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20160306 大企業だからこそごまかしは大変な結果を招く。個人の利益に走ったのでは無い所に日本の会社の哀しさがある。トップの信義が全てなのだと結果が教えてくれている。
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『製造委託業者に部品を高く売った時点で、差額が一時的に東芝の利益となる。四半期ごとの決算期に合わせてその利益が積み上がるように仕組むのだ。』
西田社長時代にパソコン事業の赤字が拡大。利益水増しのため、製造委託業者に部品を高く売る「押し込み販売」を敢行。
営業時代は見込みの売上を埋蔵金と呼んでいた。いつの時代もなかなか見つからない。。。
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過剰な利益至上主義による「押し込み販売」や「チャレンジ」を続け、事業に集中するのでもなく、鉛筆をなめつづけた東芝の不正会計(なぜ粉飾決算といわないのか)に関する著者の考察本。著者は、①西田、佐々木氏の対立②ウェスチングハウスの経営問題③新日本監査法人の責任の3つを謎として掲げている。正直①はどうでもよく、②及び③に個人的興味がある。本書では、③については金融庁における「公認会計士・監査審査会」により「運営が著しく不当であった」と詳らかにされているが、正直実態がどうなっていたのかは謎である東芝と蜜月でもあったのだろうか。いずれにせよプロとして仕事をしているのに加え免許制でもある仕事であるからにはしかるべき処罰を受けるべきであると感じている。また、②についても会計上の計算方法など米国と異なったりしており不明点が多い。これについても監査法人の体たらくなのではなかろうか。本書はなんだかんだ触り部分のことしか述べていないためより詳細な内容のものを読みたくなった。
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著者は毎日新聞社のかた。「経済プレミア」というニュースサイトで東芝を追い続けたモノが元ネタの様である。
感想
①一連の流れがよくわかる。いつ、誰から、どんな反応があったのか。
②第サン者委員会の報告書の分析は、ポイントがよくわかる。
③のれんの議論は感情的過ぎないか?言葉のチョイスがワイドショーっぽさを、私は感じた。
備忘録
・歴代3社長は、「チャレンジ」と称する過剰な利益積み上げを各事業部門に繰り返し要求。第三者委員会の報告書に詳細な記載有り。
・最初に「チャレンジ」を使ったのは土光敏夫氏。
・パソコン事業の利益水増し方法。ODM部品を押し込み販売。通常より高い価格で販売し、最終商品は東芝が買い戻すのだが、その前に一時的に利益積み上げができる。
・第三者委員会の報告書に記載がないのが、①動機、②西田氏と佐々木氏の激しい対立、③WECの経営問題、④監査法人の責任問題。
・WECは加圧水型原子炉、東芝は沸騰水型原子炉。フランスや中国は加圧水型だから、両方式を揃えるのが重要。
・WECの損益の8割以上は保守と燃料の交換。
・東芝は委員会設置会社なのに、指名委員会が機能していなかったのではないか。
・WECは個別決算で総額1,600億円減損しているものの、連結ではWECののれんを減損していない。
→ここについて、以下の点について記載がない
①なぜWECにのれん?→ここについては、
http://damocles-sw.hatenablog.com/entry/2015/11/19/183026
が詳しい
②WEC個別決算の減損は、のれんの減損?他の資産の減損?
③個別決算で資産が減額されていれば、当然連結精算表上の単純合計額も、同様に減額?
④連結上のWECののれんは連結調整勘定であろうから、個別決算で減損≠連結調整勘定の減損で、別の話じゃないの?
・減損テスト方法の差異。
・WEC個別決算の減損を2年半も公表せず。
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東芝の監査法人はオリンパスと同じだったんですね。不正について何もできない監査法人っていったいなんなんでしょう?
