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うむむ、終わってしまったか
一ファンとして残念に思っている自分と、一ファンだからこそ「まぁ、仕方ないな」と思っている自分が、どちらもいる
厳しい言い方をするつもりは無いが、正直、この漫画、華っつーか、インパクトに欠けてたもんなぁ。地味系なら地味系で、マニアックな知識を前面に押し出して来たり、シュールな笑いを連発したりすれば良かったのかも知れないけど、それもなかったっぽいし
身も蓋もない評価を下すなら、どっちつかず
橋本先生は、漫画家として読み手の心を掴む腕力はそれなりにあったが、自分の作品の設定に振り回されない足腰がまだまだ出来ていなかったのだろう
ただ、私は嫌いじゃなかった
ルーツ先生の『するめいか』にも見られる、グダグダなオチにまとまる日常コメディゆえの面白可笑しさは
この『あらいどき』の中で、一番に不憫なのは髪切りの霧ヶ峰くんで間違いない
けど、大きなお世話と言われるのも承知で、私が将来が心配なのは誰でもなく、聖さん
前に挙げた霧ヶ峰くんの影の薄さは確かに同情を禁じ得ないが、彼は超絶的な髪を切るテクニックを持ってるから、食うには困らないだろう。新井くんは多少、いや、だいぶ、迷走したが、大きな夢を成し遂げるには、自分に出来る小さな目標からコツコツ、地道に出来るようになっていくしかない、そんな当たり前の事にちゃんと気付けたし、受け継ぐ店が友人と同じくある。浦戸さんに至っては売れっ子漫画家で、全く心配ない。人間の松川ちゃんはまぁ、問題児っちゃ問題児だが、ちゃっかりしているし、何だかんだで周りの人に助けてもらえるのは最早、才能だ
けど、聖さんはお父さんの事を抜きにしても、この誤解をしやすく、思い込みの激しい性格をどうにかイイ方向に修正しないと、学生生活ですら、これだけ苦労してるんだから、社会に出たらホントに大変そう
そういう意味では、機会があったら、橋本先生には『あらいどき』(社会人編)を描いて欲しいトコ
個人的に推しの回は、第25話「吸血鬼は不死身ですから」