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社会は変わらないなぁ。
イギリスにおける労働者階級の状態から・・、女工哀史か・・・・少しも労働環境は変わっていないなぁ。
すき家の労働実態が暴露された。
過労死に関する法律ができたからでしょうか。
それにしても、2014年6月の労働成果に対する賃金支払いの閣議決定は・・・恐怖だな。
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私もたまに仕事が嫌だと死にたくなることはよくある。
生きているのがつらくなることある。
だから他人事とは思えない。
過労自殺を資本主義発達史、労働史、人権史、公衆衛生史との関連において把握し分析していくことが求められている。
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日本の若者(20代~30代)は老害と老害予備軍、そして会社に殺されているような気がする。私自身も過労で退職を余儀なくされた身なのでこの本のタイトルのようになる手前でピリオドを打つ事は出来た。だが、現在もその時に患った持病を現在も抱えている。やはり、過労というものは人員不足が最大の要因だろうがそれに加え、パワハラや十分な休暇を与えて貰えず、身体が休まらないために心身共に蝕められる。国が徹底的にこのような会社を無くすような取り組みをしない限り、若者の過労自殺は現象しない。男女共同参画社会の在り方も見直すべき。
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前著から16年振りの全面改訂。前著により「過労自殺」と言う言葉が知られるようになった位インパクトのある本であった。この間で労働者を取り巻く環境は良くなったどころか、更に悪化している状況がみられる。一方、この間の裁判事例などを通して、労災認定基準が変わったりで多少改善した部分もある。更に大きな点は今年6月に「過労死防止法」が成立したことである。これまで過労死など存在しないと言っていた国が、過労死を防止するための責務が定められた意義は大きい。著者も述べているが、この画期的な法律を今後効果的に生かしていくことが大事なことである。
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自分の今ある労働のあり方と似た事例もあり、その生活の末に自死に至るのか、ギリギリ心身の状態で歯車となって働き続けるのか…どちらにしても本望ではなく、これから自分はどうあるべきかを考えさせられました。
仕事上の悩みは、決して家族に明かしたところで幸せな気持ちには導く話題とはならず、タブーとされることの一つであったりします。もちろん、同じ職場で戦っている同士にもなかなか言い出せません。みんな余裕がなさそうだからです。そんなことも解決できないのか、と煩わしく思われ、自分の無力を感じるだけだから、いつも深刻な心の悩みをふと口にしたところで軽く受け流されます。
もう消えたいな、消えるには後始末をひとに頼るのではなく、さりげなく存在を消すよう片付け始めてそっといなくなるのが理想なのかな。
旅の列車で読んでいたら、周りにじろじろ見られてしまいました。後悔しないように、無礼にならないように、感謝の伝え忘れと思い出の場への心の置き忘れがないように、心の整理の旅をぼちぼちとし始めています。その中で、生きることの意義を再発見できたなら幸運かと思っています。
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ふとして手にとった本でしたが、読み進めるにつれ、自分にとっても他人事ではないと思いました。とくに、ブラック企業は大企業ほど多いという事実には驚きました。自分は心が折れやすいので、就職してからはこの本で学んだことを生かし、自殺など考えることのないようにしないといけないと思いました。
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電通の新入社員の自殺の原因が「過労」であるとされて、労基署が電通本社に調査に入っていく・・・・。最近の衝撃的な映像であった。
本書に取り上げられる「過労自殺」の幾つかの事例。化学プラント工事監督者、システムエンジニア、金融機関の総合職、旅行会社中間管理職、製薬会社社員、外科医、教員・・・これらは、「過労自殺」が決してブラックな一部に存在するのではなく、僕らの日常に構造的に存在する、ということを示す。第一に資本主義のある意味本質的なことであるし(著者は野麦峠の悲劇を例示)、だから強制的にさまざまな規制で命を守っていかなければならないということを後半では提起される。第二に、強欲な消費者やモンスター◯◯と呼ばれる他人には全く無関心な人々の存在・・・これについては言及はないが、過労自殺の事例の中には明らかにそれによって追い詰められていく姿も描かれている。
