電子書籍
ちょっと今までと感じのちがうお話
2016/04/25 02:34
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投稿者:ちゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
垣根先生の今までの読んできたお話と少し感じの違う作品。
と言ってもまだ先生の本を10冊くらいしか読んでないんですが。
今までの読んできた作品の登場人物には南米がらみだったり、ラテンの明るさを持った人がいいスパイスになって話に絡んできたのが先生の作品のイメージの一つと感じていましたが今回はそこから少し離れてちょっと哲学風味な感じの後半、先へさきへと読まされるのはさすがです。
主人公の女性の心境の変化や行動、男達との出会いと別れは不思議な感じを受けましたが楽しく読ませていただきました。
紙の本
H26.8.5読了
2014/08/09 06:44
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投稿者:竹匠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1人の女性と取り巻く4人の男性の物語。人は決して判りあえないものなのだろうか。生きていくことは寂しく孤独なものなのか?
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垣根涼介って好きな作家なのだけど、この本のような話になると、ちょっと野卑で下品という感じに落ちちゃって、私にとっては結構振れ幅が大きい感じ。
化粧もしない。服も地味。美人でもない戸籍係の女にどうしようもなく魅かれていく3人の男…ってなわけで、女性を中心にした4人の交わりが描かれていくのだけれど、サクサク読める割にはイマイチ興が乗らず。
ひとつには、登場人物にあまり魅力を感じないこと。特に、恭子さんって何故に3人があんなにも惹かれるのかなぁ。
もうひとつは、仏教めいた哲学めいた人生観が語られるのだけど、何だかちょっとこなれていない感があったこと。作者あとがきを読んで、あぁ、そうだったのねと分かったけど。
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月ですね。月。
派手な美人ぢゃないんだけど、ミョーに魅力的でモテる女性。
うーん、なんかリアルだ。
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「三谷恭子」という、市役所勤務の25歳の女性に翻弄される、裏社会の仕事をする梶原、大学生の弘樹、警官の和田という3人の男達の話。
同時に3人の男たちと関係を持つ恭子。特別美人と言う訳ではないが、一言話すことにより彼女にたちまちひかれていく、という男達が後を絶たず、ストーカーにも何度も遭ったことが有るという。
公園で毎週末彼女と話している病気を持つ老人との会話が、唯一彼女の内面を知ることができる場面。しかし、過去に辛い経験をしていることは匂わせておきながらも具体的には最後まで謎。もうすこし掘り下げても良かったのでは。
展開はスピーディーで一日で読めたのだが、あまりキャラクターに魅力を感じることができなかったので60点といったとこ。
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市役所で働く女と数人の男達の話。
結局は恭子もずっと迷っていたってことなのか。
しかしこれほどの女になった過去って何だったんだろう。
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ナイフの使い方は期待通り。
物語、というよりも哲学的な内容が濃い本だった。
あーあ、これは作者の哲学オナニーを見せつけられるんかな、とガッカリしていたが、
参考になる内容があったので、ここに書き記す。
性病を含め、病気のほぼ九割五分は、経口感染によるという。だから、人と接触した直後に、うがいさえ徹底的にやっていれば、ほぼ世の中の病気は防ぐことができる。
ふむふむだぜ。
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併読中のヒートアイランドシリーズと少しかぶるイメージ。
もう少し人生観への示唆が含まれているかな。
いずれにせよ光が当たらない人生を生きる男の描き方が独特の世界観を構築しています。
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初めての垣根涼介作品。
読み返したいと思うまでの作品ではなかったが、私は結構嫌いじゃないな、と思った。
最初は全くそんなことは感じなかったが、物語が、だんだん終幕に向けて進んでいくあたりから、いきなり哲学っぽい話が出て来はじめるのが、なんか若干浮いてる感があった。
無理やりはめた的な。
消化しきる前に、サクサク読み進めたので、はっきりわからないが、そのあたりの部分で、おや?と思う箇所があったからかもしれない。
タイトルいいね。
言葉がいいとか、擬人法がいいのではなく、
物語上で、意味がわかった時にそう思った。
ポイントである、恭子の過去に関するキーセンテンスをダイレクト。
意外と平均評価が低いんだなぁと驚き。
かなり甘く評価つければ、4つでもいいけど。
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こういう女性っている。女性には共感しにくいストーリーかな。もう少し激しい展開を望んでいた。
何か物足りない。
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男のひとの考える潔さは
女の感じるそれとは全く違うんだな。
垣根さんの書かれる女のひとは
どうも好きになれんのぉ。
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チンピラと大学生と警察官の3人と付き合う公務員の三谷恭子。三谷恭子は派手でもなく、自らオトコを誘うような女でもない。それなのになぜ、3人ものオトコと付き合うのか。
そう言えば、三谷恭子以外の女は出てこなかったな、この本。
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いつもと違う本屋さんの平台にあって
なんとなく惹かれて手に取った本です
読み始めて、途中でやめることができなくなり
どうして、そんな風に達観していられるのかと
不安になってしまったり
心の弱さで、言わなくてもいいことを言い
それが大きな失敗に繋がっていく様子に
悲しく胸が痛みました
ヒトは所詮、他人の人生は背負えないーー。
突然,この文章が飛び込んできたとき
どっきりとして、胸をさされるような痛みに襲われました
恭子が、梶原が、和田が、幸せになりますように
自分なりに納得のできる人生を生きていて欲しいと
そして、自分もまた・・・・と
切に切に思ってしまっています
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あとがき読まなければよかった。
なかなか爽快な読了感と思っていたが、小さな頃石になりたかったと言う女性の話を聞いて、幼少時代を想像できなかったとは。
幻滅。
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チンピラの梶原、大学生の弘樹、警察官の和田。何の接点もないように見える三人には共通点があった。それはある女の家に通っていること--。市役所の戸籍係で働く恭子は金にも物にも執着せず、相手に何も期待しない。そんな無機質で達観した女に、男たちはなぜ心惹かれるのか。女には、この世界の何が見えているのか。交差する思惑の中から浮かび上がるろくでなしたちの生きざまを描いた長編小説。
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なかなか感情移入は難しい。
私はこれほど達観もできないし、孤独に耐えられないだろう。
しかし、ギクリとくるものも幾つかあった。
「私をこんなにも愛してくれている」というのは形を変えた自己陶酔。
正論すぎた。一瞬受け入れられずにいた。
私は完璧な自己陶酔型であったのを、この年になってようやく確認した。
恥ずかしいと思った。
けどそれが自分なのだとも思う。
自分のことが好き。多分そうなのだろう。
ただ認めたくなかった。自分がそんな陳腐なものだと認識したくなかった。
しかし、それ自体が完璧な自己陶酔だ。
気づいたときには、笑っていた。
私は陳腐な生き物だった。
また、生きるに意味もなにもない。
この言葉にも考えさせられる。
けど、意味もない人生がどれほどのものなのか。
真実は必ずしも人を救わない。
逃げでもいい。意味を見出し、自身の立ち位置を見出したい。
それでいいのだと思う。
悪あがきの人生も悪くはない。