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“義将”または“仁将”とも呼ばれる、大谷吉継を描いた小説。
主人公の平馬(吉継)が、それはもう素晴らしい人柄で、病に冒されながらも懸命に生きていく姿に魅了されます。
個人的には佐吉(石田三成)を、もう少し良く描いてほしかったなと。
あの“茶会のエピソード”も、諸説ある中で、ここでは秀吉が膿の入ってしまった茶を飲んでいましたが、やはり三成説の方で描いて頂きたかったです。
とはいいつつ、黒田官兵衛や真田幸村との交流も興味深く、楽しんで読ませて頂きました。
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大谷刑部(吉継)の生涯を描いた歴史小説です。
大谷刑部は、
戦国武将の中では、マイナーな部類でそぅが…、
ドラマの中では、
秀吉配下の居並ぶ家臣団の中にあって、
また、関が原合戦の西軍の中にあって、
白い頭巾に、白い覆面姿の異形の様は、
怪しさムンムン?といぅ雰囲気もありますが…、
それは、ハンセン病に感染していたためであり、
その実は、「義に厚い名将」として、有名です!
本作品では、
石田三成や黒田官兵衛をカウンターパートに添えて、
秀吉が、唯一心を許した側近として描くことにより、
大谷刑部の、礼節を重んじ、秀吉への忠義の誠が、
伝承されているエピソードを、うまく繋ぎながら、
描かれていました…。
(いささか、よく描きすぎてる感もありましたが…)
真田幸村との関係も深ぃ大谷刑部ですが…、来年の、
大河ドラマ『真田丸』では、どぅ描かれるのか…??
楽しみですね!!
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物語がすいすい進み途中でダレることもなく読了。
大谷吉継という武将は関ヶ原で覆面をかぶって戦ってた人くらいの認識だったけれど、この作品を読んで深く知ることができた。
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戦国武将、大谷吉継の生涯を描いた歴史小説です。
大谷吉継は、ゲームの戦国無双で初めてその存在を知り
気になってウィキペディアでどんな武将だったのかを調べてみたことがありました。
書店で見つけて、迷わず購入。
石田三成との関係や
豊臣秀吉に仕えることになったキッカケ
生涯悩まされ続けた病と、黒田官兵衛との繋がり
香瑠との夫婦愛
面白かったです。
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前半はおもしろかったけど、
中半から後半は、なんだろう?
富樫さんにしては平凡で、
飛ばし読みした。
反省して、笑、読みなおしたわ。
でも、なんだろう?
前半ほどはおもしろくはないけど、
読んでよかったわ。
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大谷刑部の一生を描くにはボリューム不足。前半の立身と婚姻までのエピソードは小説らしくてよかったが、後半になると歴史をなぞるので手一杯で、小説としての面白味がかけてしまうのが残念。
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大谷吉継の生涯を描いた物語。
物語の中にぐいぐい引き込まれた前半に比べて後半は少し駆け足だった印象。
でも病に苦しみながらも忠義・友情に厚く生きた平馬(吉継)や彼を支えた妻・香瑠の姿が心に深く残った。
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大谷刑部吉継(平馬)の生涯を描く。
病による異形の面相のせいで、白頭巾で顔を覆っているイメージは以前から持っていたが、それ以上のことはよく知らなかったので、一から大谷刑部吉継という人物を読んで知ることができた。秀吉や石田三成(佐吉)らとのエピソード一つ一つの真偽は計り知れない(作者の好みでかなり脚色されているような)が、実際に名将かつ忠義の人と有名な戦国武将であり、富樫さんが描く大谷吉継は本当に魅力的だった。特に、妻・香瑠との夫婦愛の描写は涙が何度も滲むくらい素敵。最終的に戦での勝者にはならなかったが、最後まで格好良い生き様で、すっかりファンになった。
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秀吉から100万人の軍勢を指揮させたいと言われた大谷吉継について書いた本です。
親友である石田三成については当然ですが、関わりの深い人物として黒田官兵衛が登場したのは意外でした。
大谷吉継と同じように使者に赴き、石牢に閉じ込められた境遇が似ていることもあり、目をかけていたようですね。
ただ、現実的で優秀な考えを持つ大谷吉継ですが、家康への見解はちょっと独自で、通説のほうがしっくりする感じがしました。
↓ ブログも書いています。
http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-f867.html
