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今や日本人最多得点記録を塗り替えた日本を代表するサッカー選手・FW岡崎慎司。
静岡のサッカーチーム・清水エスパルスを経て、世界に飛び出し、そして今に至るわけですが、そんな彼のサッカー人生を綴った自叙伝です。
以下、清水エスパルスのサポーターとして、彼のこの本を読んでの感想レビュー。
元々ザキオカさんという人は「そっすねー」とインタビューの時によく言っちゃうような良くも悪くもこっちがハラハラするような人です。なのでこの本を出すというのを見た時「大丈夫…?」と思ったものです。
基本文章は口語調。そっすーねーはなかったですが、堅苦しいわけでもなく、彼の愛嬌ある性格が文章からよく読み取れました。
彼が入ってきた当時、清水というチームは色んな意味で変わる時期にありました。そんな中で8人中8番目、と監督に言われるようなFWだった彼が(しかも「彼のお母さんがいい人でどうにか試合出してあげたくねえ、『サイドバックでもやってみっか?』とか言ってみたんですけどね」とか当時の監督・長谷川健太氏に言われるほど)、ここまでに至る変化。
当時エスパルスのフィジカルコーチだった杉本さんとの出会いや、エスパルスの中でも経験が豊富だった澤登、森岡についてもちらほら書かれています。サポーターから見た「スタア選手」の印象が強いですが、彼らもプロフェッショナルで人間なので舌打ちしたり怒ったり、人間としての部分が岡崎の目から書かれていてエスパルスサポとしては実ににやにやしました。
清水のことだけではなく、代表としてのうっちーこと内田選手や本田圭佑、長谷部、長友などのそうそうたるメンバーについてもちらほら。ドイツでの生活についても書かれていました。そうだよなあいろんな経験してんだよなあと妙にしみじみしてしまう親心(?)みたいな不思議な感覚。
彼に関わりあいのある人達の言葉がいくつかあってロベルト佃(※代理人)氏なんかもありました。
個人的に彼のことがあまり…というか正直な言葉で言えば嫌いなので(エスパルスと岡崎、シュツットガルトにおける移籍についての問題はおおよそ彼のせいであると私は思っています)「ああ…関係良好なのか…」となんかほろ苦くなりました。しょうがないんですけどね!解ってるんですけどね!
最後のあとがきも込みでエスパルスサポ―ターに対しての感謝の言葉など、エスパルスサポにとっては読んでいて「岡崎は出て行ったとき、嫌な形での別れかたはしたが、それでも応援してあげたいな」って思わせるようなものでした。
「うちのこ」(香川を見たドルトムントサポやセレッソサポが「あいつうちにいたんだぜ!!」みたいな親御さん感?みたいな)感が分かれ方も含めて個人的には大分なくなってしまっていた岡崎選手ですが、かつてのサポーター感謝デーなどでお話したときの記憶を思い出して、なんだか胸が熱くなりました。
これからもどんどん活躍していってもらいたいものです。
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まずまず。
日本代表で、現在もっとも得点している選手。
天才肌ではない、努力タイプの人。て言うか、庶民的。
鈍足、背が低いのを他で補う。
おまけに視野が狭いのも長所にしてしまうとか。
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ワールドカップに向けてメンバー発表の翌日に購入。
ネガティブな言葉や卑下ととられるような事を包み隠さず伝える強さと人間味と感じる。
とはいえ一流の結果を出すアスリート。
努力の人だが努力の仕方が天才なんだろう。
エスパルスのサポーターの自分としては
8番目のフォワードから始まり
天皇杯初先発の期待感とハラハラ感。
J初ゴールのダイビングヘッドなど色々思い出した。
本書には書かれてはいないが
高校三年の選手権で途中交代で入ったときに苦戦していたチームメイトが「キャプテンが入ってきたから行けるぞ!」と士気が高まり、実際ゴールを入れる逸話も人を引き寄せる魅力に長けていることがよくわかる。
ワールドカップで一番応援しているのはやっぱりこの男だ。
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「鈍足バンザイ!」
僕は足が遅かったからこそ、今がある。
岡崎慎司。今、1番波に乗っている選手であり、日本代表に最も欠かせないプレイヤーの一人である。今季は、新天地マインツで15得点をマークし、欧州日本人最多得点を更新。得点だけでなく、守備を含めた質の高いプレイを1シーズン続けた姿を見て、どうか開幕まで怪我だけはしないでくれ!と祈る毎日。コンフェデ杯を含めて、今年は進化の年だっただけにブラジルでも活躍してくれるのではないかと胸が高鳴ります。
