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江國香織さんの著書を一冊ずつ取り上げ、本文を引用しながらその魅力を語る。
大人の読書感想文といったイメージ。やや引用文がどこからどこまでなのか分かりにくい。
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一番好きな作家は?
と聞かれたら迷いなく江國香織さんと一番に答えるほど好きです。
あまり同じ本を何度も読んだり、読み返したりはしないのですが、江國さんは別。それでも久々に目にした作品がありいまにも読み返したくなりました。
やっぱきらきらひかると神様のボートが好き。
これ系の解説というか、評論本あまり読んだことなかったんですが、面白かったです。また読みたくなった、それで十分な気がします
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江國滋との関係性について、冒頭に語られている。これが無性に読みたくてのチョイス。
江國香織が、エッセイかな?で、ほんの少し江國滋について語る場面を見たことがあったけれど、よしもとばななほど、父親の存在を感じさせない作家というイメージだったので、興味をひいた。
事実よりも福田和也の考察が占める割合が高かく、それはそれなり。
ではじまり、大好きだった『きらきらひかる』では、読んだ頃の空気をぐっと思い起こしすぎて、びびった。
江國ワールドに寄り添うように書かれているため、評論読んでいるのか、小説読んでいるのか、わからなくなる。評論は原文の引用が多ければ、作品を回顧させるたりもするが、それとはまた少し違う感じ。
恋愛小説家のように語られることが多い江國香織を福田和也は『恋愛が、人生における最も可憐で本質的な奇跡であるという事について』の信念をもっていると言っている。デビュー当初からと。けれど、『女性が女性であるという事についての、宿命的な昂ぶりと、完全に切断された、無縁の存在』ともいっていて、その姿勢で小説を書き続けていると。
福田和也がそのイメージを貫いて、この書をつづることで、全く異なる複数の江國作品が世界観をもって纏められたという具合か?
よく考えると江國論的なものは、初めて。当評論は江國ワールドを作り込んでいるので、江國香織ファンには心地よいと思う。
ただし、所々、福田和也の深読みで、事実が曲がってるところがあり、それを愛嬌として笑わないとならないのはお忘れなく。