紙の本
日本企業の実態にあっていない ?!
2011/09/18 23:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
各章を 2 つにわけて,前半を野中,後半を遠藤が書いている. 後半は前半を補足するかたちになっているため印象がうすい. しかし,補足しなければならないということは前半もよわいということだろう. たとえば,「「ぶら下がり社員」を海外に送り込め」というような主張は,現在の日本企業に関する洞察がよわいのではないかという印象をうける.
投稿元:
レビューを見る
「日本の経営者は『実践知のリーダー』である」「意思決定のスピードをいかに上げるか」「優秀なミドルをどう育てるか」「賢慮型リーダーの条件」など、改めて考えさせられる奥深い内容が綴られた書籍である。最後の記述である「現場を労り、勇気づけ、そしてその底力を発揮させることが出来るリーダー」が今最も求められているとする著者の考えに共感する。
投稿元:
レビューを見る
【きっかけ】
渋澤健さんのブログでの紹介
http://alt-talk.cocolog-nifty.com/alternative/2011/08/post-ac32.html
投稿元:
レビューを見る
米国流の価値観が全てではない。日本人の価値観にマッチした日本型経営の「強み」を自覚して欧米企業との差別化を図るべきである。
投稿元:
レビューを見る
グローバル化で否定されてきた日本型の経営だが、今こそ日本型プラクティカルウィズダムに基づく経営が必要で、これこそが生き残る道なのだ。
投稿元:
レビューを見る
最近出たばかりの本で事例も新しい話題も多く、内容的にも大変有意義な本ではないかと感じました。
「アメリカ型」はもはや古い、情緒的、非効率、ガラパゴスなどなど「だから世界では戦えない」と指弾された日本企業ですが、むしろ今となれば、それが強みであり、「共同体の善」「現場の暗黙知」といった日本の「当たり前」が注目されているとしています。効率化して巨大化してスケールメリットを追うだけでは世界で1~2社しか残らないのは自明です。ならば、むしろ独自性を強調するにはどういう社風にしていくのか、またそのためにはどんなリーダーなりミドル層が必要かは重要な要素でしょう。
本文内に
「創造とは一回性の中に普遍を見ることだ」と言う言葉があります。取るに足りない日常風景や他社とのやり取りのなかに潜んでいる小さな「コト」から、大きな変化の可能性に気づけるかどうか。イノベーションにはそれが重要であり、その気づきはふだんの連続性のなかからしか得られないのです。
とあります。素晴らしい言葉です。全く同感であり、そのためにも社員も経営者も気づく力を強くしないといけないと思っています(もちろん持って生まれた才能もあるのだから、だれもがスティ-ブジョブスと同じになれるわけじゃないけど、同じになることが重要ではなく、同じ方向性を進めることが重要だと思う)
個人の能力が足りないためにチームワークでカバーするという発想ではなく、個々の能力をアップさせてしかも団結力があるチーム作りが必要であり、そのためにもリーダーは夢を語る必要があるのだろう。夢がない経営者の企業はもはや生き残れない時代になりつつあるのかもしれません。しかも夢があっても語らないとといけないのでしょう。
となかなか考えさえられる本でした。
投稿元:
レビューを見る
もともと日本企業が持っていた強み―現場力―近年の欧米化で薄れてしまった考え方、文化を日本企業はもう一度取り戻すべきだ。日本は体格では勝てない。でも体質なら勝負できる。日本は日本の強さがあり、自分たちの良さを見失うほどに欧米化の波に飲まれることはない。
悪いところは見習えばいい。いいところはお手本となればいい。
投稿元:
レビューを見る
「知識創造理論」を広めた野中さんと「見える化」を唱えた現場主義の遠藤さんが、日本の価値観を語り合う と紹介されている本です。
各章で野中さんと遠藤さんがそれぞれコメントしています。あまり本質と関係ないですが、どうやって本書を仕上げたのか気になってしまいます。対談を元に再構成されたとなっていますが、それぞれの主張をうけとめて、持論に展開して、このような形でまとまるのか?ってちょっと不思議。
さて、本書では直球でいうと、
「日本企業は自分たちの強みにもっと自信をもて」
というメッセージだと思います。
しかし、その話の展開としては、今までのお二人の持論をそのまま展開したとも読み取れます。
野中さんの「知識創造」の話や遠藤さんの「現場力」の話。それらをベースに議論が展開されている感じです。なので、お二人の本を読んだことがあれば、その復習もかねている感じもあります。
ただ、アジャイルスクラムの原型が野中さんの論文とは知りませんでした。ウォーターフォール開発とアジャイル開発がここで出てくるとはちょっと驚きでした。野中さんてシステム開発にも造詣が深いのですね。
さて、チーム力の話のなかで、「個性」と「連携」の両立が出てきました。
なでしこジャパンの佐々木監督の言葉で
