投稿元:
レビューを見る
本を手に取ったとき漠然と期待していた方向とは若干違う物語だったけれど、面白く読んだ。
こういうお話だと、必ず町にろくでもないことをする鼻つまみ者がいて、欲を出して事態を混乱させるのはお約束展開ですね。少し可哀相過ぎる最期だったかもしれないですが。彼らの追跡に話の中心が移ってしまって、現場に戻ったら、コンクリで固めるから墓地やウィルスの調査はもういらない…になってたのが、肩透かしだったかも。現実には、そういうこと多いのでしょうけれど、せっかく途中まで丁寧に描写されてたのにな……。(、、;)
投稿元:
レビューを見る
全般を通じた主人公という趣のスレーターの協力者達が秀逸である。凶悪なウィルスを巡る事項は、スレーター自身の他にウィルス研究者のエヴァ・ラントスが“案内役”となる…入植地に遺されたモノの謎解きに纏わることは、スレーターがユーゴスラビアで知り合ったロシア人地質学者、ヴァシリー・コザックが“案内役”となる…アラスカの自然や先住民の伝承に纏わることは、先住民の血筋の人類学者で、ポート・オルロフの若き女性市長である協力者、ニカ・ティンクックが“案内役”である…本作の読者は、彼らと共に、時空を超えた奇談の世界で冒険を経験することになる訳である…
本作は「全くのフィクション」ではある。が…1918年頃に猛威を振るった“スペイン風邪”は実在し、その研究についてはAFIP(軍病理学研究所)が手掛けていて、素材となったのはアラスカの凍土に埋葬されていた病死者の標本であるというのは事実であるという。また、アラスカにロシア人入植地は存在した。そして、皇女アナスタシアが密かに生き残ったという風説も在った…
投稿元:
レビューを見る
あれやこれやと物理的なトラブル続き。学者なのにあまり知的な感じを受けない主人公たち。
全体的に何となくまとまらない。
終わりがすっきりしない。
投稿元:
レビューを見る
ロバート・マセロによる宗教・歴史ミステリ。
上巻同様、疫学者のスレーター、ハーレーとチャーリーの兄弟、ロマノフ王朝第4皇女・アナスタシアの各視点で物語が進む。
日本人にとってはあまり馴染みがない皇帝の家族とその没落について、比較的詳細に記された上でフィクションを積み上げていて、どこまでが史実でどこからがフィクションなのか曖昧になってくる。思わずウィキペディアなどで調べたくなるほどリアリティがある。
実際の舞台は架空の島と架空の港町だが、スペイン風邪の宿主の発見がアラスカだったり、アナスタシアを巡る様々な伝説があったことを踏まえ、非常に説得力のある物語となっている。
スレーターを襲う不運がまるでスレーターだけの責任であるかのような周囲の手のひらの返し方が個人的には唐突すぎて面食らう。
よくありがちなウィルスが蔓延して大変なことになって収拾がつかなくなり、御都合主義的に無理やり結末まで持って行きました、という話ではないことは好感が持てるが、逆に危機的状況に追い込まれて先がどうなるのか、というハラハラ感には欠ける。
投稿元:
レビューを見る
最後・・・最後恐い終わり方した・・・!!
スレーターがニカに頼るのがどうも微妙だったけど、アナスタシアパートは面白かった。
教会の終わりもなんか残念だったなぁ。。。
もう少しどうにかなってたらなぁ。。。