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マキャベリ 君主論 フィレンツェの官僚
新君主にあっても、軽軽しく信じず、軽軽しく行動を起こさず、さらにまた、自分の影におびえてはならない。相手を信じすぎて、思慮をなくしたり、かといってあまりに不信の気持ちを抱いて狭量にならないように、思慮と人間味をもって落ち着いて事を運ばなくてはいかない
君主はたとえ愛されなくてもいいが、人から恨みを受けることがなく、しかも恐れられる存在でなくてはならない。なお恨みを買わないこと、恐れられることは立派に両立しうる。これは為政者が、自分の市民や領民の財産、彼らの婦女子にさえ手をつけなければ、かならずできるのである
信義を裏切るような、目的合理的な人が政治の世界では勝利する
トップに立つ者は、助言を絞り込む必要がある。専門知識のある者の
助言を受けるが、その場で結論を出さず、自分の頭でよく考え、決断する。一度決断したら、その後、多少迷いが生じても、決断を断固貫く
壁にぶち当たった時 イエス 受けるよりは与える方が幸いである
プーチン 元インテリジェンスオフィサーは存在しない。インテリジェンス機関に勤務したものは、一生この世界の掟に従うべきだ
西原 相手にいじわるされたからと仕返しすれば、自分も相手と同じレベルに落ちる。だから仕返ししてはいけないといいますが、ケンカってよりえげつないほうが勝つので、同じレベルでも勝てない。もっとレベルを落とさないと。奥さんど同士の悪口の言い合いでも、よりえげつなくとアドバイスしています
山崎拓 不倫騒動 私は浮かぶけどあんたは沈めといった程度の心構えでは喧嘩に勝てない。私は死ぬ覚悟ができている、ともに沈めというところまで腹が決まっていれば、喧嘩に勝てる
教育は重要です。修羅場を切り抜けるにためには教育は役に立つ
人間が本当に怒る時は二通り。本当の事をいわれたか、とんでもない大嘘をつかれた時
本当の悪党は捕まらない。ほとんどの犯罪は巻き込まれ型だ
巻き込まれない、巻き込まない
コヘレトへの言葉 何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある
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ヒットラーやキリストのみならず安藤美冬も登場する、著者の幅広い認識のなかから修羅場の極意を紹介される。
新書一冊という制約の限界はあるけれど、著者の北方領土にかけた外交官時代と裏切り、その修羅場と歴史上の人物たちの限界極まったときの処世術は場当たりではない処世の習う点がいまみえる。過去の佐藤優の著作も読み返してみよう、。
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外務官僚だった佐藤氏の著書。色々とレベルが異なることを書かれているので、人によって違う印象を受けるのでは?
神学者の項が気になった。「あなたが他人の気持ちになって考える努力をすると、自然と言葉の使い方も異なってくるようになる。その結果、あなたの行動が変化する。この影響が自然と他人に及ぶ。」
言葉はコトの葉。口先だけでは直らないけど、すごく大事。
西原理恵子との対談もよい。最悪の事態を想定する。うん、大事。
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引越し荷物に保険をかける時、自らの家財の値段をリスト化する。段ボールが幾つか。また、現金は銀行口座ではっきりと分かる。それらが資産価値だ。これに加え、信頼できる友人、家族。車や家。自らの肉体を除けば、これらが守るべき価値である。
これを失う危険性に遭遇することが、修羅場であり、それを回避する策を提案するのが、本著である。テクニックや精神論を示唆してくれる。大事なのは、絶対的価値を持つことだ。
絶対的価値とは、自分自身の主義、信条、哲学なのだと思う。
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修羅場とは、継続的に闘争が起きている場所を指す。
圧倒的な知識量から古今東西のテキストを用いて、修羅場において人がどう切り抜けてきたかを解説する。
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修羅場には遭遇しないほうが好ましいが、そういうわけにもいかない。数々の修羅場を経験してきた筆者が、著名人等の言葉を引用しつつ修羅場ならないよう、なってもに立ち向かえるような心構えを説く。宗教や哲学なと難しい部分もあるが、読むほどに深まる内容。
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<何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある>「時」を待って行動に移る。決して、時期尚早な戦いをしてはならない。と。
修羅場の技法として最も効果的なのは「個人が個として書き言葉にむかいあい、自立的に思考する」事らしい。
著者の言う所の「修羅場」が主に国家権力との対峙にフォーカスされているので、ちょっと話が高尚というか一般市民のレベルからはかけ離れており、参考になる部分は少ないような。
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キリストのような超メジャー人物を始め人間から修羅場についての考察を説く。
西原先生との対談が身になる。最悪を想定せよ!
