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気骨のある若い記者が少なくなっと、多くの人が語るが本当にそうか?と思う。見つけられていないだけかもしれない。一方でTV、新聞ニュースのひどさは多くの人々が認識していることでもある。記事(雜誌等)で世に問う方法もあるが、TV、新聞そのものでも対策というか試行策はあると思う。例えば一般記者募集とかで、日曜版や折込広告の分厚いやつに追加するなど。
各先達の紹介する参考文献がこれまた面白そう。ほとんどの本を恥ずかしながら知らなかった。少しずつ集め、読みたい。
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自分好みの対談相手ばかりなので、やや馴れ合い感が……。大塚将司、長谷川幸洋など、肌合いの違う記者にはもう少し突っ込んで欲しかった。
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最低でもジャーナリストには読んで欲しい一冊である。そして、これから社会に出ようとする学生にも、仕事ってこんなにやり甲斐があるという先輩の姿を知ってほしい!ノンフィクション本が好きな人には格好のブックガイドである。結論、かなりコストパフォーマンスがよろしい本である。
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※付随して読みたい本
ウォール・ストリート・ジャーナル陥落の内幕 サラ・エリソン
真実 新聞が警察に跪いた日 高田昌幸
倒壊する巨塔 ローレンス・ライト
金融破綻 ドキュメント 佐藤章
謎とき日本経済50の真相―俗説・タテマエ一刀両断 長谷川幸洋
官邸敗北 長谷川幸洋
昭和史 半藤一利
日本政治のウラのウラ 森喜朗
消えた警官 ドキュメント蒲生事件 坂上遼
日経新聞の黒い霧 大塚将司
永山則夫 封印された官邸記録 堀川恵子
教誨師 堀川恵子
ヤマザキ、天皇を撃て!―“皇居パチンコ事件”陳述書 奥崎謙三
天才たちの誤算 ドキュメントLTCM破綻 ロジャー・ローウェンスタイン
野蛮な来訪者 RJRナビスコの陥落 ブライアン・バロー
大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日 カール・バーンスタイン
・長谷川:そのころはね、木下さんに「委員になれば、長谷川さんが欲しがるような材料はいくらでもあげますよ」と言われましてね。だって私は「小泉政権が消費税の増税を封印したのはけしからん」と書いたりしていたんだから。財務省が喜ぶのは当たり前です。主計局調査課に大きなロッカーがあるんですが、ここには最新版の財政資料がなんでも入っている。「長谷川さん、ここにあるのは何を使ってもいいですよ」と言われました。
それこそ、もう取材する必要がなくなってしまう。財務省の課長以上は財政についての「対外的な説明の流れ」というペーパー集を持っています。これはロッカーの資料よりも、もうちょっと詳しいんです。それを彼らは半年に一回くらいの割合でアップデートしている。課長以上はみんなこれを持っているから、実は、記者がどの課長に取材しても答えは同じになるんです。
・栗原:勲章も官僚に手厚い。それで岩波新書から「勲章」を書いて出したのです。この国の本質が一番あらわれているのが勲章でしょう。ちなみにもらっている人のおよそ6割は公務員(特別公務員含む)ですよ。
・堀川:「待つ」というのはないですね。たまたま成果物になるまで時間がかかっているから、辛抱強く待っていたとおもわれるのかもしれないんですけど、取材というのは常に攻撃をしていないと動かないものだと私は思っています。ただ待っていてポタッと熟柿が落ちてくるかというと、落ちてこない。拒否されても何回でも行くしかない。
基本的に取材においてセオリーというものは、私はないと思っています。物事が動くときにはいろんな動き方をするし、世の中にはいろんな人間がいる。ある人にとって良かれと思ったものが、別の人にはまったく通用しないということもある。ただ、ひとつだけ取材の基本というのがあって、それは、どこであきらめるかという、その見極めです。
身体が…身体が動かなくなったときです。まず私は現場をまわるときは、足が動かなくなるまでやります。
・―ところで、話を戻しますが、永山則夫にしろ、『裁かれた命』の長谷川さん、あるいは『教誨師』に出てくる何人かの死刑囚のケースも、突き詰めると、みんな家庭の問題ですね。
堀川:根っこは同じです。���ればやるほど、そこから漏れる例外が見つからないという、親子の問題です。
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ブルータスのお勧めにしたがって借りてみて、そしたらフランスの新聞社がテロにあって、タイムリーなかんじ。
報道に携わる人の真実を求める情熱はどこから産まれてくるんだろう。
それをこの本で覗いてみたけど、覗くだけで終わったなぁ。
