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ユートピア 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー48件

みんなの評価4.1

評価内訳

46 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

労働と自由の問題は重要な提起だ

2005/12/24 06:50

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「ユートピア」とは、「どこにもない国」という意味でモアの造語である。架空の国に行ってきた人から、その国の制度や暮らしを聞き、モアがそれをまとめたという設定のもとに物語は進められる。
 この物語には、当時の社会批判がたっぷりと込められている。その裏返しとして「ユートピア」が対置されている。1516年に書かれたものとして読むとき、この物語の画期的な部分が浮かび上がってくる。
 資本主義の本源的蓄積の段階を「もし国内のどこかで非常に良質の、したがって高価な羊毛がとれるというところがありますと・・・百姓たちの耕作地をとりあげてしまい、牧場としてすっかり囲ってしまう」「たった一人の強欲非道な・・・人がいて、広大な土地を柵や垣で一ヵ所にかこってしまう」「多くの農民が自分の土地から追い出されてしまう」という例をあげながら分析している。最初に資本主義が発達したイギリス人ならではの観察力に感心した。
また、死刑制度についても「世界中のあらゆる物をもってしても、人間の生命にはかえられない」という視点から反対している。同様な視点から、「戦争で得られた名誉ほど不名誉なものはない」との考えを示している。これは、今も考えなくてはならない視点であろう。
 私が最も注目したのが労働と自由の問題である。ユートピアの国では、6時間労働制が実現されている。そして、余暇を「精神の自由な活動と教養にあてなければならない」ことになっている。「人生の幸福がまさにこの点にある」と信じているからである。
 だからこそ、働かずに他人の労働の成果を搾取して暮らす貴族や軍人などへの批判は痛烈である。安藤昌益ほどではないが、大切な視点だといえる。
 また、信仰の自由を保障する発想は当時としては画期的だったのではなかろうか。
しかし、時代的な制約かもしれないが、身分制度や奴隷制度に対する批判は中途半端である。職業には貴賎があって、賎しい職業は奴隷がするとの考えが示されている。これはいただけない。
 多くの限界と欠点をもってはいるが、今も通用する考えが示されている。
 8時間労働制さえ変形させられている今、6時間労働制と自由との関係は特に重要だと思った。

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紙の本

人間の可能性

2015/08/26 16:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しろくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

時代が古いので、これをそのままユートピアとすることは、世界史を知っている現代の私たちには少々受け入れがたい箇所もあります。ユートピアの人々が築いた国家は、しょせんユートピア人なくしては成り立ちえない国家だとおもわれるからです。また、奴隷制度について何ら疑問を持たない記述からもやはり現代との差を感じてしまいます。
 しかし、ちょっと引いて考えてみると、トマスモアはこれをかかざるをえなかったのではないか、どうにも進歩しない国家の制度こそが人間の足枷なのであって、人間はもっと自由に生きられるはずだということをいわんがため、こんなにもユートピア人を前面に出したのではないか、と思うようになり、そう考えると、この本を書き上げたエネルギーは相当なものだったのではないかと思われます。
 結局、時代が移っても、世の中が抱える悩みはそんなに変わらないということを改めて感じます。

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2008/01/05 20:16

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2006/07/03 08:54

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2007/01/07 14:31

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2007/05/28 21:14

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2009/12/02 09:01

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2010/09/26 02:05

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2010/10/29 00:41

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2008/04/29 20:30

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