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越前駿河の武将・大谷吉継の生涯を描いた歴史小説。敵に捕えられ、過酷な獄中生活を送った吉継は生還した後、次第に起こる身体の異変から、ハンセン病を患ったことを知る。病は容赦なく進行するが、自らを「白頭」と号し、顔を頭巾で隠しながら、秀吉の家臣として勇猛に生き抜く。かの関ヶ原では、視力を失い、歩行も困難となっていたが、生涯の友・石田三成との友情に殉じることを決意する。忠義の名将・吉継は、地元福井の英雄であり、今でも数多くのファンが存在する。
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大谷吉継の一代記。カッコ良かった。
カッコイイって何なんだろう。勝ち負けとかじゃなくて、何かを貫くこと、なのかな。
大谷吉継なら、秀吉への忠義とか石田三成への友情とか。
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関ヶ原で西軍(石田三成)側で戦った以外戦国時代マイナーであまり馴染みが無かった大谷吉継(平馬)を描いた作品、幼少時代幼馴染の石田三成(佐吉)と学び、母親が秀吉の母を助けたふとしたきっかけで秀吉の家来となる、そこには後の加藤清正、福島則明等の武功を上げる人、幼馴染の香瑠が居て一緒に育つ、秀吉の毛利攻めで敵方に捕らえられ地獄を見て生還するも病を負うも香瑠と結ばれる。病は白頭且つ、全身に瘤が出来る今で言うバセドー病で周りから偏見、畏怖される。その後も秀吉への忠義から病の身で北条攻め、朝鮮攻めにも加わりながら、香瑠ならび、子供達を思いながら秀吉への忠義を全うする。黒田官兵衛、石田三成、直江兼続、真田幸村らとも通じて乱世を生きたマイナー武将にスポットを浴びせた生涯を描く富樫倫太郎の小説で面白く読めた。
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信長が浅井・朝倉を破り破竹の勢いで天下を掴みかけていた頃、秀吉が木下から羽柴に改姓した頃、平馬(大谷行部)は16歳、佐吉(石田三成)は15歳だった。
平馬の話はそこから始まり、関が原で破れ、42歳で亡くなるまで、前後およそ30年間の物語りだった。
滅多に見ない大河ドラマで(何だったか)黒頭巾(ドラマは黒頭巾だった)の重役を見たことがある、大物俳優が演じていた。あぁこの人だったのか、大谷行部、少しだが名前に覚えがあった。
平馬は秀吉の命を受けて西の草刈家に朱印状を届ける使者になった、だが小早川隆景のいる毛利軍に捉えられ土牢に入れられる。そこで病に罹りその後の平馬の悲運が始まる。
清洲会議、光秀と戦った山崎の合戦、高松城の水攻め。秀吉の世になってからの戦いの歴史は、諸国の諸大名の命運存亡をかけた戦いで、そこを見据えながら駆け引きが面白い。
史実を織り交ぜ、秀吉に仕える平馬の真情、佐吉(石田三成)が秀でた頭脳を持ちながら、自信家で直情径行、人望が薄い、そこを幼馴染の平馬が補佐しながら友情を保つ話。妻子を思う心など、読者の読みどころを掴んでいるのは面白い。
大雑把な歴史を辿り、小競り合いや正面切っての戦いの原因結果を知ることが出来る、が何しろあっさりすぎる。
泣かせどころはここですという作為も見える。
平馬を主に据えたことで、彼の忠臣としての命がけの働きも、進行する病気の様子も、肩入れしないではいられない、気持ちがかき立てられる。それはいい、だが、ページ数の関係か、賤ヶ岳の戦いも個人的に面白い上田城の戦いも昌幸の作戦勝、というように通り過ぎていく。周りの武将の有名どころも東西に分かれ、東軍についたものはその後生き残って、家康に盛り立てられるが、人情がらみで平馬のように一生を終わるものも多い、個々のエピソードも余りない。少し味気ない。
関が原の大きな山場、ここで平馬が死ぬというとき、悲痛な妻子との別れは泣かせる、が戦いの渦中は、布陣にも少し触れているが、いつ小早川軍が家康援護に駆け下りてくるか、この勝敗が決した謀反の話も、歴史の事実の前では後追いでしかなく、緊迫感がない。
平馬の死後、冬の陣、夏の陣も数行で終わり、贔屓の源次郎(幸村)もあっさり天王寺で討ち死。
平馬の妻(香瑠)を訪ねる黒田官兵衛(如水)のシーンで終わる。
歴史的な戦いの流れが大雑把につかめた。エピソードも納得した。そんな意味で言うなら面白かった。
この出版社の姿勢を疑った最大の原因は「洞ヶ峠」に「どうがとうげ」と振り仮名があったことで、もうがっかり。
登場する武将の逸話などはまた別の機会に読んでみたい、評判のいいこの作者の「軍配シリーズ」を読むことにする。積んである予定の本からそれていく読書コースは、こうして広がって収集がつかなくなっていく。
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大谷吉継を主人公にした作品。病魔に悩ませられながらも義に生きた武将。前半は石田三成との友情や秀吉や妻との関係性に重点を置いて後半は吉継がいかにして生きたのか分かり易くスラスラと読める作品。