人となった。上空400mの現場で日本大震災を経験。2012年には、iPhone/iPad、Android向けのフォトブック「鳶目線~天空のファインダー~」を刊行。
ウェブサイトも公開。http://tobisyoku.net/
(メモ)
著者は高さに恐怖感がなかったので、安全帯(命綱)なしで作業をしていたら、上司に思い切り鉄骨の上から蹴り落とされた。死を覚悟したが、知らない間に命綱がかけられており宙づりに。上司は「お前、わしが今、安全帯かけてやらんかったら、死んでたなぁ」と、一言。著者は仲間が落ちることを見たこともある。(24-25)
足場は同じ場所・同じ用途でも組む人物により、多種多様。はっきりと実力の差が出る。足場とは、いかに材料を少なく、早く、美しく組むか。そして一番重要なことは、足場を使う業者が使いやすく安全であるか。何もないところにイメージしたものを組み上げる、足場とは芸術作品。一流の足場とび職人は芸術家と同じ。(33)
雪が積もって塊が落下すると、とても危険。大吹雪の中、地上数百メートルの位置で一晩中雪かきをしたことも。気温マイナス10度。風速30メートルの風、体感温度はマイナス40度。(37)
KYとは、K=危険、Y=予知のこと。建築現場で一般的に使われている言葉。(57)
都心部で行われる夏の花火大会。現場の最上部階から花火を独占して見られるときには、超高層の現場では打ち上げ花火を上から見下ろせることもあり、通常では味わえない景色をつまみにお酒を飲めるため、年輩のとび職人達も大はしやぎ。
「作業服」や「鳶服」とはいわず、『ゴト着』と呼んぶ。
ニッカボッカを「七分」と呼んでいる。ズボンの長さが七分丈というところからきている。
だぼだぼズボンの3つの機能
1. 職人の作業は足を高く上げて作業することが多いので、ももの部分にゆとりがないと足がスムーズに上げられない
2. 『センサー』機能。鉄骨建方などの高所作業中は、柱や梁の出っ張りや尖った部分にズボンが触れることで、足元に対する意識が高まり怪我を回避
3. 『風力計』としての機能。高所の作業で最も恐ろしいものは強風です。クレーンを使って鉄骨などを組み立てている時は特に要注意。風が強いと七分がバタバタとなびき、その様子を見て、地走り(地上で作業している鳶)、下まわりの職人が風の強さを把握、安全な玉掛け(クレーンで荷を吊る時、吊り荷にワイヤーロープを掛ける作業)をする
ゴト着ブランド
東京では押上に店を構える『種田』。その知名度は全国区で、とび職人の間ではもはや一流ブランド。
今や種田をしのぐ人気なのが国里多屋』
大阪では『丸源』が圧倒的な支持
関西圏では『カセヤマ』も人気ブランドです。「九美」の作業着と言う方が、通じる。
ゴト着を仕立てると、大体上下で1万5千円から2万円程度。量販メーカーではこの半分程度の値段で購入できる。
大手ゼネコンでは、現在は地下足袋は禁止になり、指先に鉄板などが入っている安全靴が主流に
最近の流行は、安全スニーカー。アシツクスなどの一流スポーツメーカーが参入。先端に固いプレートが入っている。
今では機械より正確に水平直角を見極めることができるようになりました。とび職人は水平直角を合わせる時に「ロクを見る」と言います。これは漠字の「六」からきており、たて、よこ、ななめ、で「六」と表現
スペインの公園で野宿しようとした時も女装したおっさん達に囲まれましたが、大きな木の上に登って危険を回避し、一晩を過ごしたことも。
(鉄骨が落ちてきた事故で)そこには180センチ以上ある大きな体がぐしゃぐしゃにつぶれ、わずか数十センチにまで、べっしゃんこになった彼の姿。わずか2メートル先で。
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今度、鳶職の人達とお仕事するので、鳶の仕事とはどのようなことで、どんな人達なのかを知りたくて読む。
この本ではおっかない人も昔はいたけど、今は安全活動の高まりと共に、ゼネコンの規則や、有資格者のみ作業できるとかでどんどん変わってきている…らしい。
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体験談もあり、実際は国家資格が必要など、丁寧に書かれている。
自分の解釈の幅はあがる一冊だと思います。