大活躍の岡崎だけど、実はエスパルスに入団した時のFWの序列は8番中8番。体力測定でも持久力以外はさほど高いとは言えなかった。更に言えば、高校時代も才能で注目される事は無く、先輩や監督にどやされ、呆れられる毎日。いやいや本当?と思いながらも本人が言っているんだから真実なんだろう。
そんな彼が小学校の頃の夢“サッカー選手になる。日本代表になる。W杯で優勝する”を叶える事が出来た(最後の夢はまだだが、実は、本田と同じく有言実行なのだ。全く注目されていないけど)理由は、常に自分の課題を把握し、それを解決する為に努力を続けたからだろう。
道のりは決して最短距離ではないし、時に感情的だったり、天邪鬼過ぎたりと実に波がある。それでもそれを笑い飛ばしたり、糧にしたり、自分に腹を立てたりしながら突き進む。そこに岡崎の凄さがあると思うし、だからこそ今年また一段進化する事が出来たんだと思います。
ここまでサッカー選手岡崎慎司を語ってきましたが、やはり人間性を語らずには終われない。数々のエピソードが物語る通り、彼は本当に純朴なんだと思います。苦しんだ高校時代の話でさえ、何かユーモアを感じさせるのは、彼の人間としての面白さがあるからなのかな。熱く面白く純朴。それが岡崎慎司、な気がします。ちなみに、いつまで経ってもどこか垢抜けないインタビューも気になって仕方が無い。たまに、長谷部や本田の後に岡崎が来たらもう、ね。
本人が悲しむように単独CMは確かに無い。長友の完全な脇役である。それでもいいじゃないか。
また、日本代表で多くのキャリアを積んでいるのに、雑にいじられる。それでもいいじゃないか。
岡崎は岡崎の良さがあるのだ、と思いながら、私は売れ筋がイマイチ?な背番号9を着て開幕を待つ。
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今や日本代表不動の9番岡崎慎司、昔は良いところにいるのにシュートが入らないって印象だったのがいつの間にやらヨーロッパ主要リーグで日本人として最多得点を更新した。この本を読むとちゃんと課題を持って努力して来たのがよくわかる。
帯に並ぶ自虐的な言葉達。
足が遅い。ー清水に入った頃には坂道ダッシュで女子大生に負けつづけた。ー
背も低い。ー足であわせられるボールにも飛び込んで頭で押し込むように刷り込まれた。ー
テクニックもない。ー入団当時はよく叱られた。ー
人気もない。ー2012年香川にサインを求めた女性に聞かれた「お友達の方ですか?」ー
そして、アタマもあまり良くない。 いや、そんなことはない。
トレーニングで早くはなったがそれでも足は遅い、しかし動きだしが速ければ1歩目で相手を置いていける。途中は色々ぶれまくり悩んだ様だが今ではパスが来ると信じて飛び出し続ける。ボール扱いは確かにうまくはないが相手の裏を取れるというのもテクニックなんだろう。自分の欠点を自覚し特徴を理解しそれを生かしてるんだから頭が悪いわけがない。ただ、目は悪いらしい。視野が狭く、一方で目の前のものを見る能力がずば抜けている。フィールドの俯瞰などできなくても、「ゴールだけを見る!」その結果がコンフェデレーションカップでのゴールにつながった。裏への飛び出しもちゃんと考えている。見方に向かって丁寧にパスを落とす、ディフェンダーのボールカットをどう封じるかそんなもんは全部後回しでディフェンスラインの裏へ早く飛び出すことを第一に考える。
自己主張が苦手でケンカができない。南アでPK負けの後、珍しく語り明かした本田には「そんな”イイ人”でようサッカー選手になれたな。そんな性格でどうやったら、ここまで来れるんや?逆にすごいわ」とあきれられる。子供の頃は人に迷惑をかけても気にしないし、高校に入ってからは人に気を使うことができないことに気づき自己嫌悪におちいった。「エゴイストと見られたとしても、とにかくゴールを目指す。」そう吹っ切れたのもマインツに移籍してからのことだ。ただ、試合前は失敗するとかゴールできないとかそんなことばかり考えているのが試合が始まるとしっかりふりきれているのだから、気が小さくくよくよするようで実はあまり気にしてないのではないかと思う、充分エゴイストになれる素質はあるのだろう。
人の良さを感じさせるのは周りからかわいがられるエピソードの多さ。いつも笑顔だが、東アジア先取権では最終戦の韓国に負けたのに笑顔を見せて批判されたり、シュッツトガルトではピッチに出る選手のユニホームを間違って持ってて監督に何を言ってるのかわからない勢いで起こられつい笑ってしまったりとか失敗もある。それでもその批判を素直に受け止めるあたりも良いやつなんだろう。
迫るブラジルワールドカップの抱負は前回の反省もありここには書かれていない。「自分にプレッシャーをかけるのではなく、むしろ、そういったものを排除して、目の前の試合に全力を尽くす。それが僕のスタイル。だって、僕は弱い人間だから。」 がんばってくれ!
