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文章がきれいだなあー。
女性作家かと思うくらいの繊細な書き方。
流れるような描写にほれぼれします。
星やどり、こんなにやさしい秘密があるとは。
人をしあわせにする種明かしはとっても好きです。
お父さんと琴美のとこちょっと泣いた。
全体的に綺麗にまとまっていて読みやすい一冊でした。
このあと書いたのが何者って言うの、なんか分かる。
その片鱗が光彦のとこでちょっと見えた。
朝井さんはこの本みたいにきれいでやさしいお話も、
もちろん良いし上手なんだけど、
何者のあの感じを見たらほんとは骨の髄まで
こちら側なんでしょうって思ってしまう。
だからちょっとこういう話が物足りなく感じてしまう。私は。
スペードの3、読みたいなあ。
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父を亡くした兄弟たちの、それぞれの物語。
彼らの目に映る情景が、悲しみや痛みがにじんでそれでいてきらきらと輝く言葉たちで描かれています。
何もかも知っているわけではなく、別々の人間同士なのに、
心のどこかで通じ合っている兄弟たちの物語が、ひとつの終わりに向かって集まっていきます。
とてもあたたかい物語です。
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長女・琴美、長男・光彦、次女・小春、三女・るり、次男・凌馬、三男・真歩。
3男3女の6編の話が収められてるけど、どの話もよかった。特に凌馬と双子の話がよかったかな。双子の見た目が正反対になった理由も納得。
「もういちど生まれる」でも思ったけど、第一人称が女性の物語をこれだけうまく書く男性作家は珍しいな。
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結婚している長女を筆頭に、小学6年のちょっと大人な3男まで
6人兄弟のそれぞれの目線で順不同に章ができています。。
穏やかな日常の様で、それぞれが抱える葛藤が浮き彫りに
なっていきます。
最後の、長女・琴美の章ではうるうるしました。
「星やどり」…父親の想いがたっぷり詰まった素敵な作品でした。
著者が学生最後に描いた作品だそうですが、
親の気持ちとか想いが愛情たっぷり、上手く描かれています。
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そう来たか。
途中、少し予想がつきながらだったけれど、父の思いとパトロールの思いに泣けた。
個人的には「星やどり」の結末には残念。本当に行ってみたいと思った。本当にあったら常連さんになりたいあったかい場所だ。
みんなそれぞれ色々ある…ほんと。その通り。
やっぱり朝井リョウさん、さすがです
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本を読む時間がなく、なんとか少しずつ時間を見つけながら、久しぶりに読み終えた1冊目。
漫画を読むような感覚で、ところどころ違和感を感じました。舞台も王道、兄妹の多い登場人物、ビーフシチューという料理。(確かに美味しいけれど)
ちょいと批判的ですが、嫌いではないので5点。
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朝井リョウさんの作品は初めて
読みましたがとても描写が繊細で
仕草ひとつひとつまで容易に浮かんだ。
亡くなった父の残した喫茶「星やどり」
母と兄弟6人が生活していく中で
いつでもその中心には父がいる。
6人の名前の章からなっており
それぞれの葛藤を描いた作品。
説明の要らない会話の感じや
父・星則の深すぎる愛にも
揺さぶられる瞬間が何度もあった。
すべては305ページに。
ビーフシチュー食べたい。
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「雨から身を守ることを雨やどりっていうだろう。だから、今にも落ちてきそうな星の光を受け止めるための星やどり。」
「どこの大学に行ってもいいから、将来、誰かの役に立つ仕事をしなさい。俺は喜んでくれる人の顔をみて、今までがんばってこられた。だからきっとお前もそういう人間のはずだ」
「大人になる瞬間なんて、ないんだよ」
最終話でめっちゃ泣いた。
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優しい。
少し優しすぎる、みんな…。
兄弟姉妹、すべての、亡き父への愛。
長女、長男、次男、双子、末っ子
それぞれの個性が生かされている。
もう少し、暗闇があるほうが、私は好みですがね。
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ストーリーは想像できる展開。ラストにあともう一捻りを希望してしまうのは年食った己のせいなんだろう。ただ、流れの中にある文章が繊細で美しい。
登場人物の心のトゲや闇はきっと読み手誰しもが持っている感情。それをえぐり出され、時には焦り、時には安堵する。日常って本当は非日常の積み重ねなのかもしれない。
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3男3女それぞれの視点のお話。父が残した喫茶店「星宿り」。父親が亡くなったことでみんなそれぞれの苦しみがあった。そして父が仕掛けた奇跡。家族の「輪」。ラストとてもよかったです。
こんな家族いいなぁ。ビーフシチュー食べたいな。とても綺麗なお話でした。
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家族のお話。兄弟それぞれが主役になった短編を読み進めるとラストの話で涙があふれて、翌日もう一回ラストの話だけ読んで(笑)もう一度泣くという…笑
亡くなったお父さんを家族みんなが大切にしてて、お父さんも家族を大切にしていて。本当にステキな家族のお話でした。
ココ最近で一番のお話でした♡
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夫の遺した喫茶店を切り盛りする母親と、大学生を筆頭とする6人の兄弟姉妹。それぞれが悩みを抱えながらも、助け合って暮らしていく家族の物語だが、大人にはやや物足りない。
子どもたちは生き生きとしているが、母親の存在感が薄く、細腕で6人の子供を育てている切実さが欠けていて、キレイなお話にまとまってしまった。
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家族の成長物語。どこの家族にもあることを改めて描く感じ。
大事なことを大事にする分だけ、身動きが取れなくなることもある。
おそらく抑え込むより噴出した方がいい。家族なんだから。
読後が心地いい。
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いつも賑やかな6人きょうだいの早坂家。お父さんは4年前に他界。お母さんは喫茶店「星やどり」を切り盛りしている。兄弟姉妹それぞれの視点で家族を描く6つの短編で構成されている。
電車が走る海辺の街や、賑やかな家族、そんな設定が吉田秋生の『海街diary』によく似ていて、同じ町の別の家族のお話のよう。
6人がそれぞれに父の死を受け入れていく様子が、若い著者だからこそのリアルな高・大学生の会話で描かれていて、瑞々しい。末っ子の小学生はずいぶん大人びているけれど、それもまた味。
読んだ季節が内容とちょうどリンクしていたのも良かった。夏休み直前の、日差しが一番強い時期。汗だくでこぐ自転車、砂浜で授業をサボって花火。
ラストはとても温かい。
『海街diary』が好きな人なら必ず満足できると思う。