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まず、一言。
ハヤカワさん、この表紙は手に取りにくいです(汗)
少女マンガ?
コニー・ウィリスの仕掛けるタイムパラドクスシリーズの第一弾、
今作ですが、プロットといい、ストーリー展開といい、
作品の裏に流れる思想といい、
あらゆる点で秀逸の作品です。
時は未来。
その時代、考古学の研究は、
時間をさかのぼり、その時代に実際に赴き、
現場で調査をする方法へと進化しています。
オックスフォード大学の女学生キブリンは、
中世のイギリスへと調査に出るのですが、
その直後、エンジニアが高熱に倒れ、
キブリン自身も到着した中世の世界で、
高熱に倒れます。
果たして彼女は、現代へと帰ってこれるのか!
という、タイムパラドクスでありがちな始まりなんですが、
いやいや、それがそんなに浅くないんです。
「なにが浅くないのか」を言ってしまうと、
ほぼネタバレとなってしまうので、
気になった方は、読んでみることをお勧めします。
決して損はさせません。
芯が強く、決してあきらめないキブリンも魅力的なんですが、
キブリンを現代に戻す手立てを必死に探しまわるダンワージー教授も、
とても魅力的な人物です。
コニー・ウィリス自身は、ダンワージーは、
ハリソン・フォードを思い描きながら書いたと言ってましたが、
そうやって想像して読むと、またこれがうまくはまるんです(笑)
ぜひぜひ一読を。
それにしても、当たり前のことですが、
中世イギリスで話されていた英語と、
現代の英語はまったく違うんですねぇ。
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「犬は勘定に入れません」を読んだ時、同一設定の話があるということだけ知って、いつか読んでみようと思っていた。
「犬は…」の細かい筋立ては忘れてしまったけれど、勢いがあってとにかく面白かった印象。なので、この「ドゥームズデイ・ブック」(最初は黙示録系パニック映画のノベライズか何かかとおもった、このタイトル)は割合悠長な筆の進みながら、辛抱して後半の展開を待つ。
二十世紀も中世も、今のところなかなか思わせぶりなまま…
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ダンワージー教授シリーズにはシリアスとコメディがあって
コメディには『犬は勘定に入れません』があり、
シリアスではこれ! らしいです。
でも上巻は割と『犬は~』のノリで読めちゃう。
携帯電話とウォシュレットの無い世界は
斯くも過酷であった。
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おもしろかった〜〜〜。タイムトラベルとかきくと、げげっと思うほどSFは苦手なのに、ぜんぜん違和感がなく、すごく楽しめた。歴史家がタイムトラベルで過去に行って研究するのが普通になっている未来の話。前半までは、ユーモアたっぷりに描かれる未来と、情緒的な中世をのほほんと楽しみ、でも、後半からはタイムトラベルで向かった中世の、疫病の、恐怖をたっぷり味わって。本当にこわかった。ラストに近づくにつれてどんどん人が死に、すさまじい場面に読むのがつらかった。でも、どうなるんだろう、と読むのをやめられない。そして、そんな地獄のなかにひとすじの光を見るような、なんというか、すがすがしさ、高貴さ、を感じるような。作者の、希望を捨てちゃいけない。あきらめちゃいけない。っていう、そんな人生観のようなものが感じられて。コニ・ウィリス、大好きかもしれない、と思いました。
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出だしが読みづらくて、一度挫折。
でも今回は途中から一気読み。近未来と中世、どちらも臨場感あってハラハラする。
中世に流行したのあの病気は、こんなのだったのねって初めて知った。
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うーん、ものすごく冗長。
1/3の分量で書けるんじゃないの、と思える
現代と中世をいったりきたりしてるけど、現代の話って無理やり作り出してる印象がある。特にストーリーが大きく動くわけでもないのに、記述だけが細かくていらいらする。
現代にしても、中世にしても会話が冗長。女の人が書いたとわかる。
特に中世は民俗学的・歴史学的な記述が多いが、興味を持てないと本当に退屈。特に言語的な話をされても英語圏に疎いので面白くない。書いてる本人は文献参照したり、自分なりに考えたりしたことを書いてて楽しいんだろうなーと思うけど。
ただし、少年、少女、動物(コリン、アグネス、鼠、犬)がちょろちょろしている様はこれぐらい記述が細かい方が面白い。コニー・ウィリスは、ちょろちょろしているものを書くべき作家なのだろう。
全体的な印象はやはり冗長。こんなに枚数が必要な小説なのか?
