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前作にも増して「憑き物」が強烈で、だからこそ憑き物落としとしてのストーリーが面白かった。
人は性善なれど、性怠惰なり。ーーPDCAてやっぱりちゃんとやらないとなあ。
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・業績低迷は市場とのかい離がりゆう。まずは市場を丁寧に見る文化を。
・売り場は、お客様をそこまでひっぱってくる魅力を発散していなければならない。
・認知→来店→接近→納得→購買→満足→再来店。
前半は情緒的、満足は理性的でもある。
・単なる経費削減は無意味。売上の増大、お客様の満足アップのために経費を使う、という観点で。
・単なる突進は無意味。きちんと現状把握したうえでのプラン、そしてPDCA。
・差別化の軸は、価格、利便性、なにか楽しいの3本。
・社長業を分業していっても、最後まで社長に残るのがリーダーシップ。
・ジョブズは、市場調査なんかしないと言ったが、それは彼が市場の創造者だったからで、そうでないなら市場調査は現状把握のため綿密に行うべき。
★
市場セグメントと事業セグメントで現状把握。
接近、納得、購買、満足の流れで市場セグメントで切り取ったペルソナの行動を分析し、市場とのかい離点を探る。そして、そこで集中的に思考してプラン(解決策、方向性)を出し、pdcaを回す。
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コンサルタントらしく戦略的な思考を絡めつつも、人間の業についても触れたり、現場を知る人の書籍の良さが表れていると思った。
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===2016/8/23 佐藤匠======
【概要】
アパレルのグローバルモード社が不振のハニーディップ事業を建て直すため、コンサルタントを送り込む。不振事業のたてなおしをストーリー形式で描いたビジネス書。
【評価】
80点
【共有したい内容】
組織の変革をするために最も重要なのは結局人だということ。
【読んだ方がいい人】
大きな組織に所属し、自分の利益以外も考えなくてはならなくなった人向け。
【悪いところ】
ストーリー形式でポイントが明確に示されている訳ではないので、通常のビジネス書のようにすぐにポイントを理解できる訳ではない。
ただし、事例をベースとしてポイントを自分で考えられるため、記憶に残りやすいメリットはある。
【どういう時に役に立つか】
組織の利益と自分の利益が相反したときに自分の利益ばかりをおい、失敗したときの責任を人や環境のせいにしてしまっているとき。
【自由記述】
人がいかに変わらないかを考えさせられる一冊。
特に著者が大企業の役員を勤めてきた人が書いており、最終的にハッピーエンドで終わらない書き方であることからも、そう感じた。
自分の利益をおうばかりで、失敗は人のせいにするといった人間が上位者にいる組織は変わることが難しいし、変えるためには相当な努力と運も必要であると感じた。
【合わせて読みたい】
PDCAプロフェッショナル
※著者の稲田氏が経営参謀でも何度も書いているPDCAをに焦点を絞り具体的に書いた本。
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前書「戦略参謀」に引き続きのシリーズですが、今回の舞台となった会社は、オーナー創業の同族経営の会社で、今回も人の業が渦巻く、様々な改革障壁に対し、現実世界でもありうるリアリティ抜群の内容でした。
一言で申すと、企業経営には「実践力(PDCA)」が必要であり、そのためには初期に立案した仮説(戦略)を実行しつつ、リアルタイムにきめ細かいPDCAをグルグル回しながら、ゴールへ向かって修正を図る様、社長を頂点とするトップマネジメントがリーダーシップを発揮する。経営に必要な3要素を、「リーダーシップ」「戦略」「実践力(PDCA)」としております。
文字にすると、ごく一般的なキーワードですが、いざ実行して成果を出すことが、どれだけ難しいことか。
いままで、行動力と解釈していましたが、本書を読んで、行動力と実践力は全く意味合いの異なる言葉であるということを理解しました。
そして、本書の最後の顛末も、「半沢直樹」的で、面白いオチでした。
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小説の形を取った
実践的経営論に期待したが……。
読んで小説として楽しみながら
しかも実践的な経営論を学べる。
そんな二度おいしい読み物を期待して読み始めた。
郊外型紳士服チェーンの立て直しに
成功を収めた主人公が
レディスアパレルチェーンに再就職を
したところから始まるストーリー。
出だしは快調で
経営のリアルに即した経営論を交えながら、
レディスアパレルのブランド立て直しが始まる。
販促のアイデアで集客に成功し
市場調査を行う許可を社長に得る。
経営コンサルタントに協力を得て
市場調査、課題抽出の過程は読んでいてリアルで楽しかった。
しかし、一気に成功に飛ぶ辺りから
少し薄くなってくる。
そこをリアルに知りたいのだが、残念。
後半は現経営陣の問題にフォーカスされてくる。
経営ドラマになってきて
実際はそこが問題なのかもしれないが
ちょっと違ってきた感じがした。
ラストも唐突。
後半はしょった感じ。
全体の詳細感が希薄なのが、
少し残念だった。
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ストーリーが面白くあっという間に読み進んでいく。教科書的な理論だけでなく実際の現場で起こりうる人の業の部分もリアルに書かれていて面白い。
