「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
紙の本
複製症候群 (講談社ノベルス)
著者 西沢 保彦 (著)
触れると姿形、記憶や考え方まで完璧に同じコピー人間ができてしまう壁に閉じ込められた高校生たち。そんな密空間での殺人事件の犯人はオリジナルか、それともコピーか? そして被害...
複製症候群 (講談社ノベルス)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
触れると姿形、記憶や考え方まで完璧に同じコピー人間ができてしまう壁に閉じ込められた高校生たち。そんな密空間での殺人事件の犯人はオリジナルか、それともコピーか? そして被害者もまたコピーなのか?【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
西沢 保彦
- 略歴
- 〈西沢保彦〉1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。高校教諭、高知大学助手を経て、執筆活動に入る。著書に「死者は黄泉が得る」「瞬間移動死体」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
試験管の中のアイデンティティ
2001/02/19 15:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:竹井庭水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF設定と人間観察眼という西澤節。コピー人間もどんどん増えて、フーダニットに行くと思ったら、後半は『殺意の集う夜』ばりのドタバタぶり。しかし『殺意〜』ほど理不尽ではなく、これがまぁ感情移入して目が離せないったらありゃしない。兄弟へのコンプレックス、恋愛対象への異常な執着心などなど、高校生達の少し歪んだ感情が濃縮されてます。
そこにこの異常な環境がデバイスとなって働くので、その感情が現実では行かない方向にどんどん流れていく。複数存在する自分。崩れ行く自我。淘汰の不安。特異な動機。この環境内でのリアリティが十分効いて効果大。コピーでもオリジナルでもない、実存する自分はどこだ。SFの衣をまとい、己の意味を問いただす。
(初出:いのミス)