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大雑把に内容を説明すると、よくある「復讐もの」
しかし、藤田和日郎先生に匹敵する画力、ストーリー構成力、台詞回しの才を持ち、なおかつ、それを存分に奮える、少年漫画界の雄、村枝賢一先生が描くと、鉄板に昇華する
レッドの怒り、憎しみ、哀しみ、絶望が、読んでいて肌が痛いくらいに粟立つほど、激しく伝わってくるのだ。しかも、レッドが自分から膿み出る狂気に飛び込む、イカレ具合がまた、ブルリとくる
『BLACK LAGOON』や『デストロ246』なみに銃撃戦で、人が殺され、人を殺し、屍が積み重なっていく内容なので、血がダメな人にはお勧めできない
何と言うのか、復讐は間違っているし、意味もなさず、自分の未来を赤を重ねすぎて、真っ黒にしてしまう愚行、それは正論なんだけど、イイ意味で温い平和な国に生きていたら、そう簡単には体験できない地獄を見た人間に残されている選択は、自死か復讐しかないんだろうな、と思うしかなくなる
また、復讐にしか生きられないレッドに付き添う他のキャラ達にも、重い過去と堅い信念があって、キャラの動作を更に活きたものにさせている点が凄い
レッド側に立つ、どのキャラにも、それぞれに好感が持てるも、個人的に現時点で注目しているのは、グレイ
なので、一押しの戦闘は、(2)に収録されているグレイvsグリーンウェル。果たして、狂ってるのはどっちなんだろう?
また、この戦いに否応なしに巻き込まれた少年、アルフレッドの男としての成長にも感涙必至
己も焼き尽くす復讐の焔は、仇敵の汚れた血を更に吸って、その赤味を増していくのみ、か・・・・・・
レッドは、「最悪」しか、ゴールでは待っていない、この荒れた一本道をどんな風に歩んでいくのか? 読んでいると気が滅入って、血と硝煙,、そして、死の匂いに酔いそうになるのは確実だけど、次巻も必ず“買い”で、熟読しよう