紙の本
忘れられない物語です
2017/04/11 16:06
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投稿者:たち - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きなお話です!
少し読みにくいところ(文に違和感を感じる)もあるにはあるのですが、どんどん引き込まれて、私の場合はあまり気になりませんでした。←偉そうなこと言ってごめんなさい!!
それ以上にこの話がきれいなんです。
登場人物たちの愛しいこと。きづかない優しさにすれ違ってしまうのをみると、なんともいえない気持ちになります。皆、相手のことを思っているのに。
この物語は教えてくれました。
助けて、と言えば手を差し伸べてくれる人がいることを。
だからこそ、逃げないで想いを伝えることがどれだけ大切かを。
きれいごとかもしれないですが、そんな『きれいごと』こそ今の時代には必要だと思います。
きっと、読み終わったあと自分にとっての大切な人が思い浮かんできますよ。
皆さんにとっても、忘れられない物語になることを願っています(´∀`=)
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とても可愛くて優しい話だった。
ほっこりして、愛しくなる。
幸せを知らなければ辛いこともわからないけど、幸せを知ってしまうと、泣いたり、手を伸ばしたり、ワガママになったり、するのかも。
優しくされたわけではないけど、許してくれる。そういう優しさが、染みる。
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ミミズクと夜の王が電撃大賞を受賞したと見て購入した本。何年か前に読了。
ジャンルはライトノベルだけれど、ライトノベルらしくない。絵本のような話と雰囲気。
詩的な文章が世界観にとてもあっていて、文章に美しさを感じたのは初めてだった。
今でも憧れる文章だし、紅玉いづきさんの文章が好きだから、紅玉いづきさんの文章に似ていると自分が思う作家さんを読む日々。
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全体的に物悲しいファンタジー
最後はハッピーエンドで終わるからいいものの、このまま終わったら嫌だなと途中どんよりとした気分になった。
パターントいえばパターンではあるんだけれど。
人の幸せの形はそれぞれとわかっていても、それでも自分と違うものは否定しがちな人の心って嫌だね。
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有川浩も解説で書いているように、「奇をてらわない」「まっすぐ」な小説なのだけど、その美しさが印象に残る。
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奴隷として虐げられ生に絶望した少女は、機を見て逃亡するも、逃げた先は魔物が棲まうという深い森。そこで少女は魔物の王に出会い、苦痛に満ちた生を終わらせるべく、魔王に自分を食べるよう懇願するも、それは果たされない。森の中で魔王と過ごすうちに2人の間には奇妙な心の交流が生じる。ふとしたことから魔王への討伐隊が編成されることになり、少女は魔王に囚われていた人間として「救出」されるが、森を出たとき、魔王の呪いによって少女の記憶は失われる。討伐隊によって捕らえられた魔王は、討伐隊を派遣した王の、不具の王子を癒すために利用される。魔王の呪いを解くことによって少女の記憶は回復され、少女は囚われの魔王を解放する。魔王によって王子は癒され、少女と魔王は森に去り、幸せに暮らす。
端的に言えば『美女と野獣』型の異類婚姻譚であるが、平和に暮らす魔物と戦争に明け暮れる野蛮な人間という対比は『ガリバー旅行記』の『フウイヌム国』が想起される。魔物と人間との転倒した関係、過酷な生の記憶から少女を解放する魔王の「呪い」、聖剣、石女、不具、癒される王国など、著者は物語の文法に自覚的であり(『最後のユニコーン』が連想される)、その設計には目を見張るものがあるが、一方で、誠に残念ながら、著者はこれらの素材を融合し一つの物語へと昇華させるための筆力を欠いていた。
この小説には魔王と少女(恋人)、国王と王子(親子)、騎士と聖女(夫婦)、さらに野蛮な人間と成熟した魔物という4つの対立関係があり、これらの対立を回復させるものとして少女の努力、すなわち冒険があるのだが、この少女の冒険が不十分なものであることが本作の最大の問題。『美女と野獣』型の童話では呪われた恋人(男性)救うための主人公(少女)の冒険が物語の山場となるが、本作における少女の冒険は自己の同一性の危機にまで到達しない。失われた記憶が回復してから、人間の世界と魔物の世界の二者択一に際して、少女の苦悩に関する深い描写があればまた違ったのであろうが、この点がいささか軽薄に過ぎる。
加えて、国王と王子の親子関係、騎士と聖女の夫婦関係の対立に関する描写があまりにも浅い。尺の問題があったのだろうか?そのため、物語の頂点に向けて読者の精神は十分に抑圧されず、結果としてその頂点において読者が得る満足は限定的である。
非常に非常に惜しい!とても惜しい作品。著者の構成力には傑出したものを感じるが、それを文章に落とす力がこの時点ではその素材に対して完全に不足していた。おそらくそのことを著者自身自覚しているのではないだろうか?著者の成熟を首を長くして待ちたい。
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10代ならではの作品!