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福島原発事故の報道のありように対する疑問を出発点とする、新聞社所属、独立両方のジャーナリストへのインタビュー。
自分で企画できた / する必要があった、週刊誌の経験が貴重だったと言う人が複数あり、今の雑誌の状況と対比して印象的だった。インタビューを受けた人達の著作、勧めるノンフィクションを、読んでみたくなる。
編者である朝日の記者が 2014 年時点で言う、「四半世紀前は 1/5 いた『これをやりたい』という意欲を持つ記者が最近では 1/20 くらいではないかと思っている」というのが、象徴的。まだ 1/20 はいるのか、とも思うが、等差級数でなく等比級数であることを祈る。
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筆者の大鹿さんが自ら気になっているジャーナリスト10名と対談する。それぞれのジャーナリストの信念に触れるなかで、ジャーナリズムとは何かが表れてくる。
私はノンフィクション等にある程度興味があるが、ジャーナリズム、マスコミの世界等にあまり知識がないため、記載されている内容は新鮮だった。
対談相手の第一線のジャーナリストたちも筆者と同様に自らの信条があり、曲げることなく貫き、結果を出してきた人たちで、よくぞここまで信念を貫き行動ができているなと感心する。
男性と女性で感心の持ち方が違いがある、男性はやはり社会のしくみ、政治構造的なものに興味が行きがちで、女性は自らの目線での問題意識が高い気がする。
私は、女性のジャーナリストの話により興味がもてた。
杉山春さんのネグレクトに対する考察、自らの経験からくる説得力のある内容に感動した。
ジャーナリストが置かれる環境、新聞社、出版社へ所属と、フリーとの違い、経営層と現場との乖離など、の話題も面白い。
どこの会社も経営層は、現場感覚と違う論理でなりたっているんだなと。ポリシーをもった報道をすることは職人的な気質の現場の考え方で、経営側の考えは、現場が批判する対象であるという矛盾。
尚、筆者の大鹿さんの持つ最近のジャーナリズムにたいする忸怩たる思いは以下のようなもの。
・情報源から発信される情報を早く、きれいにまとめて出すだけ。
→情報源から情報を引き出すために、情報源と親しくなることに重点がおかれ、批判、自らの核のようなものがなく、受動的な姿勢になっている。
・自らの企画、テーマをもっていない者が殆どになっている。
・雑誌が売れなくなり、週刊誌の予算もなくなり、売れるためにエンターテイメントの内容に安易に飛びつく、読者がわかりやすい図式にしないといけなく、複雑な内容の企画が通らない。
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「池上彰」化だってさ(笑)。言い得て妙だ。テレビ番組で何も考えていない若い女性タレントや頭の悪そうな若手芸人を起用するのは、視聴者のレベルに合わせているためか。これをツイッター化と言い換えてもよい。140字以内で説明せよ、と。
https://sessendo.blogspot.com/2018/09/blog-post_10.html
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「ジャーナリズムの現場から」大鹿靖明編著 読了。角幡、安田、杉山、堀川と作品を読んで感銘を受けたライターの背景を知ることができた。私個人は記者にもライターにも無縁だが、考え方の参考になる。
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著者が気になる10人のジャーナリストへのインタビュー集。
各人の半生、信念などが、わかり大変興味深い内容。
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★絶対的な取材量と熱量★新聞や雑誌、テレビの記者がすべてジャーナリズムなのかはもともと疑問がある。単なるライターであり、そこにジャーナリスト精神を常に求めるのは違っている気がする。とはいえ優れたノンフィクションの裏側には圧倒的な思いと取材量があることが、各人の飄々としたインタビューから伝わってくる。
長谷川幸洋氏(東京新聞論説副主幹)が、高橋洋一氏らネタ元が自分で文章を書くようになったとき、政策ではなくジャーナリズムについて書かないと勝負できないと判断したというのは興味深い。論説委員は報道とは異なり、相手が提起していない議論を自分で提起できるかが重要、というのはなるほど。取材先のアジェンダで議論をしている以上は話は相手の掌の上にある。
大治朋子氏(毎日新聞)も堀川恵子氏(元広島テレビ放送)も、あと一歩、動けなくなるまで取材をする努力があって、初めて実を結んでいる。
小俣一平氏(元NHK)は組織ジャーナリズムとして、社内で権力を握ってこそ自分のしたい報道ができると冷徹に見据えて、海老沢一派に入る。観念論だけでなく白黒飲み込んでいる迫力がある。編著者の自分が所属する朝日新聞に対するもどかしさを乗り越えるほどだ。