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「第三者の厳しい目でチェック」などと魔法の呪文のごとく唱えて火消しに躍起になっている都知事がいる。東芝の不正会計問題でも「第三者委員会」を活用して調査して報告書をまとめ公表している。
しかし、著者が指摘しているように、第三者委員の調査は、東芝に優しい調査になっている。第三章 第三者委報告書が明かさなかった三つの謎では以下の点について指摘している。西田、佐々木両氏の激しい対立、ウェスチングハウスの経営問題と、監査法人の責任問題の3点だ。
東芝が原子力事業を行っていて厳しい処分をすると会社が吹っ飛んでしまう恐れがあり、困るので手心を加えたのかどうかわからないが、東京電力同様、国の基幹産業を担っている企業の強みだとふと思った。本当なら他ことで強みを発揮してもらいところだが。
印象に残っているのが「チャレンジ」と言う言葉だ。意図していなかったにせよ、結果として利益上げろの圧力として捉えられていたのは想像に難くない。どうにもならなくなり、苦し紛れで粉飾決済と言う「劇薬」を投与して自滅することになった。
会社の動きに対して損害賠償を請求する動きが出ている。今月の20日に、大阪の株主が、現在社長の室町正志氏をはじめとする歴代の経営陣11人に対し、27億円を会社に支払いを求める株主代表訴訟を東京地方裁判所に起こした件がニュースになっていた。その上、アメリカでも東芝に損害賠償求める集団訴訟がカリフォルニア州で起こっていたが、米連邦地裁が棄却した。その理由は、米国の証券関連法令の適用がないこと等が理由になっている。
「リーディング・イノベーション」なんて言うキャッチフレーズで宣伝していたが、どうなることか。東芝もシャープほどではないがいばらの道が待っている。
大坂の株主による代表訴訟
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160520/k10010528341000.html
カリフォルニア州での訴訟
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160525/bsb1605251001001-n1.htm
アメリカの法律事務所、東芝への訴訟に関する記事
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162035
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昨年(2015)新聞を見ていて、あの大企業の「東芝」の決算発表が延期されるということを思い出しました。延期となった原因は、不正会計を正すために時間が必要だったからのようですが、この本にはその経緯が書かれています。
原子炉会社の買収、その後に起きた東日本大震災、資産評価修正の必要性等、色々と原因があったようです。そのような状態にあっても、決算内容を良くしなければいけない、という圧力のもと、多くの人が意に反した行為をとらざるを得なかったことが偲ばれました。
戦争が終わった時には、殆どの大企業は生まれて間もないベンチャー企業だったと思います、それが成長して大きくなった今、どうしてこのようになってしまったのでしょうか。そろそろリセットすべき時期が来ているのかもしれません、と思いました。
以下は気になったポイントです。
・歴代三代社長は、「チャレンジ」と称する過剰な利益上積みを各自業部門に繰り返し要求していた。社長が出席する会議で「チャレンジ」という形で示された数値目標は必ず達成しなければならないものと位置付けられ、強い圧力が各事業部門にのしかかった。これが、東芝を組織ぐるみで不正に走らせたキーワードであった(p38)
・押し込み販売とは、液晶やメモリーなど、パソコンの主要部品を東芝が調達し、通常より高い価格で製造委託業者に売る。業者が製品にしたパソコンは東芝が買い戻して販売ルートに載せる(p42)
・08年から巨額の部品押し込みが行われた結果、パソコン事業の月別の損益は、一時、四半期末月の営業利益が売上を上回るほどの異常な状態となった(p46)
・東芝が業績でここまで窮地に追い詰められた原因である、子会社の米原子力大手ウェスティングハウスについて、まったく触れられていなかった(p56)
・最初の報告書に書かれていないこととして、1)西田氏と佐々木氏の激しい対立、2)子会社ウェスティンぐハウスの経営問題、3)東芝の決算を監査した新日本監査法人の責任問題、である(p58)
・将来、利益を上げることを前提に、資産として計上することが許されている項目として、「のれん」や「繰り延べ税金資産」がこれに当たる。何等かの事情で利益を上げられなくなったら、資産から外して損失として計上しなければならない、これが減損である(p72)
・東芝は買収時、20年までに世界の原子力需要は原子力発電所で約130基相当分拡大する、と見込みを明らかにしていた。当時の東芝の原子力事業規模は約1500億円、ウェスティングハウスを傘下に収めたことで、15年に約7000億円、20年には9000億円になると予想した(p74)
・高い利益を上げなければ、のれん、繰り延べ税金資産の減損に繋がりかねない状況であった。そうした中で、歴代3代社長が「チャレンジ」と称して過剰な利益を部下に求めた(p76)
・東芝は、旧三井財閥系の有力企業、三井不動産・三井物産といった三井グループの中核企業の親睦会「二木会」のメンバーである(p86)
・東芝の場合は、9月に不正会計問題で、「特設���意市場銘柄」に指定されている(p132)
