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▼あらすじ
金のためなら悪魔とでも寝る、が信条の里見。
恐れ知らずに裏社会の取引に手を出し、マフィア一家に目をつけられ拉致された。
そこで会った一家の顧問の神津に「この男を去勢して自分の妻にする」と冷酷に告げられる。
非情な神津に、報復目的の陵辱なのだ、と官能を煽られ、あらゆる欲を引き出されて、初めての快感を体と心に教え込まれる里見。
男の姿のまま花嫁として日々辱められる里見は、神津の冷徹な悪の魅力に次第に取り込まれて…。
***
久し振りにマフィアものを読みました。受けが拉致されて攻めの部下に右腕折られるシーンは結構リアルで少しビビったのですが、それ以降は比較的穏やかでマフィアものにしては読みやすさを感じました。
暴力らしい暴力と言えば最初の腕折られるシーンと、最後の方で受けがちょこっとモブに暴力振るわれるくらいで後はこれといった血腥い展開もないし、攻めも穏やかな上に受けの嫌がる事はしないキャラなので全体的に甘めな方かも。
まぁ、面白かったと言えば面白かったのですが、萌えはしなかったかな…。
まず何よりも攻めの事が良く分からな過ぎて…。
部下に指示して受けの腕を折らせた最初のシーンが印象的だったせいか、どうにも受けに対しての本気度が伝わって来ないんですよね。
結局、受けの事を好きになったのも、顔と身体が好みだったってだけだからイマイチ心に響かないし、強い絆で結ばれてるって訳でもないからグッとくるものない。受けを去勢済みって事にさせてるのにも何か引っ掛かるし、要は攻めの性格があんまり好みじゃなかったんですよね(すみません…。)
でも、反対に受けの方は割と好みのキャラでした。
攻めの事は良く分からなかったけど、受けに関しては心情が丁寧に描かれているので共感しやすかったですし、強気で生意気な性格も好みでした。
最後の方で受けがマンションから逃亡するシーンはどうなるのかとヒヤヒヤしてその部分は楽しく読めたのですが、逃げ切る寸前のところで攻めに捕まった上に何だか良く分からない内に新婚旅行になってて唖然(笑)
つくづく攻めの考えが読めない…っていうか理解出来ない…。^^;
読み終わっても、果たしてこの二人の幸せは永遠に続くのだろうかと要らぬ心配まで
してしまう始末で、純粋に楽しめたとは言い難い結果になってしまいました。
読後感は悪くないのですが、個人的には物足りなかったので評価は★3.5という事で。