まず実態を知るにはいい本。
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マックス・ヴェーバーのいう「あたかも労働が絶対的な自己目的であるかのように励むという心情」は、過労自殺に至る被災者の労働にも共通する面がある。このような心情は「長年の教育の結果」身についてきたものであろう。(p.246)
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大切なのは人として当たり前に持っている権利を守ること。
人が会社を生かすのではなく、会社が人を生かす場所でなくてはならない。
私たちは社会の駒として生まれてきたのではなく、幸せになるために生まれてきたのだから。
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過労自殺 第二版 (岩波新書) 新書 – 2014/7/19
人員と時間に余裕のある職場つくりが必要である
2015年9月19日記述
川人博さんによる著作。
我が国における過労自殺について、これほどよくまとまった本は無いと思う。
勤務問題が原因・動機と思われる自殺は年間約2500件もあるのだ。
第一章の事例から・・大変生々しい悪質な労働実態が明らかにされる。
可能ならそれぞれ亡くなった方の事を更に深く掘り下げて知りたいくらいだ。
また本章では勤務先を明らかにしている。
類似書でも肝心な企業名をぼかすものが多い中、本書の勇気を高く評価したい。
新興プランテック株式会社
株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)
株式会社関東リョーショク
オリックス株式会社厚木支店
株式会社JTB法人東京
製薬会社日研化学株式会社名古屋支店静岡営業所
株式会社小田急レストランシステム
土浦協同病院
これかの中で著者の述べていたSEはスレイブエンジニアに聞こえてしまうという指摘には頷く他ない。
個人的に2011年2月22日のニュージーランドクライストチャーチの大地震で関連する過労自殺が強く印象に残っている。
しかもこの被災者は3月11日に自殺。
災害後対応に追われ過労死、過労自殺に追い込まれている人が現実にいるのに全く社会はそれを無視しているとしか言えない。
JTB中部の社員が岐阜県の高校の遠足用のバス手配を忘れ遠足を中止しなければ自殺するという匿名の手紙を高校宛に出したという2014年4月29日のニュースに関してもその背後に多すぎる業務量が関係しないだろうかという川人博氏の指摘に思わずハッとさせられた。
当時自分もとんでもないことだと
単純に思っていた事を反省したい。
第2章は特徴・原因・背景・歴史と題して多くのグラフやデータを示しながら過労自殺の問題を解説。
大変納得感がある。
第3章は労災補償をめぐってと題して実際に過労死、過労自殺が起こってしまった場合にどのように労災認定を受け、補償を求めていけば良いのかが示されている。
Q&A方式になっていてわかりやすい。
労基署、裁判所へ提出するものは何かこちら側で何に注意して証拠を集めて提出したら良いか細かい注意点も書いてあって良い。
手続きの流れが図式化されているのも大変参考になる。
第4章では過労自殺をなくすためにと題してその予防策を示している。
同意出来る事ばかりだった。
特に中高、大学で労働実態、ワークルールを学ぶ機会を増やすというのは極めて重要であると感じた。
またうつ病の知識をもっと持つべきだろう。
特に過労自殺においては殆どの人がうつ病状態に陥っている。
まともな判断力が失われている場合が多い。
失敗が許容される職場、誰かがフォローできる体制つくり。
あえて義理をかくこと、人員と時間に余裕のある職場つくり。
残念ながら日本にある殆どの職場はその逆であろう。
過労死防止法制定を機会として更に労働者、生活者、有権者の���になる法整備を進めていく必要がある。
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読んでから気づいたが、東大の有名な法律系ゼミの先生だった(確かタグが所属してた?)。
第1章で紹介される事例はかなりショッキングなので、お気をつけて。ただこうした事例や現実に起きている問題を学ぶことが、自分や友人を守る武器になると強く感じた。
知識は身を助ける。