犬は勘定に入れません、は読了済み。
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SF。全てに伏線があって進んでいくような話が好きと言って薦められたが、とにかく忍耐で読む。色んな事が不明瞭なまま、言葉がああもこうも解釈出来る部分が多く、誰が言ったの?とか、なんだかわからないまま、ともかく進んでいくと、上巻の終わりの方でようやく面白くなってくる。500ページくらいありますか?でもまだ下巻に続くんです・・・。表紙の絵がこの内容とマッチしているか疑問。
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(日本人から見た)欧米人のテンポで書かれているため、
その感じに慣れていないと読み辛いかもしれません。
特に前半は誰がだれやら?(名前だけの登場の人もいたり、
あまり人物について詳しい描写が無く、想像がしにくい)
ストーリーは、夢のある・・という類ではありませんが、
中世史に興味がある方はもちろん、無くても、面白いと思います。
主人公は最後どうなってしまうのか?と読み進めて、
ホッと出来るような、それにしてもあまりにも救いが無いような、
でもその救いの無さがリアリティがあって良かったと思いました。
読書好きなら子供でも読める内容、逆に読書好きじゃないと、
なかなか読み切れない一冊(二冊)かも?
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タイムトラベルが可能になった近未来で歴史調査の一環として女学生が中世ヨーロッパに時間遡行する。行った先で彼女は病に侵され、元の時代では謎の病が蔓延し街は隔離される。パンデミックSF。
舞台は近未来と中世が交錯する物語で、外国の著者ならではの綿密な描写。つまり長い。慣れていないと冗長にすら感じる描写の数々。特に大人の喧嘩にはうんざり。
しかしその文字数のおかげで中世ヨーロッパの場面はまるでその時代を見てきたかのような光景を見せてくれるし、様々な予防を行っていたのに関わらず病に感染した女学生と現代で猛威をふるう病との間に関係があるのかという謎は私たちをぐいぐい引っ張ってくれる。
物語には少ない文量で表現可能なものと膨大なページを必要とするものがある。この作品が後者であることを願って後編を読む。
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歴史に興味がある人なら、誰でも夢見る「あの時代に行ってみたい」。それが実現された近未来。だからSFなんだけど、中世ヨーロッパ。
基本的には登場人物が自分のせいでひどい目にあう話はすきではない。ところが、このお話は「いわんこっちゃない」と主人公の一人を責める暇もなく大変な事態が発生。まずは送り出した側、現代(実は近未来)側がパニック。さて送り出された側は…。
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オールクリアを読了した勢いで,6~7年ぶりに再読.ブラックアウト&オールクリアを読み終えた今となってはずいぶん簡単な作りにも思えるが,でも,一気に読ませます(下巻に続く).知らないうちに表紙の絵が変わっているのね.
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勿論「ブラックアウト」「オールクリア1・2」が余りにも素晴らしかったので勢いで読みます。なんですか、この表紙は?ラノベ?少女マンガ?(ブクロクで表示される表紙と違います)
文庫本で上下2冊、分厚い!でも「ブラックアウト」シリーズに比べれば屁の河童。さぁ!読むぞ~!
面白い!感想は下巻で。
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ワクワクできるし、まじかよ!!って展開も備えているので、面白いのだけど、流石にそこに至るまでに時間がかかり過ぎというか。翻訳してるから更に長くなってるんだろうなーと思わずにいられない。ちょっと焦れったいところはあります。
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歴史調査で1320年に行くという話。タイムトラベルもので過去の描写が丁寧。でも、タイムトラベルだけで話が進まないのが面白い。
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タイムトラベル×パンデミックの二本柱が現在と過去二つの舞台で繰り広げられるドタバタ劇。焦らさないでよと叫びたくなるほど緻密な伏線に鼻息荒く貪り読みました。
喜劇かつ悲劇、SFでありミステリでもあり。たくさんの味わいを楽しめる贅沢な作品です。ちょっと長過ぎるきらいがありますが(笑)
そんなこんなで、つい細かい描写を読み飛ばしちゃいましたが、未読の方は是非じっくりと浸りながら読んで欲しいです。読了した今、読み飛ばすなんて勿体無いことをしたものだと悔やまれます。