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憎しみは、人の眼を曇らせる。その結果、敵の論理や動きを正確に判断することが出来なくなる。そして、間違えた対応をしてしまう。
「受けるよりは与える方が幸いである」
これからの時代は、望むと望まざるとにかかわらず、ひとつの国、ひとつの組織、ひとつの仕事だけに頼れなくなっていきます。そうした中では、「自分の生き方、働き方を、自分で決めていく」ことが求められる。
仕事に熱中し、前だけ見て働き続けていても、よい結果はでない。定期的に休みを取り、自分の仕事を観察し、反省することが必要である。
人に好かれる、何か言われてもはね返せる強さが身に付けばいいなと思っています。
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マキアベリ、君主論、愛されなくてもいいが、恨まれることなく、恐れられる存在にならなければならない
イエス、受けるよりは与えるほうが幸いである
ヒトラー、政治とは、ある民族がこの現世での存続を求めて行う生存闘争を実行していく上での技術である
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アメリカだけでなく英国、イスラエルl、ロシアなどのインテリジェンス機関でもハッカーを重要な戦力にしている。
プログラミング言語を自由に操ることができるぎーくには言語、民族、国家に対しる意識が希薄。それでスノーデンは罠にはまったのではなくて、つまらない正義感を出してし合った。
プーチンはスノーデンにまったく好意を寄せていない。プーチンは元インテリジェンスオフィサーは存在しないという発言を好む。インテリジェンス機関に勤務した者は、一生この世界の掟に従うべきだと。
死ぬ覚悟ができている、ともに沈めというところまで腹をくくらないと喧嘩には勝てない。
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かなり興味深い内容でした。
様々な修羅場に関して、マキャベリ、キリスト、ヒトラーなど、そのエピソードを対比させながら、著者の主張を論じるという方法で、明快に修羅場での作法を解説くださいました。
その根底は、自分の意志を持ち、それを物差しといて、いかに考えていかに行動するかということの大切さかと思いました。
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【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
・体裁としては、1章で1つの「修羅場ってる」本なり人なりを取り上げて、そこから、エッセンスを抽出して見せるというもの。
・「ヘルマン・フィッシャーーヒュルストルンク「フロッセンビュルクからの報告」、『出会い』(192頁)」(P155)とあるけど、この本、見つかんないだよな。
【目次】
はじめに 東京拘置所でに谷底生活から
? 偉人たちのサバイバル術
1章 助言者は絞り込め ニッコロ・マキアベリ
2章 逆説的発想で事態を打開せよ イエス・キリスト
3章 「偽装」というテクニック フョードル・ミハイロビッチ・ドストエフスキー
? 反面教師たちの失敗学
4章 破壊的影響力の秘密 アドルフ・ヒトラー
5章 悪知恵にだまされるな オットー・ケルロイター
6章 ”正義?”の勘違い エドワード・スノーデン
? 「獄中」の教訓は役に立つ
7章 独房で筆者の精神を救ってくれた教え 内村剛介
8章 経済学と小説の力 宇野弘蔵
? ヴァーチャルな修羅場、リアルな修羅場
9章 人間関係に役立つ独学者の言葉 ディートリヒ・ボンヘッファー
10章 ノマド的”処世術” 安藤美冬
11章 不作為は悪 小説「インフェルノ」のラングドン
対談 「最悪のシミュレーションだけすればいい」 西原理恵子
おわりに 「時」を見極めるということ
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なかなか一般人に応用するとなると難しい。具体的な修羅場の極意ではなく、著者が経験したエピソードを中心に語られる。
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佐藤優氏による著作。
2014年6月10日発行。
月刊中央公論に連載した「修羅場の作法」を再構成した本。
2013年5月号~2014年3月号の連載分
