紙の本
常に説得力がある
2016/01/17 17:40
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投稿者:redemption - この投稿者のレビュー一覧を見る
妻や近親者ががんに罹患し、いろいろな著書を読み、身近なケースに照らし合わせて考えたりしています。近藤先生の説明は、数多くの信頼できる論文、ご自身の患者さん達の治療や経過の観察などに基づいており、ロジカルで説得力があり、最も信頼できるものだと感じています。身近なケースに当てはめても、ご説明の通りです。周知のとおり、近藤先生については賛否両論ありますが、ご自身やご家族のためにも、実際にどの本でも構わないので先生の著書を一読されることをお勧めします。その上で、治療の進め方を判断できるよう心と頭の準備をされると良いのではないかと考えます。免疫療法については、現状は多分先生のお考えの通りなのだと思いますが、将来的には、有効な治療法となって欲しいと強く期待しています。
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近藤さんによれば、がんには本物のがんと「がんもどき」があり、本物のがんは見つかった段階で他に転移しているから手術してもむだ。がんもどきも切る必要がないから、要するに、自覚症状がないかぎり、検診でがんと言われても切る必要はないというもの。これは近藤さんが約150人もの患者を「放置」して確かめた結論である。がんと戦うと言って手術し、抗がん剤を打ち続けた人たちは、結局のところ苦しんで死んでいく。苦しいのはがんそのものではなく、むだな手術と抗がん剤だと言うのはとても説得力がある。ぼくはもっともな考えだと思うが、近藤さんは世の中では少数派で、外科医をはじめとする医学界から無視されるか敵視されている。考えてみれば、周りでがんと戦うと言って生き続けた人がいるだろうか。みんなはなばなしく散っているではないか。中村仁さんに言わせれば、人間生殖期間をすぎたらあとはおまけみたいなもので、どうせ死ぬなら、楽に死ねるがんがいいと。ぼくは基本的には近藤理論に賛成だが、近藤さんは、がんになったからと言って玄米菜食などする必要はない、自然体でやればいいというのはちょっと賛成できない。安保徹さんのように、交感神経ばかりを発動せず、副交感神経とのバランスをとりながら、からだにいいことをして生き続けるべきではないだろうか。本書は、慶応大学医学部をやめ、セカンドオピニオンの外来を始めた近藤さんの新著。まあ8割はこれまでと同じだが、文章の端々に、これまで以上の確信がかんじられる。分子標的薬や陽子線、重粒子線といった最新の薬、放射線治療の危険性にも言及している
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著者が奨める「放置療法」には、専門家からも賛否両論の声が上がっている。
僕の身のまわりに抗ガン剤や手術でガンを治療している人たちがいる。
その中に抗ガン剤により生気を失っていく人がいるのだが、対照的に経過を調べられない以上、抗ガン剤を用いなければどうなっていたのかを比べることはできない。
結局は医者が奨める治療を受けるか、自分で治療を選ぶか、放置するか、という選択になる。
手術や抗ガン剤に懐疑的な人にとっては、心の拠り所になる本なのだと思う。
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がんには本物のがんともどきがあり、もどきは転移しない。がんの手術がうまくいったというのはもどきの場合で、してもしなくても、寿命に違いはないという。
結局、がんとわかれば、そのまま何もせず、天寿を全うするのがよいと筆者は言う。