単純で、読みやすかったです。
解説でも書かれているように、「昔々あるところに…」と小さな子へ語るような物語。
少し背伸びしたような文体だけれども、決して教訓的でなく、心に湧き出た物語を素直に書き留めただけなんだと、その真っ直ぐな様子に、文章にケチつけるのも無粋に感じてしまいます。
寝る前に読むのに最適で、心地良く、染み込むように優しく、ほっとするようなお話でした。
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死にたがりの奴隷の女の子が、魔物の王に出会うお話。
なんか…泣いた。うるっとじゃなくがっつり泣きました。
読み始めると目が離せないし、物語に感情を持っていかれるしでホントに良い時間を過ごせました。
自分が良かれと思ってやってる事も、きちんと相手の立場になって考えなければダメなのだなと思いました。
フクロウがめっちゃ好み。
後、オリエッタさんとアンディも好き。
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おとぎ話だった。平易で起伏のない、スリリングさのないお話。面白くはなかった。もう一度読みたいともあまり思えない。
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小学校か中学校の時読んでずーーーっと大好きだった話を、10年ぶりくらいに再読したらやっぱし泣いた。
懐かしい。
出てくる登場人物みんな、不器用だけど優しくてね
愛おしいのよ。
優しいおとぎ話。綺麗な涙を流せた。
ラノベだから軽く読めるしね。
フクロウの不器用な優しさがとにかく好きなんだ。
2018.09.26
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とても美しいお伽噺。
何も持たないミミズクの世界に色がつき、名前がつき、自分で自分を選びとるまで。無駄なところがなく清々しい。
周りのひとたちがみんないい人すぎるけど!
王様はもっと悪いかんじで終わるのかと思ったら、ふつうにいい人だったよ。まあそれでいい話なのだろうなあ。
あとがきで、大人になったら忘れられてしまってもいい、一瞬だけ心を動かすものがあれば、そういうはなしが書きたい、と作者が書いていて、何かとても、色んな気持ちを思い出した。すごく心を揺さぶられるとか、ヒリヒリするとか、そういう感覚。長いこと蓋をしていたんだなあと思った。
子どものころに出会っていたら、人生の1冊になっていたかもしれない。
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ファンタジックで心優しいお話を読んだ。お天気がいい休日にふさわしい、現実離れをしたお伽噺ふうの世界が広がっていた。
電撃大賞受賞作、電撃文庫と言うのは、門戸の広い印象を受けた。
人間の世界で奴隷でも最下層の仕事をしていた少女は、手足に鎖をつけたまま森に逃げてくる。そこは魔王が治めていた。彼女は自分をミミズクだと言って、魔王に食べてもらいたいと思っていた。懇願してみても魔王は人間は食べないと言って断る。少女はなぜか魔王が恐ろしくない、できれば食べて欲しいと思いながら、次第に馴染んでいく。
森のある国を収めている王様は魔王を捕まえて、殺してしまいたいと思っていた。聖なる剣士と呪術師たちは森を襲って魔王の住処を焼き払ってしまう。つかまった魔王を助けるために少女は刑場に行く。
ミミズクだというしかない、人間から乖離するほどの悲惨な過去を持っている少女の額に奴隷の番号が付いていた、魔王はそれを記憶を消す印に変える。魔王の過去も、絵を書く趣味も、何か淋しく、少女も過去の記憶は消えたが、何か物足りない。
城には生まれながら手足の不自由な王子もいた、二人は友達になっていく、ここらあたりも、事の成り行きが夢の様でもある。
呪術師が総力を挙げて処女の記憶を回復させようとする、そしてかすかな記憶が甦り、魔王の元に行く。
と言うあらすじだが、騎士や魔法を扱う巫女も登場して、中世ロマンの気配やラブストーリーの側面もあり、王様と王子の親子の情愛も絡む。騎士と巫女と言う子供の持てない夫婦が少女を可愛がり引き取りたいと思ったり、何か善意に溢れた話は、大人が読む童話のようで、たまにはこういう別世界で遊んでみるのも楽しい。
すぐに忘れてしまうようなものかもしれないが、何か心に残って、いつか読み返したくなるかもしれないと思う。
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色彩の暴力
好きだからあげる、好きだから伝える、好きだから奪われたくない。
短さと文章の淡白さに対し表現される色彩と感情の量が多い。
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なんて素敵な結末!
自分より相手のことを思うのって、やっぱりだいじだよな〜。
それと同時に。我を通すのは嫌いだけど、自分にとって何が大切かということと、「自分はこうしたい!」ということを忘れないようにしようと思った。
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月を仰いでいた死にたがりやの少女は、森の中でもう一つのお月さまを見つけた。
・過去話以外ではどうしようもなく悪い人間はいなかった。ずいぶん不器用さんだらけでしたが。
・ミミズクは、1度お城に来れて良かった。フクロウにも、城の人たちにも。