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稲田将人氏著、「戦略参謀〜戦略プロフェッショナルの教科書〜」の衝撃から数ヶ月、ついに第2弾「経営参謀〜戦略プロフェッショナルの教科書〜」を読了した。
数ヶ月前、元マッキンゼーの企業改革プロが紡ぐストーリーとロジックに魅了され、その後、やたらと「戦略」と名のつく書籍を買い集める性癖ができてしまったのは言うまでもない。「銀行マンなんですから、うちの会社の強みと弱みを見分けられますよね?」なんて取引先からのプレッシャーにガクブルする毎日から早く抜け出すべく前作に続き購入。
前作との違い、題名からして「戦略参謀⇒経営参謀」への変化。きっとこの“戦略”と“経営”の定義あたりに、著者からのメッセージ(本質)が隠れているに違いない。と興味深々に読書開始。結果、その感覚は間違ってはいなかった。
物語の途中、“戦略を策定すること”に夢中になっていく主人公達へ、著者はこのようなメッセージを語る。
以下、引用〜
・戦略は『魔法の道具』ではない。経営理論という科学分野のひとつである。
・科学とは、言葉を説明できるということ。そして、科学は未知の領域に挑戦しているわけであり、ゆえに今、世の中にある経営理論が、経営の全ての事象を説明しきっているわけではない。
・戦略論などの経営理論を、盲目的に信じることは絶対にいけない。
・経営理論適用の前提条件を、慎重に、よく考える。
・戦略論はいわば、『ビジンネス展開の余地を見つけ、取る』ロジック。
・戦略とかマーケティングなんていうのはなんだか魔法の経営手法のように聞こえるし、ファンタジー、幻想を含んだマッジックワードのように使われがちだが、戦略なんてどんなにしっかり作っても、単に精度のとても高い初期仮説にすぎない。
・当初のプランが精緻(せいち)にできているとしても、状況を見ながらの調整がないならば、危険極まりない。言ってみれば、トラックの運転手がハンドルを固定し、さらに目隠しをして、アクセルを思い切り踏み込んでいるようなものだ。
・今から1000年前の医学を見てほしい。万能の薬として“水銀”が服用されていた時代。医者、と呼ばれる者たちの中には、はったりをかましながら、医療とは名ばかりの行為を行い、それでもわらにもすがる思いの者たちが、それに騙されて命を失う事例もあった。
〜引用ここまで
付け焼刃に、興味の範疇で育っていった“戦略ってすげーやん思想”。いやいや、僕は1,000年前の医師みたく、ドヤ顔で水銀を処方する訳にはいかんのです。
それにしても、前作から続く一貫したメッセージ、「人は性善なれど性怠惰」に起因する“ヒト”としての業が、本来合理的であるはずの経営を蝕むリアル。そのリアルへ放たれる“戦略⇔PDCA(実践力)⇔リーダーシップ”の三本の矢。経営参謀となった主人公たちの、企業に巣くう業との戦いに、今回も読み進める手は真夜中を過ぎても止められなかった。
解説だけの書籍だとしても十分名著ではないかと思わせる著者の言葉。成功した創業者に学んだ前作、そこからさらに深化した事業創造期か��マネジメント期へのパラダイムシフトに対する柔軟性を説いた今作。
『将の器』という議論の際には、器の大きさの話が出るものだ。しかし、僕が常々実感するのは、その器に問われるべきは、大小よりも『固いか、柔らかいか』だ。
という作中の言葉に、これから目指すべき10年後の自分の姿を明確に描けた気がした。読了後の評価は文句無く★★★★★(満点)。しばらくは、この本を反芻することをリフレッシュの時間とする。スマホを弄る時間など僕にはこれっぽっちも無いのだ。
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物語のなかで経営戦略、pdcaのイロハを学ぶ本。検証可能なpの設定が全ての肝!を改めて再認識。ストーリー展開も面白く、スゴい本だなぁと感心!
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オーディオブックにて読了。
戦略参謀の続編的な位置づけ。今回も面白かった!
小説形式は本当にオーディオブックと相性が良い。
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ブランド名が実在のブランドとリンクしており、テイストや出来事等のイメージがついて面白い。
ラストは、(それが「良いこと」という描き方も含め)元コンサルの方らしい結末に感じる。
新市場開拓には、面の拡大・価格や質の改善・新たな価値しかないというのは同意。どこを狙うべきか分析するのが重要というのはその通りだが、この本でも出てきたように、まず現在の市場を分析すると進むべき道が見えることが殆どだと認識している。
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題材は小売(アパレル)業界。硬いタイトルだが、小説仕立てで、楽しく読めた。小説(=事例)+ポイント解説で、理解が進む。
「『みんな仲良く』という状態を実現するために、何が必要か、何をしなければいけないか、その過程とメカニズムをイメージできなければいけません」はなるほど…と思い、「人は性善で性怠惰」は超納得。
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企業内政治を描いた小説の側面があり、面白い。ちょっと池井戸的。
成功した創業者が感覚知的に回してきたPDCAを、後継者がいかにその役回りを組織として事業継続していくのか。参謀の存在がカギだというお話。