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絵は好きなんです。絵は。
でも、内容が薄っぺらい。どうせ19世紀イギリスを舞台にするんだったら、がっつり時代考証して、歴史を勉強してからにして欲しかった。
キリスト教では、死後の世界は天国か地獄のみで、輪廻転生はありません。ジャック・オ・ランタンが復讐を選ぶと転生できなくなる、というのは、どうにも信憑性がないと思うんですが…。そもそも転生しないし、じゃあ、復讐してもしなくても一緒じゃーん、ってなっちゃうような気が。
復讐するのが正義か否か、という問題は面白いとは思うんですが、いかんせん掘り込み方が浅すぎて、キャラ萌えから逸脱できていないように思いました。
1巻で疑問に思っていた、ジャック・オ・ランタンの代わりに死神が復讐を遂げた場合、いつ犯人は物理的に死亡するのか、というのも結局分からずじまい。1巻の犯人の死に方と、3巻のそれではまったく違うので、余計に訳が分からなくなりました。
結局、復讐云々言っていたけれども、このひとが描きたかったのは、おじさんと子供の血のつながっていない親子愛と血のつながりのない家族愛、だったのでは?と思ったり。
最後の方でチェスに興じる女王の台詞にも???が飛び交います。
ああ、消化不良。