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あとがきより。「僕の生い立ちなんて大したものではありません。ただ、僕を見守ってくれた人たち、僕を助けてくれた言葉、僕を成長させてくれた環境は、どれも最高のものだったと胸を張ることができます。」
基本ネガティブで、コンプレックスの塊だったと語る岡崎選手。自分の弱さから目を逸らさずに、周囲に期待されなかった不遇のときでも、地道な努力を重ねてきた。そんな彼の姿勢ににじみ出る人間性が、最高の環境とチャンスを引き寄せたのだろう。
ブラジルW杯でも岡崎選手のゴールが見れることを期待!頑張れオカザキ~!
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岡崎さん、すごく人間くさいひとやなぁと思った。素直で、無邪気にこれまで育ってきたんやなぁと。
それでいて、まわりへの感謝を忘れずにサッカーをしていることがすごく印象的でした。
ボリュームもあって、アスリートさんが書いた本のなかではかなりいいものやと思った。
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言わずとしれた日本代表不動のレギュラーである岡崎慎司選手の自伝である。
ネガティブな考え方と、多くのコンプレックスと向かい合ってきた姿勢を詳らかにしながら、赤裸々に語ってくれていて非常に面白い一冊であった。
関西出身ということもあってか、ユーモラスな文章もちらほら見られて、単純に読み物としてもなかなか面白い。
ページ上部に置かれた章タイトルのお遊びといい、章の合間にコラムを挟む構成といい、なかなかしっかり作られた本だった。お勧めである。
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慎重な人だと言う印象。劣等感が自分を成長させたんだと言う趣旨の謙虚なところが、彼を日本代表のストライカーにしたんだねえ…。
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ネガティブといいながら芯がとても強い。そして努力はもちろん吸収力、それができる素直さがあります。自分にないところです…いつか清水に帰ってきて欲しいです。
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うまいとは言えない選手だけれど、なぜゴールを決めれるのか、ずっと不思議に思っていた。
なぜ、日本代表やドイツでゴールという結果を出せているのか本当に不思議だった。
この本を読んで、だからか!と少しわかった気がする。
自分が足も遅くて、技術もないということを本人が一番理解している。そして、それをしっかりと受け止めたうえで、じゃあどうしようかと考えてプレーをしている。
そして、考えてトレーニングをし、ほかの選手以上に努力をしている。
だから、結果を出すことができるのだと思った。
自分の特徴を受け止めて、自分の特徴を活かすにはどうしたら良いのか考えて、考えながらトレーニングもし、プレーもしている。
ガッツだけが持ち味の選手だと思っていたけれど、そんなことないんだなと岡崎選手を見る目が変わった。
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日本代表の選手が出した書籍は多くありますがこれは特に面白い方
あれだけの結果を出した割の自己評価の低さがかなりむず痒くもありますが
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サッカー日本代表FW背番号9、岡崎慎司の書いた本。
1986年生まれ。自分と同じ年ということで妙に親近感があって応援したくなる。いや、それだけが理由じゃない。泥臭くて、美しいとはとても言えないゴールを量産する。前線から身体を張って守備をする。何よりよく笑っているイメージ。不器用でも吸収してチャレンジする。いろんな魅力が彼には備わっている。
本の中では、「自分のダメなところをたくさん書こうと思う」の言葉の通り、正直に岡崎の失敗体験や試行錯誤の様子、コンプレックスが描かれている。普通かっこいいことを書くのに、そんなところもまた岡崎の魅力。思わず応援せずにはいられない!
自分なんか、他人と比較してダメだと思ったら落ち込む。悶々とする。岡崎はその後が違う。
「ダメな自分だからこそ、サッカー選手として成長するために、考え抜いてきた」「何をすべきか考え、その上で必死になって取り組む」のだと。努力の才人である。
「(岡崎の日本代表での)背番号9のユニフォームを着ている人が少ない」と自虐的に語っているが、この本を読んだ日本代表ファンは、背番号9を着たくなる人も出てくるはず。
イングランドプレミアリーグ、レスターへの移籍を2015/06/26に発表した。ますますの活躍を期待したい。
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かっこよくない、のが最高にかっこいい。
周りを見て、腐らず、愚直に繰り返し、伸びていく。
課題意識が明確で、取り組む姿勢は誰にも負けない。弱点を自覚するからこそ強みを活かせる。
ほんとに大好きです。この姿勢が。
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影の?日本代表の実力者がいかにして現在の成功を収めているかの自伝的エッセー。まぎれもなく貪欲なFWで、体が丈夫で、人柄がよく、幸せな家族もいて、なおかつ格好いい。メディアではなかなかクローズアップされない一人の大プレーヤーを深く知れた気がする。彼は、きっと運を自然と手に入れてしまう持ち主なんだろう。