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紙の本
創刊誌の表紙は大事ですよ。これって、何の雑誌?【ラッキーミス】
2002/11/16 00:28
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投稿者:栗山光司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
【本と書店で遊ぶ】レコメンデーションブックと銘打った創刊誌であるが、私は全然、知らなかった。偶々、書店で『本の雑誌』を立ち読みしようと、ラックの棚差から抜いた時、いつもの癖で、表の一冊ではなくて二冊目を手に取りページを捲ると、月刊『本の雑誌』にしては結構、硬い本が紹介されている。
編集方針が変わったのかと、執筆者のラインアップを見ると、bk1でお馴染みの小林浩氏、守屋淳氏、永江朗氏、それに【新現実】の創刊に関わった東浩紀氏も連載記事を書いている。[早稲田文学]の市川真人も執筆している。彼は[コミケ]の文学バージョンで大塚英志と[文学フリマ]を立ち上げ、青山ブックセンターで[文学オンリーの即売会]のフリーマーケットを行うはずだがと、其の時点ではまだ『recoreco』の認識がない。本人は本の雑誌とまだ、信じている。書店ガイドを見ると、ジュンク堂の田口久美子氏が他書店の探訪記事を書いている。丁度、数日前、ネットサーフィンして、【WEB本の雑誌】版で『池袋風雲録』を発見して書店員から見た池袋(芳林堂、リブロ、ジュンク堂等)を核とした多分、1972年頃からの30年の文化史を検証しようとしているオモシロイ試みに毎回、連載記事を愛読していたのだが、その連想からでも、『本の雑誌』の認識なのである。ただ、お馴染みの目黒氏がいない。
そして、雑誌を閉じると、美少女の写真である。てっきり、本の雑誌の裏表紙で広告写真と思った。recorecoは商標か、POP雑誌の一面広告と思った。どう転んでも、本の情報誌と連想が働かなかった。しかし、バーコードがなかった。表表紙だったのです。ラックの棚を見ると、本の雑誌が残っている。同じ版型で、いわば、本の雑誌の上げ底に使われていたので、二冊目から抜く私の癖でこの【ラッキーミス】と相成ったわけです。
でも、創刊された【新現実】もSM雑誌と見間違う表紙画なので、確信犯的な試みなのであろう。その勇気には感心する。【ダ・ヴィンチ】のようにマスの仕掛けなら効果があるが、ミニは別の仕掛けを考えるべきではないか。とにかく、間違ったからこそ、この雑誌を買う事になったのです。間違わなければ、永遠にレコレコのお嬢さんに御目にかかることはなかったと、思う。
私がラッキーミスをして、本屋で買ったのは3号です。1、2号はbk1から取り寄せたのだが、4号は来年の1月です。隔月号なのです。【書評道場】なるページもあります。月刊本の雑誌がエンターテイメントに重点を置いているので、レコレコは意識的に人文、社会科学、純文?に力を入れてるみたいだが、評論、論壇誌のように高踏誌にならないように、良い意味での俗を取り入れている。書評もジャンルを超えたリンクの仕掛けをしており、楽しめる。一冊の本を紹介しながら、別の世界へジャンプする兎跳びの書評は私の趣向に適っているのです。勿論、本を突き抜けて、音楽や映画などに行っても、結構です。かような結構は例えば、岡野氏が復刊本コーナーでフィリップ・K・ディック『あなたをつくります』を書評して、押井守監督「うる星やつら2」を説明なしにポンと添付する。このやり方はオモシロイ。説明したらツマラナイ。この方法を真似て、今読んでいる雑誌の連載記事を紹介します。『中央公論』に連載の東浩紀の「情報自由論」はレコメンドです。どうか、本屋でレコレコを見つけたら音楽雑誌と間違わないように祈ります。