「個人の力不足を組織で補うと、個人もチームも力が頭打ちになる。一対一の攻守など個人の強化でも妥協はしなかった」
のコメントがあり、チームは個人の弱点を支えあうのではなく、強みを連携させることが重要と感じました。
そして、「個性」と「連携」の両立ができるのが日本の強みということでもあります。
最後に野中さんのリーダが持つべき6つの能力について忘れてもいいように(^^;;ここにメモっておきます
(1)「良い目的」をつくる能力
(2)「場」をつくる能力
(3)現場で本質を直観する能力
(4)直観した本質を概念化し、表現する能力
(5)概念を実現する能力
(6)賢慮(フロネシス)を伝承、育成し、組織に埋め込む能力
そして、その章の中で印象的だったのは
「ディシジョン」ではなくて「ジャッジメント」
その時々の関係性や文脈を読み取り、タイムリーに最善の「ジャッジメント」を下す能力がリーダに求められている。
なるほどっと思いました。
投稿元:
レビューを見る
一橋MBAの野中郁次郎教授と、早稲田MBAの遠藤功教授の共著。対談をまとめた本だ。震災後に追記されている部分もあり、震災時のリーダーシップ(中央)のあり方や、現場の復興状況などについて記されている。とくに中央のあり方に関しては厳しく批判的に書いてあり、「たしかにそうだよなぁ」なんて共感することしばしば。
また、現場での復興活動についても、遠藤教授の「現場力」の視点で語られており、企業活動においても現場の力がとても大切であることを再認識できた一冊だ。
日本企業の底力、日本文化の尊さが論理的に展開されているので、またに“復興応援本”ともいえ、ビジネスマンとして常に心がけていたいことが多い。
かなり日本贔屓な論調だが、自国をここまで褒めてあるとかえって気持ちがいいものである。
投稿元:
レビューを見る
某研究所長の推薦図書。面出しで置いてあったの借りてきました。内容は、著名な二人の日本企業に関する対談。内容を簡単にまとめると、この時世日本企業が世界で活躍するためには「体格」ではなく「体質」で勝負すべき。従来の日本企業の強みである現場力(非効率かもしれないが総合力がある)を見直すことが大切。
この二人の対談だけにかなり期待したのですが、多くのテーマを無理やり1つの本に編集したと思われ、読んでいてもなんとなく分かるが実際のイメージがわかず、自分にはあまり響かなかった。
1つ響いた点を挙げるとすれば、ヤマトの配達サービス、セコムのセキュリティサービスは我々は当たり前のように感じているかもしれないが、グローバル観点ではかなり特徴的であり優良なサービスである。この当たり前を世界に売り込んではどうか。この記述に読んで、グローバルに勝負するためには他国のことはもちろんのこと自国のことも勉強し、比較しながら切り口を見つける必要があると思いました。
投稿元:
レビューを見る
【一言感想】
野中氏と遠藤氏という二人の著者が会話風に話を進めていきます。
ただし、ちょっと論点がわかりにくいような気がしました。
【印象的な部分】
(P102)
いま元気な企業には、グローバル化を地道に実践してきたところが多い。その結果、外に知が開かれたわけです。サムスンをはじめとするアジア企業が好調なのも、異文化接触によって知を創造する体質が組織内に組み込まれているからでしょう。
(P154)
~イノベーションには、「モノ」のイノベーションと「コト」のイノベーションがあります。「コト」のイノベーションの多くは、ビジネスモデルを指すと考えていいでしょう。アップル社、マイクロソフト社、グーグル社などが行ったのも、まさにビジネスモデルのイノベーションでした。
投稿元:
レビューを見る
普通。何も目新しいものはありません。この前に読んだ本が良かっただけに、全然物足りない。現場力とか、リアリズムとか、レトリックとかいう割には説得力が感じられない。
投稿元:
レビューを見る
書いてあることは全うなような気がするが、結論は曖昧な気はします。内容は結構おもしろいので読んで損はなかった。
投稿元:
レビューを見る
「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」
現場力が大切。未曾有の災害にも負けない現場力を見直し、日本復興を成し遂げる。
ただ、国レベルでは、それに値するもしくは増幅できる政治家が不在。
個々の力を活かす日本的な組織力を見直した方が良いのではとの提言に、同意。
投稿元:
レビューを見る
日本の著名な経営学者である、野中郁次郎氏と遠藤功の雑誌Voice誌での対談を基に発行された本書は、失われた20年のなかで欧米へ傾倒してきた日本企業に対し、それまでの反省を論じるとともに、これまでの日本企業の経営への回帰を呼び掛けています。
本書は、経営者を対象として書かれているものかもしれませんが、一介のサラリーマンが読んでも、自身が働く職場が欧米に傾いているか、日本企業に傾いているかという視点で、考えさせられるものとなっております。
今後の働く方向性について、自省させられます。