・親会社の東芝の連結決算は、同業他社の市場評価との比較をせず、将来の収益予測だけで評価した。(p142)
2016年6月4日作成
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三代も続いた社長指示の魔の言葉「チャレンジ」、NOと言えない会社体質が結果的に株主や消費者を裏切り、自らのリストラを導くことになる。
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仕事で東芝の方とも商談をさせて頂くことがある。不正会計発覚後、会社が大変な状況になっているともお聞きした。
東芝のこの問題の真相を知りたいと思い読んだのだが、2016年1月時点では真相はまだまだ明らかになっていないようである。とはいえ、不正を主導した過去の経営陣(特に前3代社長)の責任は重い。個人の利益を追求したものではなかったにしろ、市場に対する責任を放棄したことは犯罪に値する。
今期の東芝がどうなるかを注視したい。
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東芝を含め、パナソニック、SONY、シャープの大手家電メーカーの凋落は、派閥を含め経営トップの対立に起因することが大きい。今はやりの第三者委員会も厳しいチェックどころか全く機能しておらず、この馴れ合いで今までは存続できたが今後は厳しいことを痛感する。東芝のケースは福島原発事故の影響が大で気の毒とも思われるが、今までの大企業のあり方を考えさせられる内容である。
普通の企業なら、不祥事が起きれば原因を調べうみを出し切った段階で経営陣が責任を取る。経営陣を刷新し、新しいスタートとして社外取締役を迎え入れ内部統制の確立をあぴーるする。しかし、東芝は全く説明責任を果たさず経済界の常識から外れている。再生は全く見えず今後もさらに大きな損失の発覚が懸念される。
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東芝の不正会計を同社の動向を追いながら、著者の見解とともに書いた一冊。
報道でなんとなく理解していた部分はありましたが、本書を読んでその時なにが起こっていたのかや同社の対応のずさんさを知ることができました。
西田、佐々木両氏の対立やウェスチングハウスののれん代を巡る経営の問題、新日本監査法人の監査体制などリーマンショックと東日本大震災という2つの出来事を契機に歯車の狂った日本を代表する大企業の迷走のなかでなにが起きていたのか?そして著者の見解から知る深い闇。
財務諸表などの会計書類から解説されている部分もあり、会計用語や仕組みに関しても解説されていました。
本書を読むことで報道で知ることのできない姿を知ることができました。
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新聞報道+αくらい、かな。
ここで明らかにすべき闇の「兆候」というものを知るには本書では足らず?。
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連結売上高6兆円、自己資本1兆840億円、従業員数20万人、財界総理と呼ばれ経団連会長を2人輩出した旧三井財閥系の名門企業、東芝。
ウェスチングハウスの減損を二重基準で見送り、チャレンジと称した利益水増しの不正会計処理に発展。何故、これだけ多くのスティクホルダーを不幸に陥れるまで悪化させたのか?非常に悲しい事例。
M&Aの難しさ、経営陣の無責任さ、監査法人、第三者委員会やガバナンスの機能不全。
いち金融マンとして社会に貢献できるよう、切磋琢磨しなければいけない。
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毎日新聞の記者の本。
東芝の決算延期、配当延期の記事、他の新聞は小さい記事でしか書いてないけど、毎日新聞は一面でデカデカと書いてたよね。といううさんくさい出だしだった。買っちゃったから読まないともったいない精神から、仕方なく続きを読むことに。
『チャレンジ』と『ウエスチングハウス』
チャレンジで、残り3日で120億円の利益水増しを求めた。
土光さんの使った言葉チャレンジが、時代が流れて『利益水増し』の意味で使うようになってしまった。
派閥争い、米ウエスチングハウス、新日本監査法人の責任。がポイント。
説明責任を果たさない役員。広報担当に丸投げ。
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毎日新聞経済プレミアの編集長の本。
ちょっと、経済プレミアを宣伝しすぎの嫌いがあるが、
仕方がないか。現在の東芝を書くためにも、
そのポジションが必要かもしれない。
2015年5月8日東芝による「不適切会計」の発表があった。
何故、「粉飾」ではなく「不適切」なのか?
もしくは「不正会計」なのか?
どう考えても、「粉飾決算」なのであるが。東芝への遠慮?
西田厚聰、佐々木則夫、田中久雄の 三バカ社長が、
東芝を 毀損した。社長のクオリティが悪すぎる。
一番の真犯人は、西田厚聰かもしれないな。
それを、あばくことができない 社外取締役。
調査委員会、新日本監査監査法人。
まさに、日本と言うブランドの品質劣化。
リーマンショック、そして 福島原発事故によって、
東芝は、その向かうべき方向性を見失った。
ビジョンや理念もなく、闇の中に 落込んでいく。
何故、外部から プロの経営者を ハンティングできなかったのか?
日本の財界の 総本部まで 侵食する テイタラク。
読めば読むほど、あきれて、モノが言えない。
東芝は、上場廃止が 適切な処理なんでしょうね。