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ちょっと想像と違っていたけど、まーよかった。一歩ずつ前に進んでいく人達の物語。「ハライ」というレストランが背景にあるのだけど、その割には作品の全体のトーンは私に暗く光の差し込んだ先に「ハライ」があるという感じでほんわかした明るい話ではなく、灯がそっと灯るような話だった。
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足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる(帯より)。ちょっと元気がない時に読むといいと思った。宮下奈都さんの本は、初めて読んだけど良かったと思う。今度は、「太陽のパスタ、豆のスープ」を読みたい。
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ドラマ「王様のレストラン」のような話だと勝手に思い込んでいたらまったく違っていた。おいしいと評判の店「ハライ」で食事するのを目標に一歩踏み出す人たちの物語。ただ、期待していた絶品料理の描写はほとんどなかったのが残念。
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同じ日の同じ時刻においしいと評判のレストランに予約を入れた人々の物語。
どんな話になるのだろうと思っていたら、レストランが舞台ではなく、そこを予約するまでの、それぞれの人の生き方のお話だったのね。
週活に失敗して納得いかないまま今のコンビニで働く青年、息子家族に見守られて暮らす認知症らしき老婆、過重労働に悩みながら幼馴染みを想う女性、母を亡くしてからビデオカメラを通してしか人とつながれない青年、いつも通って来るお客の女性から奇妙な依頼を受ける青年、人の失敗の匂いを嗅ぎ取ることが出来る女性。
現実にいそうな人を描いているようで、どのお話も何だか作り話作り話している感じと思っていたら、最後のほうは多少奇妙な話になってきた。
いずれにせよ、“誰かが足りない”というコンセプトも良く分からず、今ひとつ共感できる話がなかったです。
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2012年本屋大賞7位
「ハライ」というレストランに同じ日同じ時刻に予約した6組の人々。
でも、6組それぞれが、本当は一緒にいるべきだった人、一緒にいたかった人の誰かが足りない、というちょっと物悲しいストーリー。
タイトルからオカルト的かミステリー的な話かと思いきや全然違った。
予約1の話が女性的な表現だったので「これは苦手かも」と思ったものの、予約2~6まで静かにすぅっと流れていくので、女性的感性のない自分でも拒否反応が出ずに読めましたw
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あっという間に読み終わってしまいました。本屋大賞にノミネートされていたかと思うのですが、確かに読みやすい。話数が進むにつれてジワジワ面白くなっていく感じがしました。ただ、ストーリー自体は面白いのですが、深みのある表現や心情変化の書き込みがもう少しあると更に良かったかな、と思います。
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辛かったり困ったりしてる人達が踏み出す一歩。
ページ数少ない短編連作だけど、丁寧な心理描写で読み応え十二分。
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10月31日午後6時。
どうして6組すべてのお客さまが、悲しい中からかすかな明るい未来を見つけてレストランを予約するのか。
違うパターンがあってもよかったのでは。と感じました。
予約3のヨっちゃんの話は、男の子は好きな女の子を誰にも気づかれずに守ってあげる。いいね。
予約2を読んで、おもわずコンソメスープ作ってみました。美味しかったです。(^^)
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足りない何か、足りない誰かを抱えた登場人物たちが、あるレストランを通じて緩やかに繋がる。足りないことは決して悪いことではないと、流れるような文章で教えてくれる。
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「ハライ」というレストランに引き寄せられる人たちの物語。誰もが心に穴がある。誰か、大事な人の記憶や存在が、心の中に穴を作っている。
ふとしたきっかけで、その人の大切さに気付いていく。
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美味しいと評判の小さなレストラン「ハライ」。
その店で10月31日の午後6時に予約を入れた6組の客。
彼らはそれぞれに「誰かが足りない」という思いを抱いていた。
それぞれが自分にとって足りないはずの誰かを思い、テーブルに着くまでの物語。
2015年2月16日読了。
タイトルから勝手にミステリーと想像していたのですが、全然違っていました。
でも、いい意味での裏切りというものに久々に出会った気分。
ひとつひとつの物語がちょっとずつ切なくて、でも、なぜか温かい、という不思議な作品です。
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おいしいと評判のレストラン「ハライ」に同じ日時で予約を入れた客の物語。
各々が何かを喪失した状況ながらも、素敵なお店で美味しい料理を誰かと食べるという、明るく新しい明日を迎えるための決断が読む者に爽やかな温もりを与えてくれる。
カープファンの私には、「予約2」のドラフトのくだりが気になる。2010年ドラフトなら福井優也かな。
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美味しいと評判の、レストラン「ハライ」
しかし、その店内や料理が具体的に語られることはないのだ。
10月31日の午後6時…その時、どんなドラマが起きるのか…興味深い。
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最初の方は、これは悲しみに浸っていたい人が読む話だと思って辟易した。でも、違った。悲しみと、希望の物語。
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就職活動に失敗して納得のいかない仕事に就いている男性、認知症の症状が出始めた老女、ビデオをまわしていないと部屋から出られない青年、人の失敗の匂いを嗅ぎとってしまう女性・・・それぞれが何かが「足りない」事情を抱えた、人気のレストラン「ハライ」に同じ日に予約をした6組の客たちの来店に至るまでのエピソードを描いた連作集。
取り返しのつかないものを失ってしまった登場人物たちが、喪失感の中でもがきながらもその喪失自体を受け入れ、明日へのかすかな道筋を見つけていくお話。
ハライは大事な誰かとの温かな思い出の場所だったり、憧れの場所だったりするわけですが、おいしいものを誰かと共有した記憶がその後の人生を豊かにし、どんなことがあってもそれをよすがとして生きていけると思わせてくれる・・・それってとっても尊いし、幸せなことだと思います。
「足りない」ことで満たされ、人生から下りてまた這い上がる時の景色をも楽しむ・・・そんな風に自分も生きていけたらいいなあ。
構成が独特なせいか、少し作り物めいてリアル感がなかったのが気になりましたが…内容は良かったです。