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キング&クイーン (講談社文庫)
著者 柳 広司 (著)
「巨大な敵に狙われている」。元警視庁SPの冬木安奈は、チェスの世界王者アンディ・ウォーカーの護衛依頼を受けた。謎めいた任務に就いた安奈を次々と奇妙な「事故」が襲う。アンデ...
キング&クイーン (講談社文庫)
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商品説明
「巨大な敵に狙われている」。元警視庁SPの冬木安奈は、チェスの世界王者アンディ・ウォーカーの護衛依頼を受けた。謎めいた任務に就いた安奈を次々と奇妙な「事故」が襲う。アンディを狙うのは一体誰なのか。盤上さながらのスリリングな攻防戦—そして真の敵が姿を現した瞬間、見えていたはずのものが全て裏返る。【「BOOK」データベースの商品解説】
二度読み必至!! 新たなる「ゲーム」、ここに始まる。
「巨大な敵に狙われている」。元警視庁SPの冬木安奈は、チェスの世界王者アンディ・ウォーカーの護衛依頼を受けた。謎めいた任務に就いた安奈を次々と奇妙な「事故」が襲う。アンディ(キング)を狙うのは一体誰なのか。盤上さながらのスリリングな攻防戦(ゲーム)――そして真の敵が姿を現した瞬間、見えていたはずのものが全て裏返る!
<ゲームを始める際の心得>
一、相手の手を、注意深く読め。
一、相手の心を、注意深く読め。
一、考えろ。無限の可能性を疑え。【商品解説】
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面白さもさることながら、小説の作り方の裏側を見せてくれてるような作品でした。
2016/12/13 10:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白さもさることながら、小説の作り方の裏側を見せてくれてるような作品でした。本作品中の主人公はチェスの世界チャンピオンであるアンディ・ウォーカー(1967年3月9日~)(P-99)であるが、このモデルは実在の世界チャンピオンであるボビー・フィッシャー(Bobby Fischer、1943年3月9日~2008年1月17日)であることは明白である(文末<注-1>参照)。その生年を24年遅らせることで、現代に当てはめて見せているのである。多分、アンディ・ウォーカーに連れ添う中国人美女・宗蓮花のモデルは日本チェス協会事務局長の渡井美代子であり、作品中の男性・日本チェス協会事務局長はその分身であろう。更に、元SPの女性主役・安奈がSPを辞める切っ掛けとなった入江康憲(P-127)のモデルが堀江貴文(1972年10月29日~、愛称:ホリエモン)(文末<注-2>参照)であることも明白。ただ、ホリエモンがボロクソに書かれ、あっさりと政治絡みで抹殺されてしまうのは少々可愛そうでした。さて、実在の世界チャンピオンであるボビー・フィッシャー(1943年3月9日~2008年1月17日)に関しては、2015-289:『完全なるチェックメイト(Pawn Sacrifice)』(c2015:アメリカ/115分、監督:エドワード・ズウィック、出演:トビー・マグワイア)でも描かれていたが、映画ではチェスのルールが良く判らなかったためその凄さが伝わってこなかったのだが、本作品ではその辺も事件の進展に合わせてアンディ・ウォーカーの生い立ちを描く形で描かれていて解り易かったのも良かったです。著者の凄さはこれだけに止まらず、推理小説としての面白さを加えるため、“チェスの天才児”=アンディ・ウォーカーに対して、2歳下の少女“チェスの神童”=アンドレア・ノーマン(P-336)を登場させたことである。アンディ・ウォーカーが置かれた複雑な立場の隙間をぬって謂れのない復讐を図ったアンドレア・ノーマンが黒幕として設定されているのである。これによって、アンディ・ウォーカーを取り巻く状況からするなら世界的大事件のように見える反面、実行犯達の貧弱さの説明も巧くつく設定となっており、更に題名の『キング&クイーン』、キング=“チェスの天才児”=アンディ・ウォーカー、クイーン=2歳下の少女“チェスの神童”=アンドレア・ノーマンの意味もピッタリと嵌ってくるのである。巧いですね。なお、2歳下の少女“チェスの神童”=アンドレア・ノーマンは多分架空の人物であろうと推測される。