印象の残った部分を列挙してみると
絶えず闘争が続いている状況では、普段は見えるはずのものが見えなくなってしまう。
逆に普段、見えないものが見えるようになることもある。
国民に愛されるとともに恐れられる国王になることはとても難しい。
その場合、恐れられた方がいいとマキャベリは主張する。
修羅場で、守勢になった側での裏切り行為は、ごく普通の出来事だ。
政党、官庁、企業は、利益共同体(ゲゼルシャフト)なので、人間関係は、基本的に打算に基づいて構築されている。
政治家や官僚の派閥も、守勢になると崩れてしまいやすいのは利益共同体の本性からして仕方のないことだ。
トップに立つ者は、助言を絞り込む必要がある。
専門知識のある者の助言を受けるが、その場で結論を出さず、自分の頭でよく考え、決断する。
ひとたび決断したら、その後、多少、迷いが生じても
決断を断固貫く。
イエスは、まず敵と味方をはっきり峻別せよと説いている。
その上で、敵を愛するのである。
もちろん人間の心情として敵を愛することはできない。
しかし、愛するように努力しなくてはならない。
敵には敵なりの理屈や立場がある。
敵を愛するという視座を無理をしてでも持つことにより敵の内在的論理を理解することができる。
憎しみは、人の眼を曇らせる。
その結果、敵の論理や動きを正確に判断することができなくなる。
そして、間違えた対応をしてしまう。
敵を愛するという気構えを持つことによって、戦いを有利に進めることができるのである。
「受けるよりは与える方が幸いである」イエス・キリスト
限られた人生の中で、自分が他者から「受けること」を
第一義に考えるのではなく、他者に自分が何か「与えること」ができないかを考えることにより、この世界が異なって見えるようになることを、著者は人生の節目で何度も実感した。
ワイマール憲法のような、模範的な人権が規定された憲法をナチスの暴力だけで無効にすることはできない。
暴力的な政治には、それを正当化する有識者が必ず存在する。
いつの時代もケルロイターのような知恵者が現れて、
法解釈の名の下で民主主義を内側から破壊していく危険があることを、常に忘れてはならない。
「基本的諸法律は、国家指導の他の諸法律と別に区別はない」
オットー・ケルロイター
憲法改正手続きが面倒ならば、現行法体系と矛盾しても
政治的に都合がいい法律をいくつも通していけば、
実質的な改憲が可能になる。
コンピューター言語を自由に操ることができるギークたちには言語、民族、国家に対する意識が稀薄なのである。
第三者的に観察すれば、ギーク達の世界観はアナーキズムに親和的だ。
インテリジェンス・オフィサーの職業的良心は国家のために全てを捧げることだ。この観点で、インテリジェンス機関はアナーキストに対して先天的な忌避反応を持っている。
「元インテリジェンス・オフィサーは存在しない」
ウラジーミル・プーチン
インテリジェンス機関に勤務した者は、一生、この世界の掟に従い、国家に奉仕すべきである。この掟に背いた者は殺されても文句は言えない。
他者のために存在したというイエスに倣って、われわれも正しく言葉を使い、行動するならば、修羅場の危機から抜け出すことができるのである。
もう少し、われわれの日常に引き寄せて、
このことを言い換えるならば、あなたが他人の気持ちになって考える努力をすると、自然と言葉の使い方も異なってくるようになる。
その結果、あなたの行動が変化する。
この影響が自然と他人にも及ぶ。そして、他人もあなたのことを思いやるようになり言葉遣いと行動が変化する。
このようにして、リアルな人間の信頼関係が構築される。
日常を一時的にリセットする(安藤美冬)
仕事に熱中し、前だけ見て働き続けても、良い結果はでない。
定期的に休みを取り、自分の仕事を観察し、反省することが必要である。
人脈を長期間維持することは、人脈構築の数倍難しい。
人間が本当に怒るときは二通りです。
本当のことを言われたか、とんでもない大ウソをつかれたとき。
いわゆるエリートと喧嘩する際には中学校までのトラウマをどうやって引き出すかが大事なポイントになります。
佐藤優の修羅場・・事件の容疑者になって、メディアスクラムで3ヶ月間ホテル暮らしを強いられ、自宅の郵便物を報道陣に荒らされて、逮捕されて足かけ513日間独房に入れられて、公判に4500万円かかって、裁判に8年を要して、外務省をクビになったくらいです。
企業、官庁でも上司を選ぶことはできない。
無能な上司、性格に著しい偏りのある上司に遭遇したときは、「時」を待って、行動に移る。
決して、時期尚早な戦いをしてはならない。